予約受付が始まったワクチンの「大規模接種センター」なる施設
に関して、岸防衛大臣は朝日新聞出版と毎日新聞社に対し、厳重に
抗議する考えを示した、とのこと。
(朝日新聞出版が運営する)アエラドットと毎日新聞は大規模接種
センターの予約に関し、架空の接種券番号で予約ができるか検証して
みたところ、実際に予約ができてしまい、予約システムに不備がある
と報じたわけです。
● 大規模接種予約システム改修へ 架空情報入力取材に抗議 (共同) https://this.kiji.is/767181287781056512
● 岸防衛相、朝日新聞出版と毎日新聞に抗議へ 架空の接種券予約で (産経) https://news.yahoo.co.jp/articles/f4faf7caccca2b344a97bb53ba56d342ce86b64a
「取材目的で架空情報を使い予約した朝日新聞出版と毎日新聞に
対して『悪質な行為であり、極めて遺憾だ。厳重に抗議する』と
述べた。」
…というように書かれていますが、ことの本質がどこにあるのか、
注意して見極める必要があります。
朝日新聞出版と毎日新聞の行為は、防衛省の予約システムの欠陥
を暴いて報じる目的でのもので、受け手である国民としては体制の
ずさんさを知る権利も必要もあります。それを、ただただワクチン
接種への「悪質な妨害」でしかないかのように非難するのは、躊躇
が必要なのでは… 特に防衛大臣が、自分のとこのずさんすぎる
体制については棚に上げて、あたかも朝日や毎日の取材行為が有害
無益かのように非難するのは、論点のすり替えに近いものがあります。
他社の取材を「単なる妨害でしかない」かのように非難するメディア
は、自らは予約システムの体制に問題がないのか斬りこまず広報に
徹するのでしょうか。
「大規模摂取センター」なる施設が、果たして真に「大規模」に摂取
できるセンターとして稼働できるのか、国民に向けて何も探らないの
でしょうか。