2020年8月28日金曜日

性差別をなくすためには、男の子の育て方こそが大切 太田啓子弁護士インタビュー



 あすわか太田啓子弁護士の単著
『これからの男の子たちへ
 「男らしさ」から自由になるためのレッスン』
               (大月書店)
 売れ行き好調とのこと♪
 (本の詳細はこちら→https://amzn.to/32nItYV



今は、取材に次ぐ取材のラッシュのようです。
そんなインタビューの1つがこちら↓

● 性差別をなくすためには、男の子の育て方こそが大切だ。
弁護士・太田啓子さんが『これからの男の子たちへ』と題した本を
書いた理由 (ハフポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f3e2e04c5b663461580e724



<一部抜粋>
 自分を守るためにも、他の誰かを傷つけないためにも、子どもの頃から
ジェンダーの知識を身に付けてほしい。すぐに何かを変えることができな
かったとしても、自分や社会の中に存在するバイアスに気付いたり、それ
に対してどう向き合っていったらいいかを考えたりするきっかけにはなる
と思うからです。
<抜粋終わり>


 自分の子どもに、そう願う方は少なくないのではないでしょうか。
 「モテ」とか「女子力」とか、なぜ女性はこんなにも「こうすれば男性
にウケる」という小さい小さい枠を意識しなければならないのか…社会に
確実に存在する「女らしさ」の押しつけは、もう無くしたいし、子どもに
も刷り込みたくありませんよね。

 他方で、太田弁護士がいうように男性も「男らしさ」の押しつけで息苦
しく生きているように思います。「男なんだから」「男として」「男らし
く」…個性なんて千差万別なのに、なぜか体力あって24時間働けて会社
に従順で弱音を吐かず泣かず黙ってサッポロビールみたいな、そういう
思い込み、刷り込みもまた、ありますよね。

 性差別やジェンダーの意識は、再生産されていきます。
 子どもたちの自由で心地よい未来のために、ここで断ち切りましょう。

育鵬社の公民教科書 やはり大問題です




 埼玉県教育委員会が、県立伊奈学園中学校(伊奈町)で来年度から
4年間使う歴史と公民の教科書について、引き続き育鵬社版にすると
決定しました。
 東京都や神奈川県が不採択にした判断とは異なる道を選んだようです…。


● 育鵬社教科書 「疑惑、説明するべき」
                県教委採択で市民団体批判 (東京)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/51395 



 先日も書きましたが、育鵬社の公民と歴史の教科書はその問題の多さ
で以前から強く批判されてきました。

 特に憲法の扱われ方は、もはや「異常」です。
 大日本帝国憲法を異様に称賛して批判せず、その下でいかに基本的人
権が踏みにじられていたかも書いてありません。
 天皇主権から国民主権への大転換も書かないので、大日本国憲法と
日本国憲法が決定的にちがうものであることが、読んでいてヘタしたら
気づけないのです。

 さらに、戦争放棄については単なる米国による押しつけ的な記述しか
ありません…。
 端的にいって、有害です。
 結婚や出産を当然の前提とした人生設計を促す項目は、家族や結婚観
の多様性への配慮がまったくありません。「男女共同参画=男女の違い
を認めた上で互いに尊重して助け合う」という定義づけもあり、結局
「男らしさ」「女らしさ」の枠の押しつけを問題視しません。

 間違った知識を生徒に植え付けるという意味で教育上有害であること
はいうまでもありませんが、…この教科書どおりに覚えたら、大学受験
失敗しますよね。。。

 この教科書で学ばせられる生徒さんたちは、間違った知識や、普遍的
な人権感覚からかけ離れた世界観を植え付けられかねず、実質的に
「教育を受ける権利」が侵されてしまう、という懸念がぬぐえません。

2020年8月27日木曜日

小学生の登下校に日傘がNGという狂気



 長い梅雨がもう遠い昔のように思える、猛暑。
 子どもの「教育を受ける権利」を実現するためには、当たり前のことですが、
健康で安全に登下校できることが前提にありますが、短い夏休みが終わり、
厳しい日差しの中、マスク姿で登校する子どもたちの健康が心配になります。
 そんな気持ちを逆なでする報道が。。。

● 子どもが日傘で学校、ダメ?(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200825/amp/k10012582871000.html?utm_int=news_contents_netnewsup_001&__twitter_impression=true


<一部抜粋>
母親「日傘を使うなら連絡帳で知らせなくてはいけないと子どもが言われ
たそうなので、連絡帳に記載しました。すると学校から連絡があり、やん
わりと、使用しないでほしいという趣旨のことを言われました」
理由は2つ。
1つ目は、傘を使用してはいない子どもに傘がぶつかるとケガにつながり
かねないということ。
2つ目は、低学年は傘で手がふさがると危険だということだったと言います。
<抜粋終わり>

 NHKの取材に対して、この学校の自治体の教育委員会は「小学校とし
ては、登下校時は混雑するため、傘を使用しない子どもに傘がぶつかって
しまう危険もあることから、できれば帽子をかぶるなど別の方法で対応し
てほしいと呼びかけている」という回答を寄せました。

 …この理由で「そのとおりだよね!」と納得する方は、どれほどいる
でしょうか。
 理不尽以外の何モノでもないように感じます。

 なによりもまず「じゃあなんで雨傘はOKなの?」ですよね。
 まったくつじつまが合わない。
 帽子をかぶってカバーできるレベルのものじゃないから日傘を、と
言っているのに。
 同じ理由を出して日傘を使わせないようにしている学校や教育委員会も
ある可能性がありますが、この説明では日傘を禁じる必要性も合理性も
まったく説明できておらず、大人の書く文章として失格です。

 正直、禁止したいから禁止している、としか読めません。

 ましてや、子どもたちの健康と命にかかわる話です。
 子どもの健康と命よりも「規則で子どもをコントロールすること」を
優先するなら、教育者の資格はないといわざるを得ません。
 日傘が雨傘に比べて極端に危険というエビデンスはどこにもなく、この
猛暑を避けるために日傘が有用なのは大人が日々証明していることです。
自由に使わせればいいだけの話なのに、なぜ一挙手一投足、そんなこと
まであれこれコントロールしたがるのでしょう。

県民に寄り添わない政治(琉球新報社説)



 25日の琉球新報の社説。
のっけから「『安倍1強』と言われ、民意を無視し地域社会を分断する
政治手法は、米国統治時代の沖縄の高等弁務官をほうふつとさせる。
歴代政権の中で、これほど県民に寄り添わない政治があっただろうか。」
と厳しく批判しています。ぜひお読みください。


● <社説>首相の連続在職最長 県民に寄り添わない政治 (琉球新報)
 https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1179266.html

<一部抜粋>
 第2次政権発足後、「唯一の解決策」として一貫して米軍普天間飛行場
の名護市辺野古移設を進める。対米交渉によって、辺野古以外の解決策を
見いだそうとしない。
 安倍政権は「沖縄振興特定事業推進費」を新設した。県を通さず国が
直接市町村へ交付できるため、国の関与の度合いが強まった。国の施策に
沿う自治体を優遇する新たな「アメ」として、地域分断に使われる懸念は
拭えない。
 …(中略)…
 「県民に寄り添う」と繰り返すが、選挙で辺野古新基地建設反対の民意
が示されても無視する。少数者に負担を押し付けてはばからない。
この長期政権が県民に弊害をもたらしていることは間違いない。
<抜粋終わり>

 もう何度も何度も、県民投票や選挙のたびに、辺野古の新基地建設反対
の意思は明確なのに、「県民に寄り添う」と言いながら無視する現政権の
姿勢は、猟奇的ともいえるほど冷酷です。
 端的に、いじめであり、人権侵害であり、民主主義の破壊です。

 沖縄の次は、自分の県かもしれません。
 次に基地の予定地にされるのは、あなたの住んでいる自治体かもしれない。
 なりふり構わない現政権の手が、いつ自分の地元を狙ってくるか分から
ないという意味においても、辺野古の問題を他人事として見ていてはいけ
ません。こんな地方自治を壊し、地元住民の暮らしを壊す政治手法は、
主権者全員の手で終わらせなければなりません。

 この猟奇的な政治に、慣れてしまってはいけないし、諦めてもいけない。
私たち一人ひとりが、尊厳ある人間であり、この国の主権者であり続ける
ためには、おかしいと思うことをおかしいと表現していくしかありません。

差別がある以上「平和のうちに生存する」ことはできない



 アメリカではまた無抵抗の黒人男性に警官が発砲する事件が起こり、
人種差別の根深さが浮き彫りになっています。。。

● NBAが試合延期 黒人男性銃撃受け抗議のボイコット (朝日)
 https://www.asahi.com/articles/ASN8W36HCN8WUTQP005.html



● 大坂なおみ 全米前哨戦をボイコット
      黒人銃撃事件に抗議「続く虐殺、吐き気がする」 (デイリー)
 https://this.kiji.is/671542557789815905


 平和とは、なんでしょうか。
 戦争が無い状態…でしょうか?それだけで「平和」でしょうか。
 自分の国が戦争をしていなくても、例えば会社や学校でひどいいじめを
受けていたり、困窮して満足な食事もできない生活だったりすれば、
決して「平和な生活を送っているとはいえませんよね。

 日本国憲法は、前文で平和について、こう語っています。
 「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和の
うちに生存する権利を有することを確認する。」

 恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する。

 そう、戦争だけではなく、あらゆる恐怖と欠乏から免れてはじめて、
平和だといえる。
 差別も、当然、平和を奪うものの一つです。
 フツーに暮らしてるだけなのに警察官が突然発砲してくるかもしれない
生活環境だなんて、怖すぎる。劣った人種だと冷遇されて嘲笑されて、
あげく命をテキトーに奪われる、そんな社会に平和など永遠に来ません。

 差別が無くなってこその日常生活。
 差別が無くなってこその「人間らしい生活」。

 NBAや大坂なおみ氏の決意は、命を奪うほどの差別が蔓延している
事実を「それはそれ」と後回しにして試合すなわち日常生活はできない、
というものです。そう、差別がある以上「恐怖と欠乏から免かれ、平和
のうちに生存する」ことはできない。

 長年にわたりアイヌや琉球、中国人や朝鮮人を差別し続け、虐殺まで
引き起こした日本でも、まったく同じことです。アメリカでも、日本でも
全ての人に必要な意識です。

 

2020年8月26日水曜日

首相の連続在職日数 なにがめでたいのかな(゜o゜)


 数日前ですが、
 安倍首相の連続在職日数が24日で2799日、憲政史上最長となった
とのこと。

● 安倍首相の連続在職日数が最長に 2799日、佐藤栄作氏抜く(朝日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/52e8c039e3c07d166f9a82eae6fc002513f6d1e4

 


「在職日数が長い ≠ 国民から愛されている首相」
「在職日数が長い ≠ いい政治をしている首相」
だなぁ、かみしめる空虚なニュースです。

 なんというか、「在職」といわれても、全力で職を全うする能力も姿勢
も見てとれないので、「居座っている」という表現が正しいのでは。

 民主主義を嫌悪・敵視する政権は、国民の命と暮らしにとって、大変な
脅威です。
 7年間、着実に民主主義や国民主権を壊してきたと思いきや、新型コロナ
ウイルス到来で国民の命と生活が危機に立たされたら、ネグレクト。
それで在職が最長だと言われても、何がめでたいのか分かりません。

憲法に忠実な政治をして下さい。

国会を今すぐ開いてください。

皇位継承「男系継承が維持された重みを踏まえ検討」



 フラットな目で眺めてみれば、このままだとそう遠くない将来、
天皇家はゼロ人になるんだろうな、と思いますが、皇位継承の制度
設計をどうするかについてこんな記事が。

● 菅官房長官、皇位継承
              「男系継承が維持された重みを踏まえ検討」 (産経)
 https://www.sankei.com/politics/news/200825/plt2008250027-n1.html



 菅官房長官「安定的な皇位の継承の維持は、国家の基本に関わる
極めて重要な問題だ。男系継承が古来例外なく維持されたことの
重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行っていく必要がある」


 男系継承が古来例外なく維持されたことの重み…。

 純然たる性差別なのですが、そこに価値がある、と。
 それが「伝統だから」という理由で無条件に「伝統は今後も続けるべき」
と価値を見出すのは、正常な人権感覚での思考とは思えません。

 それは伝統ではなく単なる「因習」なのでは…。

 とはいえそもそも、特定の家族を他の国民とは別格の存在だとして、
社会的には「尊い存在」だとまつりあげる天皇制自体が、あらゆる差別
の発生源になってしまっていることは、常に意識する必要があります。
特定の家族の基本的人権をめちゃくちゃ奪った上でありがたがる、とい
うことのグロテスクさに気づくことは、大切です。

憲法かるた FAXでも注文可能になりました♪


 あすわか「憲法かるた」🌸



 小難しい学習教材ではなく、かわいく深い、日常の遊びの延長線上
で憲法と出会えるアイテムです。
 いつの間にか売り上げも1000セットを超えました~✨ご愛顧
ありがとうございます!

 あすわか弁護士たちがあーでもないこーでもないと悩んで作り上げた
読み札を、少しだけご紹介します。

「どう生きる 仕事 住む場所 わたし次第」
  22条(職業選択の自由)



「わたしたち けっこん相手は 自分で決める」
  24条(婚姻の自由)



「みんな集まれ! りんじ国会 開かなきゃ」
  53条(臨時国会)




 子どもも大人もいつの間にか「主権者」力アップまちがいなし!

 1セット1,500円(税込み、送料別途)。

 このたび、FAXでのご注文も可能になりました。


FAX注文用紙のPDFデータが御入用の方は、ぜひコメント欄かメール(peaceloving.lawyer@gmail.com )でご連絡下さい♪

 ネットでのご注文はこちらからお願いします。
  ↓
https://mailform.mface.jp/frms/asunojiyuu/7zmamuigg76d?fbclid=IwAR029uQmZt1YukouvBSII26O89UGBRnBzJP_DSuo3Kov_hMurytebDEUIbE

太田啓子弁護士のインタビュー 性差別を再生産しないため、男の子親ができること



 あすわか太田啓子弁護士の単著『これからの男の子たちへ』が、ついに
出版されました♪

(本の詳細はこちら↓)
https://amzn.to/32nItYV

 性差別のない社会を作るには、性差別のない家庭で、性差別をしない男性を育てることが必要です。世の中、正面から「男は仕事!女は家庭!」「女に学問など要らん!」なんていう声は聞こえなくなったものの…それでも「男らしさ」「女らしさ」「女子力」「女々しい」「男の子向け」「女の子向け」、こんな言葉はそこかしこに溢れ、やんわりと「男はこうあるべし」「女はこうあるべし」という“枠はめ”が、自分含めすべての人に刷り込まれているのでは…と不安に思わずにはいられません。


● 「俺が稼いだ金は俺のもの」?性差別を再生産しないため、男の子親ができること。(BUSINESS INSIDER JAPAN ビジネス インサイダー ジャパン)
https://www.businessinsider.jp/post-218840?fbclid=IwAR1Qx2Vuj_e2WlZ00drWlqVP9V7IrSKDQ7kMeh4t6ITTozfqllcdojOwYU0


<一部抜粋>
 知り合いの女性は、息子さんの中学受験に熱心で、それはいいのですが、
受験の動機として「男は勉強ができないとシャレにならない。女の子はなん
とかなるかもしれないけど」と言っていました。私はまったく賛同できなく
て、「女の子も経済力がないと大変だよ」と返答しました。
 資本主義社会である以上、経済力は生きていく力です。それを親が女の
子から削いでしまうような発想は性差別で、あまりにも危ない。
 それに、男の子だって経済力さえあればいいものではありません。
 男性が性差別的な価値観を持たないようにするには、女性がパートナー
の男性を選ぶ基準も重要だと思います。女性が経済力を重視して男性を選
ぶなら、やっぱり男性は経済力を高くすることを「モテる要素」と考え、
それを目指すことがあるでしょう。
<抜粋終わり>


 うわー、自分ももしかしたらなんかジェンダーっぽいバイアスに
無意識のうちにひっかかっちゃってるかも…と思う方、少なくない
のではないでしょうか💦
 あえてまだもう少し続く部分で切りましたw。
ぜひ、続きは上記記事に飛んでお読みください。
 『これからの男の子たちへ』。悩めるすべての大人に、読んでいただきたい
一冊です。

8月30日(日)水谷陽子弁護士のオンライン学習会☆彡


☆ オンライン学習会 ☆
『コロナ社会を生きる私たちの権利』




8月30日(日)14:00~

アドバイザー:水谷陽子弁護士(あすわか)

事前申込み制:ZOOMをつかったオンライン学習会です。
 参加申し込みはTwitterDM、LINE、または、
 メール:boo.kakushing@gmail.comまで。

主催:主催:青年ネットAICHI(愛知青年革新懇)


 憲法が保障する人権の内容や憲法の存在意義を水谷弁護士が語りつつ、
それをベース多彩なゲストの方々に新型コロナの影響で自分たちの権利
にどんな影響を感じているか意見を挙げてもらい、どうやって人権を
実現していくか語り合う学習会です。

2020年8月18日火曜日

報道のあり方と民主主義を問う 映画『はりぼて』


 ドキュメンタリー映画『はりぼて』が上映中です。

 議員報酬を上げる条例を可決した富山市議会。
 議員たちの政務活動費の着服を、地元メディアのチューリップテレビの
記者たちがしつこく調べ、しつこく追い、しつこく問い詰め、滑稽なほど
のドミノ謝罪&ドミノ辞任へ。記者たちのショッキングなてん末も含め、
マスメディアのあり方や民主主義について問う秀作です!

● 映画『はりぼて』オフィシャルホームページ
 
https://haribote.ayapro.ne.jp/



 調べればすぐ分かる嘘の領収証、カラ出張、泣いて土下座、土下座を
見て笑顔で許す支援者、数日で不正が発覚する後任、守秘義務を知らず
にダダ漏らす上級公務員。。。

 笑いもだんだん乾き、滑稽なのはこの国全体と私たち自身だ、と刺さ
ります。

 おそらく、描いたのは自分たちメディアへのふがいなさという思いも
こもっているのでしょう。そこまでしっかり描くことに勇気がいったと
思います。勇気ある記者さんたちに心から敬意を表します。

 こういう「おかしな回答に対してさらに質問する」ということが、
なぜ国政レベルだとできないのか(しないのか)…ほんとうに、ほんと
うに不可解です…。

2020年8月17日月曜日

出版前なのにベストセラー✨ 『これからの男の子たちへ』



 あすわか太田啓子弁護士、初の単著『これからの男の子たちへ』が、
まだ出版前だというのに話題沸騰です✨

 https://twitter.com/katepanda2/status/1294944517477433345




 
 ジェンダーに満ちた社会で我が子を性暴力加害者(性差別者)にしない
ためにはどうしたらいいのか悩む人がいかに多いかが分かります。
 「男の子なんだから泣かないの!」と思わず言ってしまって今では後悔
している人、あるいはそんな叱る声を聞いてドン引きした人。もしくは、
そんな叱り方をする義父母や配偶者に悩む人…。

 少年漫画での、スカートめくりや着替えののぞき見などのいたずらの
描写。これを日常的に見続ければ、そりゃ「これはいたずらとして許容
されるんだ」と刷り込まれるのも必然…でもこれって、セクハラであり
性暴力ですよね?
 
 すべての男子を「男らしさ」の呪縛から解き放つことは、すべての女子を
性暴力から守るために必須です。そしてそれは、子どもを育て導く、大人の
使命であり、変わることを求められているのは私たち大人です。

 すべての子どものために、ぜひご一読を!

 e-honでのご注文はこちら
     ↓
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-272-35047-6&Sza_id=MM

柳澤×前川 対談本出ます!


 あすわかが『憲法カフェへようこそ』シリーズでコラボした柳澤協二
さんと前川喜平さんの対談本が出版されます!
 
 題して『官僚の本分』☆彡



*:.。..。.。o○*  あすわか大阪による紹介文 :.。..。.。o○*:.。

☆「官僚の本分」の出版☆

 あすわかが何かとお世話になってきた柳澤協二さん(元内閣官房副長官補」
と前川喜平さん(元文部科学事務次官)が対談本を出版されます。

 タイトルは、「官僚の本分」
 安倍政権下で進んだ官僚の変質。これは政治主導ではない。行政府が日本
の行く末ではなく総理の利益だけを考えるようになったということだ。官僚
の間で「事務次官の乱」と呼ばれる著者2人が、官僚のあり方、政治との関係
の取り方、安倍政権の問題点を縦横に論じ合う。

http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ka/1110.html


 本文には全く出てきませんが、あすわか大阪周辺メンバーと柳澤さんとの
おしゃべり会@新大阪駅の居酒屋がきっかけで企画された対談本です。
 実は、今年の5月にお2人の講演&対談をあすわか大阪がプロデゥース
する予定だったのですが、コロナ禍の影響で、企画の発表直前に延期に
なったんです(泣)。

 またいつか、リアルでもお二人の対談を企画できたらいいな。
 それまでは、ぜひこちらの本をお楽しみ下さい。
 あすわかとお二人のコラボ本もオススメです。

(あすわか+柳澤協二さん)
「憲法カフェへようこそ2
   憲法カフェで語ろう9条・自衛隊・加憲」

http://www.books-kaze.jp/bookcart/goodsprev.cgi?gno=km0965




(あすわか+前川喜平さん)
「憲法カフェへようこそ3
      イマドキ家族のリアルと未来」

http://www.books-kaze.jp/bookcart/goodsprev.cgi?gno=km989


2020年8月15日土曜日

9条と24条は平和にとって車の両輪


 平和について考えるとき、どうしても9条ばかりが注目されがちですが、ぜひ 24条に目を向けてみて下さい。


 婚姻の自由や家庭における両性の本質的平等を定めた日本国憲法24条は、 その草案(byベアテ・シロタ・ゴードン氏)を見ると、家制度が許した父親や 夫による支配を家庭から排除する趣旨がはっきり分かります。男性(父・夫)の 暴力と支配を排除できなければ、「両性の本質的平等」も「個人の尊厳」も 到底実現しえない、という確信もまた明確です。

 このことは、平和は人権であるとさえ宣言する日本国憲法の平和主義を考える 上で、とても重要な点です。
 反戦非暴力の国家を作るためには、スケールの大きい国際政治で対話外交を進め るだけでは不完全で、戦争さえなければ人はみな“平和”かと問われれば、そうでは ないからです。  国が戦争していなくても、困窮して住む場所がなかったり、学校や会社でいじめ られていれば、「平和」とは程遠いですよね。憲法はそのことに気づいているから、 「戦争放棄」だけではなく「平和的生存権」まで保障しているのです。
 日本国憲法は「恐怖と欠乏」から免れて初めて平和のうちに生きることができる、 と前文で明かしています。どんなに武器を持たない国家に暮らしていても、家庭内 で虐待されたり暴力で支配されている限り、その人に平和は永遠に無い。
 反戦非暴力な国家を実現し、平和的生存権が実現されるためには、「非暴力な 社会」が構築されなければならず、そのためには「非暴力な家庭」が「非暴力な 個人」を育てる必要があります。  家庭から「力による支配」を排除して各個人の尊厳と平等を守る24条は、反戦 非暴力・平和的生存権の実現にとっては、9条と二人三脚な重要な意味を持つのです。


 性差別の根深さと平和は、ものすごい関係が深いことを、ぜひ知って下さい。  性差別に無関心な人が叫ぶ「平和」が、どれだけ空虚か、も。


* 9条だけでは反戦・非暴力な国家を作れないこと、家庭から暴力(男性による 支配)を排して尊厳が守られた非暴力な個人を育てることが必須であること―。
24条がいかに平和にとって重要か、精緻に書かれています✨ぜひご一読を💡
『右派はなぜ家族に介入したがるのか 憲法24条と9条』(大月書店)

* 憲法9条は大好きだけど24条ってなに?
 実は、戦争と「国家の家族への介入」は、無関係どころか無二のペア。国家に 命を捧げられる人間を育てる上で、家族と家庭教育の統制は必須だからです。 9条改憲の陰で進む24条改憲の歩み、ぜひ知ってください。
『イマドキ家族のリアルと未来』(かもがわ出版)

首相の式辞 「積極的平和主義」



 全国戦没者追悼式での首相式辞について、1つ指摘し忘れたことがあります。
 「積極的平和主義」です。

● 全国戦没者追悼式 安倍首相の式辞全文 (毎日)
 
https://mainichi.jp/articles/20200815/k00/00m/010/074000c


<一部抜粋>

 戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。この決然たる誓いをこれからも貫いて
まいります。我が国は、積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えながら
、世界が直面しているさまざまな課題の解決に、これまで以上に役割を果たす
決意です。


<抜粋終わり>


 現政権は、発足した2013年から「積極的平和主義」という言葉を安全
保障戦略の中で使い始めました。
 9条のことかな?と思われがちですが、実は…
 「積極的平和主義」とは、定義こそされていませんが(定義してほしい)
閣議決定された「国家安全保障戦略」を読んでみると、つまり「敵」を見定め
てそれに対する防衛(軍事)力を増強し、日米を中心とした同盟関係を強化し
ていく、という発想のことだということが分かります。
 憲法9条の反戦・非暴力とはまったく異なるもののことだということ、ぜひ
知っておいてください。

* 日本平和学会のサイトをぜひご参照ください
https://www.psaj.org/2015/08/15/21-%e5%ae%89%e5%80%8d%e6%94%bf%e6%a8%a9%e3%81%ae%e5%9f%ba%e6%9c%ac%e6%94%bf%e7%ad%96%e3%81%a8%e3%81%97%e3%81%a6-%e7%a9%8d%e6%a5%b5%e7%9a%84%e5%b9%b3%e5%92%8c%e4%b8%bb%e7%be%a9-%e3%81%a8%e3%81%84%e3%81%86%e8%a8%80%e8%91%89%e3%82%92%e3%82%88%e3%81%8f%e8%81%9e%e3%81%8d%e3%81%be%e3%81%99%e3%81%8c-%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%a7%e3%81%97%e3%82%87%e3%81%86%e3%81%8b/

 軍拡と同盟強化って、それのどこが「平和」主義なんだろう、と素朴な疑問
がわきますが、不誠実な言葉の使い方が目立つ現政権の常套手段かな、と思い
ます。


 対話による外交をリードしたり、あるいは貧困や差別など“戦争の芽”を摘ん
で暴力の生まれない社会を作ることが、本来、平和学で使われてきた「積極
的平和」であり9条の理念です。資源が無く攻撃されやすい地形で高齢化が
進む一方の日本には、きわめて現実的な外交手段…と思うのですが、それと
真逆の姿勢をとる現政権が「積極的平和主義」という言葉で(戦闘機の爆買い
や敵基地攻撃能力の保有の検討など)軍拡を進めるのは、とても危うく、憲法
上許されないのではないでしょうか。

全国戦没者追悼式 安倍首相の式辞



 今日の、政府主催の全国戦没者追悼式での安倍首相の式辞です。


● 全国戦没者追悼式 安倍首相の式辞全文 (毎日)
 
https://mainichi.jp/articles/20200815/k00/00m/010/074000c


<一部抜粋>

 今日、私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い犠牲の上
に築かれたものであることを、終戦から75年を迎えた今も、私たちは決して
忘れません。改めて、衷心より、敬意と感謝の念をささげます。
 いまだ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。
一日も早くふるさとにお迎えできるよう、国の責務として全力を尽くして
まいります。
 戦後75年、我が国は、一貫して、平和を重んじる国として、歩みを進めて
まいりました。世界をより良い場とするため、力の限りを尽くしてまいりまし
た。
 戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。この決然たる誓いをこれからも貫いて
まいります。我が国は、積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えながら
、世界が直面しているさまざまな課題の解決に、これまで以上に役割を果たす
決意です。


<抜粋終わり>  


 先だってのFB記事でも書きましたが、「尊い犠牲」あっての平和と繁栄だ
、という表現は危うさを感じます…。

 どんなに怖くて、無念な思いで死んでいったか、思わずにはいられません。
 これは首相、つまり権力側の式辞です。
 首相が、当時の政治権力に侵略のための消耗品のように扱われた方々を追悼
する時に出てくるべき言葉は、まずは謝罪なのでは。命も人権もこっぱみじん
にした側が、「尊い犠牲」に「敬意と感謝」だけ述べても、「誰一人として
政治の犠牲になんかしてはいけない」という決意があるのか明瞭ではなく不安
になります。

 戦争へと暴走した政治の責任について言及がないのは、とても残念です。
 二度と繰り返さないためには、あの戦争が「なぜ起きたのか」「なぜ誰も
止められなかったのか」の検証が不可欠なのに。

 核兵器禁止条約への言及もなければ、反戦平和への具体的な取り組みも正直
見当たりません。
 「戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。この決然たる誓いをこれからも貫い
てまいります。」という言葉にふさわしい行動がなく、決意への疑念は否めま
せん。

“敗戦”記念日  未来を生きるために過去を忘れない2


 敗戦まで国民は日本軍の劣勢を知りませんでした。

 政府による徹底的な情報統制により、マスメディアは翼賛記事しか書けず、
およそ正確な報道など不可能だったからです
(全滅→「玉砕」、撤退→「転進」と造語で美化・曖昧にされたり)。

 うすうす敗戦に勘付いている人も少なくなかったはずですが、それを公の
場で言えば、たちまち検挙されてしまうので、言えるわけがありませんでした。


 言論の自由や報道の自由が奪われた結果、国民がどうなったか、忘れては
いけません。

 私たちは言いたいことを自由に言えているのか。
 権力への批判を、自由にできているのか。
 マスメディアは、正確な情報を報じているのか。
 権力を監視できているのか。おかしな「どっちもどっち」的な記事はないか。
 権力の顔色をうかがう中途半端な記事になっていないか。


 「もの言えぬ社会」が戦争を生み出しました。
 自由のありがたみは、「自由が無い状態」になって初めて分かります。
 この国の多くの人は今、ありがたいことに戦争や激しい弾圧があるわけでも
ないので、それを想像することでしか感じることはできません。

 同じ道は、決してたどらないよう、何度でも歴史を振り返りつづけましょう。

 
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“敗戦”記念日  未来を生きるために過去を忘れない1



 空襲の時は逃げずに火を消せ、という命令で市民が焼死「させられたり」、

 米軍への投稿を禁じて集団自決を強いたり、方言で会話するとスパイだと
いいがかりをつけて殺したり。


 いざとなれば権力も軍隊も決して国民を守らないことを、絶えず思い返し
ましょう。

 https://www.min-iren.gr.jp/?p=5443


 未来を生きるために、過去を忘れない。
 戦争のない自由で平穏な社会で生き続けるために、記憶を継承しつづける。

 憲法97条からのメッセージです。


“敗戦”記念日  「尊い犠牲」なんて言葉は使わない



 日本の第2次世界大戦で亡くなられた方々への「尊い犠牲」という表現には
警戒が必要です。

 いまや軍人・軍属の戦没者は6割が餓死との説が有力で、勝算のない無謀な
作戦での病死も多く、軍部の無為無策による死をドラマチックに美化して責任
の所在をうやむやにしかねません。
 兵隊さんが華々しく喜んで「戦陣に散った」から、今の日本がある、なんて
めちゃくちゃな理屈には付き合ってはいけません。

 誰もが自由に平穏に生きたかった。
 死ぬ必要なんてなかった。
 ショッキングな言葉ですが、「無駄死にさせられた」としかいいようがない。

 尊い犠牲の上に今の日本がある、のではなく、生き残った人たちが必死に
がんばっただけです。犠牲は不要でした。


 平和は、自由を行使する前提です。
 二度と、
 もう二度と、権力に無駄死にさせられる人が出ないよう、
憲法に忠実な政治を、憲法にのっとった社会を、求め続けましょう。



“敗戦”記念日 戦争の記憶


 “敗戦”記念日、ですね。


 子どもたち・生徒たちに戦争の話をしたり、戦争に関する本を勧めたり
すると、退屈そうな顔をされることも、ままあるかもしれません。

 じゃあ語ることはムダなのかと言えば、まったく無駄なことではなく、
大きな意味ある「種まき」です。

 彼らが成長した後、なにかの機会・出会いをきっかけに戦争の歴史や反戦
平和に目を向ける時が、きっと来ます。核兵器のこと、安保のこと、必ず
考える局面が来ます。
 その時に、彼らに「あの時、親が話したことの断片」「あの時、先生が
見せてくれた映像の断片」が、ほんのわずかの知識・教養でもあるのと無い
とでは雲泥の差です。
 
 今「戦争の記憶」の継承がいかに大切か感じている大人だって、子どもの
頃から反戦平和に目覚めていたかといえば「いやいや、ぜんぜん関心なかっ
た」という人が多いのでは?
 想像が追いつかないということもあるでしょう。無関心そうな反応でも、
必ず「種」は残ると信じて、いろんな発信を続けるのが肝要ですね!

2020年8月7日金曜日

記者の質問に有形力を行使する官邸。



● 首相会見「官邸職員が記者の腕つかむ」朝日新聞社が抗議
                                                                                      官邸側は否定 (毎日)
 https://mainichi.jp/articles/20200806/k00/00m/010/191000c





<一部抜粋>
 予定されていた4問目の質問が終わった後、記者が座ったまま右手を挙げて
「総理、まだ質問があります」などと呼びかけたところ、報道室職員が質問を
制止しながら短時間、右腕をつかんだ
<抜粋終わり>

  
 そもそも、予定調和のやりとりだけで去る「言い逃げ」方式の「記者会見」
って、「なんちゃって記者会見」ですよね。首相の会見を聞いてさらに疑問
がわいて質問する、なんてのは当たり前のことで、それを許さないなら記者
会見ではありません。

 記者の背後には1億人の国民がいます。記者の質問は国民の質問だと思っ
て受けとめてとことん言葉を尽くして語る覚悟がないなら、政治家の資格
なんて無いのではないでしょうか。

 しかも、手を挙げて呼びかけただけで有形力の行使。卑怯すぎる。

 マスメディアの報道の自由への圧力です。
 質問を嫌うのは、自信がないから。臆病だから。言葉も能力もないから。
 臆せず質問を続ける記者さんを、心から応援します。


2020年8月6日木曜日

コロナ(つまり国民の命とくらしの危機)から逃げる政権



 利権でしか動かない与党。
 そして質問や批判をされることを嫌い、頑なに国会を開かない首相。
 一体なんのために政治家を目指したのかな、と思います。ここまで
国民を置き去りにして、知らんぷりして、どんな夢を抱いているのか、
純粋に不思議になります。

 
● 中村文則の書斎のつぶやき コロナから逃げる政権 (毎日新聞)
 
https://mainichi.jp/articles/20200806/ddl/k23/070/181000c




<一部抜粋>
 政治なんて関係ない、という人は大勢いたと思うし、その気持ちは実は
よくわかる。そして結果こうなってしまったのだが、では日本はこれで
変わるかというと、恐らく変わらない。
 上手(うま)くいっている国を手本にし、自国を改善するのではなく、
上手くいっていない国を見て、安心する方を選ぶ。目の前の危機を見る
のではなく、コロナなど大したことはないと言う方を選ぶ。検査体制の
不備から目を逸(そ)らすため、まるで国民に非があるかのように、
日本ではそれほど効果もない罰則とかを強化しようとする。データの
細かい改竄(かいざん)まで始めるかもしれない。
<抜粋終わり>


 この人、この政党に政治を任せていたら、自分も家族もリアルに命が
危ない。そう感じませんか。
 「政治の話なんかしたら、ぜったいに白い目で見られる」と怯えて
しまったまま、何も言わなければ、政治の世界では「文句ない」「容認」
と見なされてしまいます。

 疑問や批判、怒りを、しっかり形にして発信しましょう。みんなの意見
がぶつかり合ったり連帯を生み出したりしなければ、何も議論は生まれな
いし民主主義は育ちません。
 解雇されたり、店をたたまざるをえなかったり、収入が途絶えて途方に
暮れている人がどんどん増えています。満足に一日三食とれない子どもが
いる、という現実に胸を痛めない政治家は、必ず別の局面で他の人の危機
も放置するでしょう。次に放置されるのは、あなたかもしれない、私かも
しれない。

 困窮する人に手を差し伸べる義務を放棄した政権には、退陣一択です。

2020年8月5日水曜日

臨時国会を召集しないという選択は「憲法の無視」



 立憲民主党など野党4党が憲法53条に基づいて臨時国会の召集を
要求しています。
 なんと、自民党の森山国会対策委員長が、立憲の安住淳国対委員長
に対し、「早期の召集には応じない方針を伝えた」とのこと。

● 自民が臨時国会の早期召集を拒否 野党は反発強める構え (朝日)
 
https://www.asahi.com/articles/ASN844J9BN84UTFK007.html




 …は?応じない?


憲法53条2項
「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求が
あれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」
 

 条文に書いてあるとおり、応じない選択はありません。
 理解できないならとりあえず政権を手放して下さい。
 憲法を無視する権力は、民主主義にとって脅威であり、国民の主権・
人権そのものを壊しにかかっているのと同義です。

「森山氏は安住氏に対し、首相が出席しない形でコロナに関連する委員会
の閉会中審査を開催することも打診した。」


 首相が出席しない形( ゚Д゚) !

 そんなにも政治が嫌いなら、辞めて下さいとしか、、、言いようが
ありません。。。
 こんなにも言葉を持たず責任を取らない(痛感するだけの)リーダー、
何の役に立つというのでしょう、、、

2020年8月4日火曜日

関東大震災朝鮮人追悼式、許可へ!


 関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式、東京都が都立公園の使用を許可する
方向に転じたとのこと。


● 関東大震災朝鮮人追悼式、許可へ
           東京都、批判受け方針転換 (共同通信)
https://this.kiji.is/662997477400757345?c=39550187727945729



 都知事選の折りに、小池都知事が虐殺の被害者への追悼を(歴代都知事に
よる追悼の慣例をあえて)止めた事実が広く知られる一つのきっかけだった
のでしょう。今までの積み重ねを、なぜあえて止めるのか。

 多くの批判の声が積み重なってまた1つ政治を動かした成果ですね✨
地道に声を上げ続けたすべての人に、心から敬意を表します。

 レイシズムを許さない、自らの負の歴史に正面から向き合い続ける社会に
向けた、たしかな一歩です。

横浜市でも育鵬社の公民教科書不採択!



 横浜市でも、中学教科書の採択にて、育鵬社の公民教科書が不採択となったようです!
 こちらのツイートをご紹介します。
  ↓
成田洋樹(神奈川新聞記者)@narita_hiroki
【2020横浜教科書採択】中学校公民。大場、木村、四王天の3委員が教科書会社名 を挙げて意見を述べた。元副市長の大場委員が育鵬社に否定的な見解。横浜国大教授の 木村委員も「育鵬社は分かりづらいところがある」。この後、議論はなく、すぐに無記 名投票。東書5票、育鵬社1票。育鵬社不採択。


 大日本帝国憲法を異常なほど高く評価し、天皇主権や法律の範囲内でしか人権が 保障されなかった(つまり人権などなかった)点など、数々の致命的な欠陥には 何も言及しない教科書では、基本的人権の重要性がまったく学べません。 また、なぜ言論弾圧や治安立法が許され、戦争へと突き進んだのか、歴史の流れを 正しく理解することはできません。
 今までこの教科書が使用されてきたことは、子どもにも社会にも大きなダメージ を与えました。それをどう治癒するのか、これからの課題です。。。

育鵬社の教科書 数々の自治体で不採択の動き



 憲法や人権、民主主義の正しい知識を身につけることは、その人の人格形成や 社会とのかかわり方を大きく変えます。そこに生きる人々が、正しい知識、たし かな人権感覚を持っているかどうかは、社会そのものに大きく関わります。
 それは今、私たちが身に染みて感じていることと思われます。
 なので、教育現場で使われる教科書が、間違いだらけなのは、とても危険で、 避けなければならないことです。


● 育鵬社の公民教科書 目指すゴールは改憲 (カナロコ)


 東京都立の中高一貫校や特別支援学校、さらに藤沢市で、育鵬社の教科書が 不採択になりました。
 数多くの歴史的事実が、書かれていなかったり不正確だったり、あるいは神話 ベースな話をあたかも史実化のように書いたり、問題の多さで話題となっている 教科書でした。
 その育鵬社の教科書、憲法については、というと、
 神聖な絶対君主の天皇から国民に主権が移った大転換の歴史が、一切書かれ ず、、、
 差別や搾取の歴史を反省して多くの人権保障に至ったという歴史的経緯や人権 の重要性についての言及もなく、、、
 戦争放棄については単なる米国による押しつけ的な記述しかありません。。。
 これでは欠陥品、といっても過言ではありません💦
 今でもこの教科書を採択している自治体があること自体が、すでに大問題ですが、 採択しないという判断に切り替えた自治体に良識が戻ったことは、子どもにとって も社会にとっても大きなことです。