2024年3月28日木曜日

職員の研修で教育勅語を「今後も使用する」と固執する広島市長


 多くの批判にもかかわらず、今後も職員の新人研修で教育勅語を使用し

続けると述べる松井市長。

 他の文献で十分代替できるにもかかわらず、「生きていく上での心の

持ち方」を考えるためにあ・え・て教育勅語の一部を用いることに固執

する姿は異様です。


● 職員研修での教育勅語引用、広島市長「新年度も」

                    他の首長たちは? (朝日)

 https://digital.asahi.com/articles/ASS3W6QZ1S3VPITB011.html



 教育勅語の内容は憲法の理念とまったく相容れません。

教育勅語の内容、歴史的役割、戦後の扱いetcについては、こちらを

ご参照ください👇

◆あすわかブログ 教育勅語①

 https://younglawyersfreedom.blogspot.com/2024/02/blog-post_20.html

◆あすわかブログ 教育勅語②

 https://younglawyersfreedom.blogspot.com/2024/02/blog-post_68.html

◆あすわかTwitter

 https://x.com/asuno_jiyuu/status/1737792402700857728?s=20


 また、広島弁護士会がこの件で会長声明を出しています。

● 広島弁護士会

 「広島市長の職員研修資料への教育勅語引用に反対する会長声明」

 https://www.hiroben.or.jp/iken_post/3076/

 教育勅語が国民主権原理など日本国憲法の諸原理とまったく相容れない

ものであることを簡潔に説いた上で、被爆地の首長が「よいところもある」

などといって一部を切り取って使うことの問題性についても触れています。

ぜひ上記URLより全文お読みください!


戦闘機の武器輸出解禁💧…② 「戦争で稼ぐ」ことの非人道性を考えましょう

 

 次期戦闘機の第三国輸出を解禁した岸田政権。

 前の記事でも書きましたが、憲法で戦争放棄・戦力不保持をうたいながら、

それと真っ向から矛盾する「武器を作り、戦争で稼ぐ」道への方針転換です。

「死の商人」という言葉があるとおり、「武器輸出ビジネスに活路を見いだす」

ことがどれだけ人道に反するか、主権者一人ひとりが立ち止まってよくよく

考えなければならない時です。


● 次期戦闘機「輸出解禁」を政府が決定

    「平和国家」を変質させる重大な政策変更を、

                                  岸田政権はまた国会抜きで (東京新聞)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/317522



<猿田佐世弁護士のコメントを一部引用>

 今回の決定は、日本社会にとって取り返しのつかない選択になる恐れがある。

米国のように軍や軍需産業が社会に組み込まれ、その影響力から抜け出せなく

なるかもしれない。

 中小企業も含め、軍需産業の存在感が大きくなれば、そこで収入を得る人

たちや、企業税収に頼る自治体が依存するようになる。しだいに軍需産業が

政治で発言力を増してきて、輸出推進の声が高まることも予想される。

今後、英国、イタリアからも「日本の技術が製造に必要だ」と言われ、別の

兵器を共同で造る流れもできるだろう。歯車に一度入ると未来永劫(えいごう)

抜け出せなくなるリスクを真剣に考えてほしい。

<引用終わり>


 武器輸出ビジネスを基幹産業として盛り立てていくことは、「戦争が

あれば経済的に潤う(戦争がなければ暮らしていけない)」従業員と

その家族が増えることを意味します。決して、市民の生活や人生と縁遠い

話ではありません。戦争や大量殺戮に間接的であれ手を貸したくない、

という思いがあるなら、声を上げましょう。

戦闘機の武器輸出解禁💧…① 政府がいう「歯止め」に意味はありません


 政府は、次期戦闘機の第三国輸出を解禁する方針を閣議決定しました…。

 憲法で戦争放棄・戦力不保持をうたいながら、それと真っ向から矛盾する

「武器を作り、戦争で稼ぐ」道への方針転換です。

 ただでさえ問題な上に、こんな重大な方針転換を、国会での議論もなく

閣議決定で決めたのですから、とんでもなく非民主的な政治です…。


● 次期戦闘機「輸出解禁」を政府が決定

   「平和国家」を変質させる重大な政策変更を、

             岸田政権はまた国会抜きで (東京新聞)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/317522



 戦争の支援になることや、「戦争で稼ぐ」という非人道性への批判に

対して、政府は「国連憲章の目的に適合する使用を義務づけ」「現に戦闘が

行われている国は除外する」など歯止めがある!と反論しますが、自衛戦争

の名目で使えてしまう以上、それって戦争の支援ですよね…?

 上記記事に「輸出先となりうる協定締結国は現在、米英伊など15カ国だが、

現在交渉中のバングラデシュなど、締結国が増えるのは確実。輸出時点で

戦闘が起きていなくても、その後に紛争当事国となって輸出した戦闘機が

使われる恐れがある。」と書かれているとおりで、政府のいう「歯止め」には、

ぜんぜん意味がありません。

犯罪被害者給付金 事実婚の同性パートナーも「配偶者」に含まれます


 最高裁が、犯罪被害者等給付金支給法の給付対象となる「配偶者」には

「事実婚状態にあった同性パートナー」も含まれる、との初めての判断を

示しました!(今後は差し戻し審で、原告男性が事実婚パートナーだった

のか判断されます。)

 ある1つの法律の解釈についてとはいえ、最高裁が事実婚に同性カップル

も含まれることを正面から認めたことは、性的少数者への差別の解消に

向けた大きな、大きな前進です📣


● 最高裁が初判断 犯罪被害者給付金「同性カップルも受給できる」 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240325/k00/00m/040/319000c



<一部引用>

小法廷は、犯給法の目的について「犯罪被害を軽減し、再び平穏な生活を

営むことを支援することだ」と指摘。犯罪での精神的、経済的打撃は性別

で変わらないことから、受給要件の「事実婚」に同性パートナーも含まれる

と結論付けた。

<引用終わり>

札幌弁護士会声明 控訴審違憲判決を受けて直ちに同性婚の法整備を📣

 

 同性婚ができない民法の規定は憲法違反である――3月14日に札幌高裁

が示した画期的判決は、いまだ性的少数者への差別が根深い社会において

大きな希望です。

 札幌弁護士会が、この判決を受けて会長声明を出しました!

「事実認定、憲法評価、そして、付言ごと真摯に受け止め…法律上同性の者

同士の婚姻を認める立法(法改正)に、直ちに着手することを強く求める。」

とのこと📣

紹介いたします!



札幌弁護士会

「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟

   控訴審違憲判決を受けて直ちに法整備に着手することを求める会長声明

 https://satsuben.or.jp/statement/2024/03/26/743/


<一部引用>

 棄却判決ではあるものの、同性愛者らも異性愛者と同じ「人」として、

パートナーとの家族としての営みを求め、社会の中で生きていくことを

希求しているという現実を正面から受け止めた、心ある判決であると

評価したい。

 加えて、本判決は、パートナーシップ認定制度は当該自治体による制度

という制約があり、同性婚ができないことによる不利益が解消されている

わけではないこと、同性間の婚姻に反対する立場の意見に触れ、同性婚に

対する否定的な意見や価値観を有する国民も少なからずいるが、これらが

感情的な理由にとどまるものであって、異性婚との区別についての合理的

な説明がなされていないことなどを正当に指摘したほか、制度設計について

検討の過程が必要であることは、国賠法上の事情として考慮されるとしても、

憲法違反に当たるかどうかという点では本件規定が同性婚を一切許して

いない合理的な理由にはならないとの至極もっともな指摘をしている点に

ついても触れておきたい。

<引用終わり>


4月2日(火) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 中津川🐿



日時:2024年4月2日(火)

 18:00~21:00


会場:ひと・まちテラス 1階 活動室101a・b・c 

https://www.city.nakatsugawa.lg.jp/soshikikarasagasu/hitomachi/access/22795.html


参加費1,500円/高校生以下無料


お申し込み→ https://forms.gle/dtmKDSRv5MneBKfz9

詳細は→ https://www.facebook.com/events/703111528694379/


4月1日(月) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in岐阜・恵那🦌




日時:2024年4月1日(月)

 昼の部13:30~16:30(託児あり)

 夜の部18:00~21:00


会場:ふるさと富田会館 https://yahoo.jp/6NYwesV


参加費1,500円/高校生以下無料


お申し込み→ https://forms.gle/EMfZDLBKT4RLj3zH6


詳細は→ https://www.facebook.com/events/701075585509815/

2024年3月26日火曜日

3月30日(土) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 岡谷・下諏訪🌟



日時:2024年3月30日(土)

 12:30~16:00


会場:下諏訪総合文化センター集会室 


参加費1,500円/学生1,000円/高校生以下500円


お申し込みフォーム→ https://forms.gle/zxZYWCieXXXsV5WV6


詳細は→ https://www.facebook.com/events/2345145289209898/

3月29日(金) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 松本🌳




午前の部☀10:00~13:00

https://www.facebook.com/events/939222557618370


夜の部🌜18:00~21:00 

https://www.facebook.com/events/279994494956000/


*子連れ大歓迎


会場:松本市松南地区公民館(なんなん広場)第4会議室


参加費800円/高校生以下無料



詳細→ https://www.facebook.com/events/939222557618370

2024年3月21日木曜日

セキュリティークリアランス制度 って💧? ③

 



 ①、②とざっくり解説してきましたが、「重要経済安保情報保護法案

(セキュリティークリアランス制度)」は、人権の点からも、民主主義

の点からも、あまりにも危険な法案です。

 仮に国がいうとおり、「経済安保って大事でしょ、だから機密情報管理

が必要なんです」だ・と・し・て・も、この法案は人権や民主主義を考慮

した国際水準「ツワネ原則(国家安全保障と情報への権利に関する国際

原則)」から大きく外れています⚠


 経済安全保障…とかいわれると、自分には関係ないかな~と聞こえるかも

しれませんが、この法案で身辺調査の対象となるのは「えっ、これも!?」

と思うほど幅広い分野の会社員・研究員、その家族・知人(友達も恋人も)

です。否応なくプライバシーを奪われ、政治の監視も自由にできなくなる、

そんな社会は民主主義の社会ではありません。


 「経済安保情報保護法案(セキュリティークリアランス制度)」の問題点

は、まだ十分に報道されているとはいえません。「この法案ヤバい」「もう

少し議論が必要じゃない?」と思ったら、ぜひ声をあげてください。

もっと報道して欲しい、もっと問題点を解説して欲しい、とメディアに投書

・メール投稿を📣


<あすわかツイート>

 https://x.com/asuno_jiyuu/status/1770745715213377540?s=20


セキュリティークリアランス制度 って💧? ②



 危険な重要経済安保情報保護法案(続き)。。。

 ①に続いて、問題点を解説しています。

 国が、ある情報を「重要経済安保情報」に指定すると、これにタッチでき

るのは国が「信頼性を確認した人」だけになります。防衛(軍需)産業や

基幹インフラ事業のみならずデュアルユースの先端技術研究まで、膨大な

民間人が「信頼性を確認」する対象になります。


 この時、国はどうやってその人の「信頼性を確認」するのでしょう?

 「適性評価」という名の、身辺調査です。

 まさに、特定秘密保護法と同じような話です。

 犯罪歴や思想信条、精神疾患・飲酒癖・薬物濫用歴や借金(経済状況)、

家族の国籍はもちろん、家族・親族・同居人・上司・知人までもが調査対象

になることもあります。膨大な市民が、国からプライバシー侵害に遭います…。


 政府はこの適性評価(=身辺調査)を「本人の同意が前提」だといいますが、

 対象の大半は、民間企業の従業員や研究員です。重要経済安保情報を

取り扱うプロジェクトに関わる彼らは、会社から「適性評価」を受ける

よう指示されたら、断る選択肢があるでしょうか?

フツーに考えて…ありませんよね?事実上の強制になることは想像に難く

ありません。

 「適性評価(=身辺調査)」を拒否すれば当然、会社が取り組むプロジェ

クトから外されるでしょう。また、会社のポリシーに合わないとして人事上

の不利益を受ける可能性もあります。特に中小企業にとっては、適性評価

に生じるコスト・費用は過大なものとしてのしかかります…。

営業活動の萎縮(営業の自由の侵害)につながりかねません。


 <あすわかツイート>

 https://x.com/asuno_jiyuu/status/1770741951718953035?s=20


セキュリティークリアランス制度 って💧? ①

 


 漏えいすると日本の安全保障に支障が出る恐れのある情報を「重要経済安保

情報」に指定し、国が「信頼性を確認」した人だけが取り扱える…という

「セキュリティークリアランス」制度。この制度を創設する法案の審議が衆議院

で始まりました。この法案、人権にとっても民主主義にとっても、非常に危険な

法案です。。。


 このセキュリティークリアランス制度を創設するための法案は、

「重要経済安保情報保護法案」といいます。

 この法案によると、まず国が、

①サイバー 

②規制制度 

③調査・分析・研究開発

④国際協力         の4分野で、

漏えいすると安全保障に「支障」が出る恐れがある情報を「重要経済安保

情報」に指定します。

 しかしこの「重要経済安保情報」の定義が曖昧で💧政府に尋ねても、

具体例をまったく示してくれていません。こんな漠然とした定義のままでは、

政府に都合の悪い情報を安易に「重要経済安保情報」に指定して国民から隠す

ことも可能で、恣意的に運用されかねません。


 さらに問題なことに、どんな情報が「重要経済安保情報」にあたるのか

抽象的で不明確にもかかわらず、重要経済安保情報を漏えいした者には

禁固5年以下などの刑事罰が科せられます。

 となると、政治経済に関心を持って情報を集める市民や、政治の疑惑を

取材するジャーナリストが不意に逮捕される危険もあるということです💦

定義が曖昧なせいで、どれが「重要経済安保情報」に指定されているのか

事前に予測できない…怖くて市民活動や取材ができなくなる…ものすごい

萎縮効果を招きます。


 このように、「どの情報を漏えいしたら刑事罰の対象になるのか事前に

知ることができない」というのは、刑事司法の大原則たる罪刑法定主義

(憲法31条)に違反します。また、経済分野で公平公正な政治が行われて

いるのか市民が情報を得られなくなれば、「知る権利」の侵害であり、

民主主義のプロセスが傷つきます。


<あすわかツイート>

 https://x.com/asuno_jiyuu/status/1770739453528527035?s=20


3月26日(火) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 南大沢✏



日時:2024年3月26日(火)

 18:00~21:00


会場:Cafe Chocolate(カフェしょこら亭)

 https://www.instagram.com/chocolate.tokyo/


参加費2,000円


お申し込み→ mail@cafe-choco.com 

別室のキッズスペース有り お子様は別室でキッズスペースがあります 

Pあり


詳細→ https://www.facebook.com/events/1317282362298957/

2024年3月18日月曜日

北海道新聞 社説「違憲是正の法整備急げ」


 同性同士の結婚ができない民法の規定は憲法違反だと断じた札幌高裁

判決。

 高裁の地元メディア、北海道新聞の社説をご紹介します。


● <社説>同性婚訴訟判決 違憲是正の法整備急げ (北海道新聞)

 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/987690/



<一部引用>

 同性婚への社会の理解は急速に進んでいる。各種世論調査では同性婚を

認める人が、認めない人を上回る。

 海外では多くの国や地域が同性婚を認めている。

 判決はこうした昨今の社会の動きにも目配りしている。

 翻って、時流に背を向けているのが政治だ。とりわけ伝統的な家族の

あり方を重視する議員が多い自民党にその傾向が著しい。

 しかし、性的指向は自分の意思では変えられない。同性愛者が愛する人

と法的な婚姻関係を結べないのは理不尽に過ぎる。

 札幌高裁は、国会に対し「同性婚に異性婚と同じ制度を適用すること

を含め、早急な議論と対応が望まれる」と、くぎを刺した。

 重く受け止めて、多様な家族のあり方を尊重し合う社会を構築する。

それが政治の責務だ。

<引用終わり> 

同性婚実現に憲法改正は不要です⚠


 これも繰り返し書いていますが…同性婚の実現には憲法改正は不要です。

 憲法24条は同性婚を禁止していません。

「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し」という24条は、家制度の廃止を

意識して定められたものなので、「両性」には「カップル」という意味しか

ありません。同性婚が想定されていなかっただけで、禁止してはいません。

 国会は一刻も早く法改正をして同性婚を整備してください。




3月27日(水) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 大久保🌸

 


日時:2024年3月27日(水)

 14:00~17:00


会場:竹林閣 (新宿区百人町1-22-24朝日ビル4階) https://chikurinkaku.jimdofree.com/%E7%AB%B9%E6%9E%97%E9%96%A3%E3%81%AE%E5%9C%B0%E5%9B%B3/


参加費2,000円


お申し込み→ 090-4168-1192 (こうの)


詳細は→ https://www.facebook.com/events/390200487059263/

3月26日(月)午後 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 西八王子🐿



日時:2024年3月26日(月)

  13:00~15:30


会場:オーガニックカフェオレオール 

https://www.instagram.com/serasu.oreoru/


参加費1,000円


お申し込み→ ☎︎042-615-9155(株式会社セラス)

詳細は→ https://www.facebook.com/events/253493021145089/


3月25日(月) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 青梅🌳


日時:2024年3月25日(月)

  18:30~21:00 途中休憩あり


会場:青梅市文化交流センター

(通称”S&Dたまぐーセンター ”旧市民会館) 研修室B 

 (東京都青梅市上町374)


参加費1,000円/学生無料


お申し込み→ 080-9200-0557

詳細は→ https://www.facebook.com/events/687506546915471/

3月24日(日)午後 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 町田🐤

 


日時:2024年3月24日(日)

  14:00~16:30


会場:町田市民フォーラム 4F 第1学習室A・B

 (サウスフロントタワー内)


参加費1,500円/学生無料 


お申し込みフォーム→ https://forms.gle/5iqUFVj95j3r2NuV6


*スタッフによる見守り保育あり

*会場にもキッズスペースあり


詳細は→ https://www.facebook.com/events/2081074182270630/

3月24日(日) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 藤沢🌊



日時:2024年3月24日(日)

 10:00~12:30


会場:みんなのSea-Side 藤沢市鵠沼海岸5-13-30

 http://www.be-side-japan.com/rental.html


参加費1,500円/学生500円/高校生以下無料


お申込み→ https://forms.gle/ygwteeQe6PLgcunz6

詳細は→ https://www.facebook.com/events/1473482416902265/

3月23日(土)午後 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 小田原🐟



日時:2024年3月23日(土)

 14:00~17:00


会場:salon SAWA (小田原市本町4-2-40) 


参加費1,000円/学生500円/小学生以下無料


お申し込み→ https://www.kokuchpro.com/event/orinonakanolion/?fbclid=IwAR2o3m42njmCGIKM213gQPxMPVT2poXZJ3srGibX5G4sMXre0MmbHQUH0GY_aem_AZMaeUAAVkkNUusYAhXMfT_KhizXN1kHUvkV7jqCzbSAOH1C6sLIkHBEa1DIcgqN8MA


詳細は→ https://www.facebook.com/events/1499116940646632/


3月23日(土) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 神奈川・大和🌳

 



日時:2024年3月23日(土)

 9:30~11:30


会場:大和市文化創造拠点シリウス 3F マルチスペース

 https://yamato-bunka.jp/


参加費1,500円/学生500円/中学生以下無料

*キッズスペース有り 


お申込みフォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfhumxj12vdAhuJUtlteqQM85BlfJGiwlqSND0vDqD_ceQKTA/viewform


主催: 檻の中のライオン大和実行委員会

3月22日(金) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in横浜🚢



【檻の中のライオン&ハンセン病問題から学ぶ人権】

望月富美絵さん ハンセン病問題啓発講師とのコラボ✨


日時:2024年3月22日(金)

  9:50~15:30


会場:Co-coya(753village)

https://www.instagram.com/cocoya_nakayama/


参加費3,000円/学生半額/小学生以下無料


お申し込み→ https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScEjZapl503JcAaRxeocn80MiH4X_IXuQ60wVV867sHUvEXdQ/viewform


ストライキは正当な人権行使です

 

 いつも繰り返していますが…

 ストライキに「なんて迷惑な」と冷たい視線を投げかける人が少なくあり

ません。でもストライキは正当な労働者の権利です(憲法28条が保障する

「団体行動権」)。迷惑だと感じるときは、市民に「迷惑がかかる」手を

打たざるを得ないところまで労働者を追いつめた使用者側にこそ批判を

向けるべきです。


● 病院など全国一斉ストライキ“十分な回答得られず”日本医労連 (NHK)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240314/k10014390471000.html



<一部引用>

 ストライキを行ったのは全国の病院や診療所の労働組合が加盟する

「日本医労連=日本医療労働組合連合会」で、14日は全国146の組合

で予定しています。

 このうち、東京 渋谷区の代々木病院の労働組合は基本給4万円の

賃上げを求めて13日に団体交渉を行いましたが、経営側から十分な

回答が得られず、14日午前の始業開始から1時間、ストライキを行い

ました。

 病院の前には看護師など60人ほどが集まって集会を開き、経営側

からは定期昇給分の2%余りの賃上げしか回答がなく、一時金も引き

下げられたと報告されました。

<引用終わり>

国会は一刻も早く同性婚の整備を

 

 原告含む当事者(同性愛者)の方々が、「同性同士の結婚を許さない

社会」の中でいかに尊厳を奪われ、軽んじられ、苦しんできたか。

差別は、「差別する側」が変わらなければ解消しません。

国会はいいかげんに(!)司法の判断を厳粛に受け止め、一刻も早い

法改正(同性婚の実現)を求めます。


● 家族でいい 光差した 同性婚へ「次は国会」 札幌高裁「違憲」 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240315/ddn/041/040/011000c



<一部引用>

 中谷さんは「婚姻は両性の合意のみに基づく」とする憲法24条1項に

ついて「『両性は男女間だ』と指摘する判決を聞く度に、私や周りの同性

カップルが、いないようにされていると毎回実感させられてきた」と振り

返る。今回、6件の地裁判決も含めて、全国で初めて現行制度が24条1項

に違反するとの判断が示され、「この国で家族として生きていっていい

んだと、前向きになれた」と笑顔をみせた。

 「裁判をやってくれて、ありがとうございます」。泣きながら伝えて

くれたある女子高校生の姿を中谷さんは忘れられない。

 (中略)

 中谷さんらが結婚の自由を求めて裁判を闘い、実際に札幌地裁で違憲

判決が出たことを知った。「社会は少しずつ変わっているんだ」と思うと、

心に光が差したようだった。高校生は「次に付き合うことがあったら、

悲観して別れることはないと思う」と涙を流したという。

<引用終わり>

同性婚ができないのは「違憲」! 3月14日午後の札幌高裁判決


 前の記事では東京地裁判決をご紹介しましたが、

同日午後の札幌高裁では、

法の下の平等(憲法14条)、

婚姻の自由(憲法24条1項)、

個人の尊厳と両性の本質的平等に基づく家族法の制定(憲法24条2項)に

違反するとの判決が出しました!


● 同性婚否定、高裁も「違憲」 「婚姻の自由反する」 札幌訴訟 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240315/ddm/001/040/108000c


<一部引用>

 控訴審で国側は、憲法24条1項に「両性」や「夫婦」といった文言が

用いられていることから、1項が保障する婚姻の自由が及ぶのは、異性

カップルのみだと主張していた。

 これに対して高裁は、1項について「人と人との自由な結びつきとして

の婚姻も含むものであり、同性間の婚姻も異性間と同程度に保障している」

と明言。さらに「現行制度によって同性愛者は婚姻による社会生活上の

保障を受けられていない」と述べ、24条2項が定める「個人の尊厳」が

損なわれているとし、現行制度は24条1項、2項のいずれにも反するとした。

 また、異性愛者は異性と婚姻できるのに、同性愛者は同性と婚姻でき

ないため、婚姻によって得られるさまざまなメリットが受けられていない

とし、これらは「合理性を欠く差別的な取り扱いだ」として憲法14条違反

も認めた。

<引用終わり>


判決要旨

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/1128f80ee3eaf397093b06ca1d3f4aba.pdf


判決全文

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/04097ed5db19a01e5f19d1c99857d8be.pdf


弁護団声明

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/c2787f0841362931fa33fc2d894f230e.pdf


 ぜひ判決をお読み頂ければと思います。

 時に、判決の28ページを紹介しますと、

 <他方、そのような事情によっても、国会や司法手続を含めて様々な

場面で議論が続けられ、違憲性を指摘する意見があり、国民の多くも同性婚

を容認しているところであり、このような社会の変化を受け止めることも

また重要である。何より、 同性間の婚姻を定めることは、国民に意見や

評価の統ーを求めることを意味しない。根源的には個人の尊厳に関わる

事柄であり、個人を尊重するということであって、同性愛者は、 日々の

社会生活において不利益を受け、自身の存在の喪失感に直面しているの

だから、その対策を急いで講じる必要がある。したがって、喫緊の課題と

して、同性婚につき異性婚と同じ婚姻制度を適用することを含め、早急に

真摯な議論と対応をすることが望まれるのではないかと思われる。>

 …とあり、人間性ないし個人の尊厳に関わる問題だと強調されています!



同性婚ができないのは「違憲状態」 3月14日午前の東京地裁判決

 

 同性カップルの婚姻を認めない民法などの規定は憲法に違反している

のでは、といういわゆる同性婚訴訟。3月14日(木)は同性婚訴訟の

重要な判決が相次ぎました。順を追うと、まず午前中、東京地裁での第2次

訴訟で、同性カップルの婚姻を認めない現在の法制度は、個人の尊厳と

両性の本質的平等の要請に照らして合理的な理由があるとは認められず、

憲法24条2項に違反する状態にある、との判断を示しました。

「違憲」「違憲状態」と判じた判決は5件目です。


● 同性婚認めぬ規定「違憲状態」 

    3例目、賠償請求は棄却 全国で判断割れる・東京地裁 (時事)

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031400157&g=soc



 しかし、法律が差別的な取り扱いをしていると認定するのであれば、

簡潔に「違憲無効である」と判じるべきだったのでは。

社会的承認の有無、国民の意識、などへの(本来不要な)“配慮”が

うかがえる「まどろっこしい」感ある判決です。

<判決要旨>

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/9fc15bba1300f92c143c948a9e210481.pdf

<判決全文>

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/4e40997154df23e60a7f9f8180e08ee1.pdf


 提訴された6つの訴訟で、地裁判決が出そろい、大阪地裁の合憲判決を

除き、5件で違憲ないし違憲状態との判決が出ました。同性カップルの

婚姻を認めないことが差別であり人権侵害であることは明白で、同性婚を

実現させている国は増え続ける一方です。国会はこの現実を受け止め、

早急に法改正をして同性婚を法制化してください。

 そして午後には札幌高裁判決がありました。(続く)

2024年3月13日水曜日

日本産の戦闘機、公明党も輸出容認へ…


 国際共同開発する次期戦闘機の第三国への輸出を解禁しよう、という政府。

 解禁に前のめりな自民党に対し、公明党はこれまで“慎重姿勢”を示して

きましたが、ここに来て、「無制限とならないことを条件に」輸出容認の方針

を固めたとのこと。。。


● 次期戦闘機の第三国輸出 自民公明で15日にも合意へ

                                          無制限とならないことを条件 (TBS)

 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1050319?display=1



 どんなに制限をかけても、輸出してしまえば輸出先での使い方に口は

出せません。どこに運ばれ、どう使われるのかはもうコントロールでき

ません。日本の製造した武器の輸出が、戦争・大量殺戮の支援になる可能性

があまりにも高い。憲法9条で戦争放棄をうたう国が、武器輸出で他国の

戦争を支援する国となることに、賛成ですか?一人ひとりが問われています。

2024年3月12日火曜日

犯罪被害者給付金、同性パートナーを支給対象外にするのは差別です


 犯罪被害者等給付金支給法は、死亡した被害者の配偶者らに遺族給付金

を支給すると規定しています。この「配偶者」には、「事実上婚姻関係と

同様の事情にあった者」も含まれます。であれば、20年以上同性パート

ナーとして暮らした男性もまた支給対象と考えるのが合理的ですよね?

 ところが愛知県公安委員会が、同性パートナーを支給対象としない決定

をしたため、同性パートナーであったご遺族が、その取り消しを求めて

裁判を起こし、先日は最高裁で弁論が開かれました。


● 同性パートナーへの遺族給付金巡り最高裁が弁論

               不支給“妥当”判決見直しか (テレ朝)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/59291db0de396c8a76ce5a3bf9ddbe68fa9d6474


● 同性パートナーは犯罪被害者給付金を受け取れるか

                 最高裁が初判断へ (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240305/k00/00m/040/235000c



 犯罪被害給付金は、遺族に「その精神的・経済的打撃の緩和を図り、

再び平穏な生活を営むことができるよう支援するもの」です。精神的・

経済的打撃は、同性パートナーでもまったく同じです。同性カップルを

法的に保護すべしという意識は確実に広がりつつあり、支給対象外と

するのは不合理で差別的です。

 判決は、3月26日(火)です。ぜひご注目ください。


日本女性の働きやすさ・管理職の割合 『嘆かわしい』ほど


 イギリス『エコノミスト』誌によるOECD加盟国の「女性の働きやすさ」

ランキングで日本は27位/29ヶ国。非正規社員の多くが女性だったり、

エッセンシャルワーカーの多くが女性だったり、待遇が悪く切り捨てられ

やすい、依然として女性には不自由な国です。


● <変わろう、変えよう>女性の働きやすさ、日本は29カ国中27位

                      英誌エコノミスト (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240307/k00/00m/030/239000c



<一部引用>

 女性管理職の割合では、日本は14・6%と最下位だった。OECD平均の

34・2%を大きく下回り、同誌は日本の状況を「嘆かわしい」と指摘。

この項目のトップに立つチェコは管理職の46%を女性が占め、24・8%

だった18年から急増させた。

<引用終わり>


 女性管理職の少なさ(併せて女性議員の少なさ)については、「女性が

やりたがらない」という声がよく聞こえてきますが、女性の意欲を折って

いるものはなにか、を注目し学ぶことが肝要ではないでしょうか。



日本女性の法的保護は男性の7割⚡、、、世界銀行のデータより

 

 3月8日は国際女性デーでした。根深い性差別がさまざまなデータとして

紹介されている中、「法的にどれだけ守られているか」という保護の程度の

男女差に注目したデータが紹介されていました。


● 法的保護、日本の女性は男性の7割だけ 先進国で格差最大 世銀調査 (朝日)

 https://digital.asahi.com/articles/ASS354221S35ULFA004.html


<一部引用>

 世界銀行は4日、190カ国・地域の法制度が男性に与える権利を100と

したとき、女性は平均64・2%しか法的な保護を受けられていないとする

報告書を発表した。前年の77・1%から大幅に後退した。国・地域別では

日本の格差は72・5%と世界73位で、主要先進国では最大の男女格差を

法制度上許している。

<引用終わり>


 日本は時に、DV被害者保護や、セクハラに対する包括的な立法などが

未整備だと指摘されています。

 世界銀行の報告書女性・ビジネス・法律』全文はこちらです。性差別が

経済成長を阻む大きな要因になっていることも解説されています。日本の、

数十年にわたる不況の原因の1つは、性差別なのかもしれませんね。

   ↓

 Women, Business, and the Law 2024

 https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2024/03/04/new-data-show-massive-wider-than-expected-global-gender-gap?cid=SHR_SitesShareTT_EN_EXT






 【選択的夫婦別姓を求めて 3度目の集団訴訟】


 3月8日は国際女性デーでした。性差別のない社会への大きな前進のために、

大きな訴訟が起こされました。

 結婚の際、一方が姓を変えなければならない民法の規定は絹布13条や

14条、24条に違反し憲法違反ではないか…。互いの姓を変えずに結婚

する選択肢を求める男女12人が国に損害賠償などを求め提訴しました

(集団訴訟は、今回で3回目となります)。

 

● 「過酷な二者択一」 夫婦別姓求め、事実婚夫婦ら12人が国を提訴 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240308/k00/00m/040/193000c



 何度となく書いていますが、夫婦同姓を義務づける国は世界でも日本だけで、

国連から選択的夫婦別姓を導入するよう勧告されています。

 伝統的家族、家族の一体感、絆… 頑なに選択的夫婦別姓に反対し続ける

自民党が持ち出す「どの夫婦も同姓でなければならない」理由は、どれも

漠然とした正体不明のものばかりです。自分の一部である姓を奪っていい

理由にはならず、アイデンティティを深く傷つける人権問題です。

選択的夫婦別姓の実現で解消させましょう✨

#選択的夫婦別姓


3月21日(木) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 清水町⛄

 



日時:2024年3月21日(木)

  13:30~16:00


会場:清水町中央公民館1F 会議室1

 (清水町南3条3丁目1番地)


参加費1,000円/学生300円/小学校3年生以下無料 

*子連れ大歓迎


お申し込み→ https://forms.gle/PcbkQ5ui4tkWwPRP8


詳細→ https://www.facebook.com/events/327976263030251/


3月20日(水・祝)楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 釧路❄2日目❄

 


日時:2024年3月20日(水・祝)

  15:00~17:00


会場:喫茶ラスカベツ

 https://s.tabelog.com/hokkaido/A0112/A011201/1000128/


参加費:飲み物オーダーと資料代300円 カンパお願いいたします 


要予約☎ 09068758530(宮尾)


詳細は→ https://www.facebook.com/events/1622794308527692/

 


3月19日(火) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 釧路❄1日目❄



日時:2024年3月19日(火)

  14:00~17:00


会場:釧路市交流プラザさいわい

 http://www.kushiro-bunka.or.jp/saiwai/access.html


参加費300円 *カンパ大歓迎


要予約☎ 09068758530(宮尾)


詳細は→ https://www.facebook.com/events/1410247909620743/


3月14日(木) 楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 倶知安


日時:2024年3月14日(木)

  18:00~20:30


会場:倶知安商工会議所 1階ホール

 https://kutchan-cci.com/


参加費1,000円/学生無料


お申し込み→ https://forms.gle/iZ3wfKU2bSQanPVaA

当日参加も歓迎


詳細→ https://www.facebook.com/events/1202366634059668/


2024年3月7日木曜日

日本における「中絶の権利」の現在地…


 リプロダクティブ・ヘルス&ライツ、なかんずく「中絶の権利」に

ついては、一方ではアメリカ連邦最高裁が「憲法上保障されない」と

判断し、他方フランスでは憲法に明記され、人権感覚やジェンダー観、

宗教観も複雑にからんで扱いが揺れています。日本も「中絶の権利」は

きちんと保障されているとはいえない状況です。


 WHOは、日本で主流の掻爬(そうは)法の人工妊娠中絶を、「安全で

なく時代遅れの手法だ」として、直ちに薬による中絶などに切り替える

よう勧告しています。ようやく中絶薬が承認されたものの、「切り替え」

が進んでいるとはいえない状況です…なぜこのような危険な手法が主流か、

については下記記事にあるように「女性を罰する」性差別的な発想が根深い、

と度々指摘されています。


● 「男性は壮大なフィクションから脱却を」

                  信田さよ子さんの提言 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240301/k00/00m/100/074000c



<一部引用>

 人工妊娠中絶手術は原則、相手の男性の同意が必要とされていて、

いまだに(子宮内を金属製の器具でかき出す)「搔爬(そうは)法」など

母体にリスクのある術式が主流となっています。また23年11月から、

薬局でのアフターピル(緊急避妊薬)の販売が試験的に始まったものの、

費用は高額なままです。

 こういった現状から、妊娠は婚姻関係下ですべきで、「枠から外れた人」

を罰して「痛い目に遭わせる」という女性蔑視的な思想が、明治期から

全く変わっていないと感じます。

<引用終わり>


 そもそも、日本の刑法には明治時代からの「自己堕胎罪」がいまだに

存在し、女性の妊娠中絶は原則として刑事罰の対象となっています

(胎児はイエの物、という家父長制的な発想に基づいています!)。

こうした差別的で時代遅れな規定を決して放置せず、廃止して女性の

自己決定権をきちんと保障しようという政治(と政治家)を求めます。

フランスが「中絶の権利」を憲法に明記


 「性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブ・ヘルス&ライツ)」

は、自己決定権の中でも重要なものの1つです。

 簡単にいうと、性、妊娠、出産、中絶について十分な情報を得て、生殖に

まつわるすべてを自分の自由な意思で決められる権利のことをいいます。

 その中でも特に国や地域によって保障の程度が違って問題になっている

のが、「中絶の権利」です。先日、フランスで女性の中絶の権利が憲法に

明記されたので、ご紹介します。アタル首相は「我々はすべての女性に

メッセージを送る。あなたの体はあなた自身のものであり、あなた以外の

誰にも決める権利はない」と述べたとのこと。


● フランス、中絶の「自由」を憲法で保護へ

                上下両院が憲法改正を可決 (朝日)

 https://digital.asahi.com/articles/ASS352SQ7S35UHBI007.html



<一部引用>

 新たに改正された憲法では、公共の自由などを記した34条に女性の

中絶の選択が「保障された自由」と明記される。中絶の権利を保護する

明確な文言が追加されたことで、政権交代が起きても女性の中絶の選択

をめぐる状況を後戻りさせることは難しくなった。

<引用終わり>


 アメリカでは2022年に連邦最高裁が中絶の権利を『憲法上保障され

るものではない』として判例を覆してしまったので、なおさら希望を感じ

ます。

 では日本はどうでしょう?日本ではリプロダクティブ・ヘルス&ライツ、

特に「中絶の権利」はどの程度保障されているのでしょうか。(続)

2024年3月5日火曜日

精神障害を理由とした議会傍聴の制限…!

 

 精神障害を理由に会議の傍聴などを制限する自治体や公的機関の条例

・規則が少なくとも333件ある、との調査結果が出たとの報道が。。。!

 障害者差別解消法は、障害を理由とした差別的な取り扱いで障害者の

権利や利益を侵害することを禁じています。政治への参加を阻むという

意味では人権と同時に主権も侵害されているのでは。迅速に削除して

「差別を許さない」意識を広げるべきです。


● 精神障害理由に会議傍聴など禁止、全国で333件 条例見直されず (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240301/k00/00m/040/238000c



<一部引用>

 精神障害者の差別問題に詳しい八尋光秀弁護士(福岡県弁護士会)の話

 議会を傍聴させないのは主権者として認めない、教育委員会を傍聴させ

ないのは公教育に関与させないということであり、基本的人権の侵害だ。

ハンセン病患者らと同様、強制入院制度などで精神障害がある人を隔離

してきた国の政策が、こうした差別や偏見の根底にある。制限条項が

残ってきたのは「うっかりしていた」では済まされない。精神障害者の

存在や当事者の悲しみに社会が目を向けてこなかった結果だと重く受け

止めるべきだ。

<引用終わり>

第五福竜丸事件から70年


 第五福竜丸含む多くの漁船が、1954年3月1日、太平洋・

マーシャル諸島のビキニ環礁で実施された米国の水爆実験による

『死の灰』を浴びてから70年が経過しました。被ばく者の実態は、

結局十分に解明されていません。核兵器がもたらすのは惨い死と

苦しみだけです。

 高知新聞の社説を紹介します。ぜひ全文お読みください。


● 【ビキニ事件70年】いまこそ核廃絶へ誓いを (高知新聞)

 https://www.kochinews.co.jp/article/detail/725353



 <一部引用>

 無慈悲と無責任の極み。それが核兵器である。多くの漁船乗組員は

その後、がんなどの病に苦しみ続け、事件はいまも終わっていない。

 70年の節目に改めて核兵器の恐ろしさ、愚かな歴史を捉えたい。

同時に現在の厳しい現実にも目を向け、いまこそ核廃絶の誓いにつな

げる必要がある。

 核の脅威は冷戦が終わり、一時落ち着くかに見えたが、いま再び

高まっている。

 (中略)

 核兵器禁止条約は核保有国が加わる気配がないまま、発効から3年が

過ぎた。どの国より核の悲劇を知る日本も米国の核の傘に入り、不参加

のままである。

 これでは核廃絶は実現しない。世界に失望が広がっているのも当然だ。

まず日本が意識を変える必要がある。ビキニ事件70年を核廃絶への

転換点にしなければならない。

<引用終わり>

今さら『在日特権』を持ち出す国会議員がいます


 在日コリアンへの憎悪を煽るデマとして知られる「在日特権」。

その荒唐無稽なデマを国会の質問で持ち出す国会議員がいる、との報。。。


● 国税庁が「在日特権」否定 税優遇あるか問われ答弁 (共同)

 https://nordot.app/1135494349859848908



<一部引用>

 日本維新の会の高橋英明氏が、税制面の優遇措置といった特権はある

のかと質問。国税庁は「対象者の国籍であるとか、特定の団体に所属し

いることをもって特別な扱いをすることはない」(田原芳幸課税部長)と

否定した。高橋氏が「在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)とか、それに

関わる法人個人も一切の優遇措置はないのか」と聞くと、田原氏は

「特別な取り扱いをすることはない」と明言した。

<引用終わり>


 国税庁はそのような特権の存在を明確に否定しています。

在日への憎悪を煽るヘイトスピーチに加担する議員は厳しい批判に値します。

陰謀論やヘイトのデマに安易に加担しないよう、個々人も気をつけなければ

なりません。

2024年3月1日金曜日

なし崩しの武器輸出解禁 「戦争で稼ぐ」道

 

 日本の「武器輸出」はどうあるべきか?という議論は1976年に

「武器輸出に関する政府統一見解」として結実し、武器輸出は事実上

全面禁止となりました。憲法で戦争放棄と戦力不保持を宣言した国に、

「戦争(大量殺戮)の道具を作って売って稼ぐ」という選択はあり得

ないからです。


 しかし日本の武器輸出禁止のルールは、空洞化の一途をたどって

きました。2014年には安倍政権下では名称が「防衛装備移転三原則」

へと変更され、輸出禁止の対象国が一段と限定され、戦闘機や兵器の国際

共同開発への参加も解禁されました。

(“武器輸出”を“防衛装備移転”と言い換えるとは…!)


 2023年末、岸田政権は三原則と運用指針を改定。ミサイルや弾薬

など殺傷能力ある武器輸出を解禁し、地対空ミサイル「パトリオット」の

対米輸出が決まりました。米国はウクライナにパトリオットを供与して

おり、ミサイル不足の米軍にミサイルを提供する「戦争の間接的な支援」

と言わざるを得ません…。


 「では他国と共同開発している武器を第三国へ輸出することを解禁して

いいか?」という議論。

 これはイギリス・イタリア・日本が共同開発した次期戦闘機の輸出が念頭

に置かれています。自民党は解禁に前のめりでしたが、公明党が慎重姿勢を

貫き、結論はいまだ出ていません。注視が必要です。


● 防衛装備品の輸出解禁、月内の自公合意見送りへ 公明が慎重姿勢 (毎日)

https://news.yahoo.co.jp/articles/8f6ce9987d851fbb6a48456400afb4a990c8da5b



 戦争で稼ぐ国になることは、憲法9条と相容れません。

武器の輸出で稼ぐ国になることは、「戦争がなければ生活していけない国」

になることを意味します。政府も与党も、憲法にのっとった政治の舵取り

をしなければなりません。こんな政策おかしい、という市民の声が政治を

変えます。声をあげませんか。

駐日南アフリカ大使 長崎訪問、核廃絶への思い


 長崎を訪問中の駐日南アフリカ大使が、長崎市の鈴木市長を表敬訪問した

との報道がありました。


● 世界平和の実現には核兵器を完全廃絶すべき

      駐日南アフリカ大使が長崎市表敬で思い語る(長崎国際テレビ)

https://news.ntv.co.jp/n/nib/category/society/ni386a9a04fd9c4746acdd290d05bcb162



 南アフリカ共和国が1990年に保有していた核兵器を全廃した、と

いうこと、ご存じでしたか?

 そして核兵器禁止条約にも参加しているとのこと。

 「世界の平和を実現するためには、核兵器やすべての大量破壊兵器

を完全に廃絶しなければならないというのが、私たちの決意だったからだ」

 「抑止力」ないし「核抑止力」論は破綻している、という指摘は国内外

で高まるばかりで、核保有国や「核の傘」に入っている国を包囲する輪は

拡大しています。

 日本も、一日も早く核兵器禁止条約に参加すべきです。

「抑止力による平和」? (再掲)


 「抑止力によって平和が維持できる」とよく聞きますが、本当でしょうか。
「いざというときの報復の準備」を見せつけて威嚇することで他国との信頼関係
が増すのでしょうか?むしろ周辺国の不安を煽り、軍事的緊張を高めるのでは?
防衛体制の強化は、自ら戦争の危機を作る本末転倒なように思えます。
 

 「抑止力による平和維持」は確実な方法でしょうか? どんなに強大な兵器を
そろえても、「攻撃されたら倍返しで報復するぞ(だから武力行使するな)」
というメッセージが相手国に伝わらなかったり、相手国が理性的に行動しなけ
れば、抑止は失敗します。結局、相手国次第の不安定・不確実なものです。


 例えば、太平洋戦争は勝算がないにもかかわらず日本は自ら戦争の火ぶたを
切りました。アメリカの“抑止”が効かず、日本を抑え込めなかったといえます。
また、ロシアが侵略戦争に踏み切った上に核兵器で国際社会を脅かしている
のは、“抑止”の失敗の表れではないでしょうか。


 「力には力で対抗するしかない」路線に転換して防衛体制の強化つまり軍拡
に乗り出せば、際限はありません。日本が周辺国の軍拡に“挑発”されて軍拡に
乗り出したのと同様、周辺国も日本の軍拡に刺激されて更に軍拡を進める“競争”
になるからです。ひたすら不信感と敵意が煽られ、軍事的緊張が高まります。


 軍拡にはお金がかかります。つまり軍拡を進めると、予算調達のために増税
や福祉の切り捨てが進みます。増税はもちろん、医療、教育、保育、介護、
年金etc、国民の人間らしい生活の大切な土台が切り捨てられれば、どうにか
やりくりしている市民生活には大打撃です。軍拡は自国の貧困の拡大を招き
ます。


 「力には力で対抗するしかない」路線を歩めば、必然的に核兵器保有を
目指すことになります。ロシアや中国など核兵器を持つ大国に見せつける
報復力を持ちたい、という執心にとらわれれば、核兵器保有に行き着きます。
それが人類社会においてどれだけ「ありえない発想」かは、論じるまでも
ありません。


 そもそも日本に、いざとなれば戦争できる/続けられる体力・筋力はある
のでしょうか。石油・天然ガスなどの資源を輸入に依存する上に、食糧自給率
も低く小麦・大豆・とうもろこし・菜種油・家畜の飼料などの大部分を輸入に
頼る国が、諸外国との関係悪化で輸入の航路を塞がれたら?戦争以前の問題
です。


 他国と関係が良好でないと到底生活を維持できない脆弱な国家に、他国との
「戦争」は非現実的です。憲法尊重擁護義務を負い、完全な人権保障を目指す
べき国会議員が、憲法9条にのっとり全力で戦争を回避することは、手間は
かかっても、最も合理的でコスパ良い選択可能な唯一の道ではないでしょうか。


 出口の見えない不況と貧困の拡大が広がり、現実に人権が脅かされている人
が多数いて、しかも少子化対策や児童手当には「財源が…」云々言って渋る
のに、際限のない軍拡には無条件に税金を注ぐって、お金の使い道が違いま
せんか?本当に国民の命・健康・人権を守る気があるのか、国の姿勢が問われ
ます。


 諸外国との関係悪化は、日本での国籍/民族差別やヘイトスピーチにつながり
ます。結局「抑止力」での脅し合い(際限ない軍拡)がもたらすのは貧困や差別
など「戦争の芽」ばかり。経済的にも、人権保障の観点からも、平和外交の努力
を積み重ねて全力で戦争を回避することが、一番現実的で合理的です。