こちらの資料をご覧下さい。
防衛省の2018年度概算要求の概要です(PDF)。
↓
http://www.mod.go.jp/j/yosan/2018/gaisan.pdf#search=%27%E9%98%B2%E8%A1%9B%E7%9C%81+%E6%A6%82%E7%AE%97%E8%A6%81%E6%B1%82%27
なんと、史上最大の5兆2551億円の防衛費を要求しています。
オスプレイの購入、「ミサイル防衛」の強化、敵基地攻撃兵器の
研究費の計上、地対艦ミサイル配備等の南西諸島の部隊増強…
「これぞまさに軍拡」的な計画です。
これが、
「国際情勢の変化(極東の安全保障環境の悪化)へのシーム
レスな対応」なのだと、政府や自民党は“現実主義者”って感じで語り
ますね。
戦争放棄など夢なんだ、憲法9条を正直に守ってたら国が滅びるんだ…
そんな「罵倒」までが聞こえてきそうです。
北朝鮮とアメリカがほんとに戦争に突入するのか、かなり危機的な
状況です。
日本が「こういう事態におちいるのを避けようと努力したのに、残念
ながらこういう事態になってしまった」のではなく、むしろ「こういう
事態になるように誘導した」くらいの勢いだ、と言わざるを得ないのが、
残念でなりません。
日本ほど北朝鮮に対して圧力一辺倒な国はありません。
「対話は無駄」とまで言い切って、諸外国に北朝鮮との関係断絶を
要請するという…ちょっと「陰険さ」なまでの敵意は、これまでの永年の
平和外交の歩みはなんだったんだろうと思うほどの変容です。
それは「北朝鮮があんな国だから仕方がない」という言い訳でカバー
できるものではありません。
圧力しかないんだ、という主張は、圧力をかけた先のなにを望んでいる
のでしょう。かつてABCD包囲網という圧力かけられまくった国は、
“暴発”して、無謀にもアメリカに戦争を仕掛けて太平洋戦争に突入しました。
もし北朝鮮に、これと同じことを期待しているのだとしたら、それは罪深い
にもほどがある、非人道的な発想です。
そして日本が受ける反撃(原発への攻撃、もんじゅへの攻撃、在日米軍
基地への攻撃、自衛隊基地への攻撃)を想像しないで圧力圧力言ってるの
だとしたら、それこそ百花繚乱の“お花畑”なのでは。
今日は、12月8日。1941年の今日、日本軍がマレー半島に上陸し、
真珠湾を攻撃して、太平洋戦争が始まりました。
日本は“アジアの開放”を名目にしていました。そう、いつだって戦争は
「やらないとじぶんがやられる」を言い訳に始まります。
そんな言い訳、もう、うんざりだ。――そういう思いが、9条に結実
しているはずです。
その9条を無視して、圧力だとか対話は無駄だとか言って自分で“危機”
を招いておいて、「安全保障環境が悪化したから仕方ない」といって
5兆円の予算を組もうとする。
保育園は?
息苦しくて(生き苦しくて)仕方ない女性の未来は?
貧困にあえぐ子ども達への奨学金は?
餓死者が出るほど穴だらけなセイフティーネットの底上げは?
ぜんぶ後回しで、軍拡、ですか。
「どう考えてもおかしい。」「やりきれない。」
そういう気持ちになっている人が一人ひとり、確実に声をあげないと
いけないな、と強く強く思います。
黙ってては、なにも変わらないのです、やはり。