「明日の自由を守る若手弁護士の会」の立ち上げにあたって
みなさんは知っていますか?
政権を取り戻した自由民主党が、どのような憲法改正案を公表しているか。2012年4月に自民党が発表した憲法改正案、これは、私たち若手法律家にとって、深い衝撃を与えるものでした。
なぜなら、この憲法改正案が、民主主義国家であれば当然に保障されると考えられてきたものや、戦後70年近くにわたって日本に当たり前に存在したものを、大きく変えようとするものだったからです。
たとえば、「すべて人間は生まれながら自由・平等で、幸福を追求する権利をもつ」という考え方を否定して、国が私たちの権利を容易に制限できること。
たとえば、「国家権力を縛る憲法」から「国家が人を縛る憲法」へと変貌していること。
たとえば、戦力の放棄をやめ、強大な権限をもつ「国防軍」の創設を宣言し、他国の戦争に参加できる態勢を整えること。
たとえば、「緊急事態」には、内閣が私たちの人権を大幅に制限できること。
知っていますか? 自民党がこのような憲法改正を実現しようとしていること。
知っていますか? もしこのような改正案が現実のものとなったとき、私たちの生活・未来が大きく変わってしまう可能性があるということ。憲法は、普段の生活には顔を出さないけれど、実は私たちが自分らしく生きること、幸せに生きることととても深く関係しています。私たちは、自分たちの未来を自分たちで決められるこの社会を守るために、自民党の憲法改正案の内容とその怖さを知ってもらいたいと思っています。そして、一人ひとりに考えてもらい、みなさんに話し合ってもらうことを願っています。そのため私たちは、未来を担う若手法律家として、あらゆる行動をとることを決意し、この会を立ち上げました。
2013年1月26日
呼びかけ人代表 神保大地(62期) 同 黒澤いつき(元弁護士、62期)
伊藤朝日太郎、川本美保、楠晋一、久保田明人、西川大史、畑地雅之、細永貴子、本田千尋、松田恵理子、諸富健(以上、62期)、小野通子、高橋厚至郎、田村優介、鳥飼康二、仲松大樹、早田由布子、守谷自由(以上、63期)、川上麻里江、青龍美和子、髙木士郎、深井剛志、宮本亜紀、諸隈美波、山添拓(以上、64期)
以上26名