入管法改正案について、国際法や憲法の研究者ら124人が
「廃案の可能性も含め、抜本的な再検討が必要だ」と声明を発表
したとのこと。
● 入管法改正案、専門家ら124人が反対声明「十分な検討不可欠」 (毎日)https://news.yahoo.co.jp/articles/bd746185b39993394456b1ca111ab6d747d000f3
問題点は山積みですが、例えば改正案が難民申請による送還停止
を原則2回に制限する点。つなり難民認定の申請が3回目以上の人
は、申請中なのに強制送還される可能性が出てくるのです。
とどまれば命が危険だから着の身着のまま逃げていたというのに。。。
声明や自由が脅かされる恐れのある国へ、保護を求める人を送還
することは「ノン・ルフールマン原則」という国際法の原則に違反
します。
国連の特別報告者たちの共同書簡は、この点に関して「深刻な懸念」
を表明しています。
また、入管から退去命令が出た人が従わなかった場合、「送還忌避罪」
という刑罰を科す、という点。難民申請をしている人たちは、ただで
さえ命からがら逃げてきて、すぐに帰れるような境遇ではない上、
日本で結婚し家庭を持っていたりさまざまな事情で日本を簡単には
去ることができない人ばかりです。その人たちに刑罰で脅して日本
から追い出そうという、サディスティックなまでに排外的な発想に、
国民として恥ずかしさがこみ上げます。
政府は、安保法や共謀罪のときのように、野党からの批判・質問に
対し、まったくまともに答弁しません。はぐらかすように官僚から
渡されたメモを繰り返し繰り返し機械的に読み上げるだけで時間を
稼いだ末に「十分な審議を重ねた」とうそぶく光景に、唖然とします。
「人を人とも思わない」という表現が妥当な、この入管法改正案の
強行採決がささやかれています。それは、人として許されないこと
です。
沈黙は、容認です。「そんなのおかしい」と、声をあげましょう。