2015年8月30日日曜日

主権者であり続けるために。


 今日14時から、国会を何万人もの人でグルグルグルーっと
包囲しちゃうぞというおおがかりなイベントがあります!
 http://sogakari.com/?p=633


 国会までは遠くて行けないなーという方、ご安心ください。
全国各地で、この「国会包囲」に呼応したデモが全国各地で
開催されます。
どこでどんなデモ、って、すぐに分かるサイトまであるのですね便利~↓
 http://www.magazine9.jp/demoinfo/


 昨年の5月15日、安倍首相は、あの日本人が米艦に日本人
母子が乗っている例の絵を持ち出して、こう話しました。

「私たちの命を守り、私たちの平和な暮らしを守るため、私たちは
何をなすべきか、ということであります。具体的な例で御説明をしたい
と思います。
  今や海外に住む日本人は150万人、さらに年間1,800万人の日本人

が海外に出かけていく時代です。その場所で突然紛争が起こることも
考えられます。そこから逃げようとする日本人を、同盟国であり、能力
を有する米国が救助、輸送しているとき、日本近海で攻撃があるかも
しれない。このような場合でも日本自身が攻撃を受けていなければ、
日本人が乗っているこの米国の船を日本の自衛隊は守ることができ
ない、これが憲法の現在の解釈です。」「国民の命と暮らしを守るため
に切れ目のない対応を可能とする国内法制を整備します。
これまでの憲法解釈のもとでも可能な立法措置を検討します。」


 こう話して、他国の戦争に参加する集団的自衛権行使も、憲法9条は
許しているのだ、と、憲法の解釈を変更しました。変更っていうか…ねじ
曲げました。


 今年の5月14日、安倍首相は、やはり記者会見でこう語りました。

「日本が武力を行使するのは日本国民を守るため。
これは日本とアメリカの共通認識であります。
  もし日本が危険にさらされたときには、日米同盟は完全に機能

する。そのことを世界に発信することによって、抑止力は更に
高まり、日本が攻撃を受ける可能性は一層なくなっていくと
考えます。
 ですから、戦争法案などといった無責任なレッテル貼りは

全くの誤りであります。あくまで日本人の命と平和な暮らしを
守るため、そのためにあらゆる事態を想定し、切れ目のない備え
を行うのが今回の法案です。」

 そして、切れ目なく、アメリカの戦争をどこまでもどこまでも下請け
する法案を国会に提出しました。
 
 安倍首相お気に入りの絵(米艦に乗った母子を守るという事例)、
あれがどこまでも非現実的でファンタジーか、は繰り返し説明して
まいりました。
 http://www.asuno-jiyuu.com/2015/07/blog-post_74.html


 連日の国会審議で、法案の穴が繕いようがないほど暴かれて、
政府は答弁不能に陥っています。審議の中断も、参議院だけで
すでに77回ありました。
 戦争法案は無責任なレッテル貼り?どうして?
 すでに自衛隊が米軍の戦争への参加計画を準備しているでは
ありませんか。弾薬も武器も輸送するではありませんか。
戦争に不可欠なキャストとして戦闘地域で「切れ目なく」活動する
ではありませんか。
 もはや自衛隊が米軍の一部になる法案なのです。
 日本が米軍の一部として自衛隊を差し出す法案といっても過言
ではありません。


 それを、日本人の命と暮らしを守るため…って。
 「平和のための戦争」というありえないロジックと、中国北朝鮮の
脅威というおどしで、私たちの憲法を死文化させるなんて。


 戦後民主主義の歴史が、終わるのか、続くのか、の瀬戸際に来ています。


 日本国憲法12条前段を読み返しましょう。


 「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の
努力によつて、これを保持しなければならない。」

 まるで、この政治のありさまを予測していたかのように、今日の
私たちに向けて69年前からメッセージを放っています。
 自由も平和も、一旦もらったら放置してても無くならないわけでは
ないこと。
 放置すれば、権力というものは容易にそれを奪おうとするし、戦争
しようとしてしてしまうこと。
 だから私たち国民一人ひとりは、自由を奪われないようにしっかり
権力を見守ったり、「どうしたら戦争しない国でいられるか」を考え、
行動したりし続けなければならないこと。
 しんどいけれど、そうしなければ、私たちは「個人の尊厳」を守りきれないこと。
  この国で「誇りある個人」として生き続ける上で不可欠なメッセージです。
 私たちが、自分らしい生を歩む尊厳ある「個人」であると共に、私たちは、
この国の行方を決める主人公「主権者」です。

 戦争法案?
 要らない。ほんとうに要らない。
 私たちの憲法を、権力自らがつぶす?
 そんな政権に、民主主義国家をリードする資格はない。
 

 諦める必要なんて、まったくありません。
むしろ諦めちゃいけない。
自分や大切な子どものために、諦めちゃいけない。
一緒に声をあげましょう。


 もしデモに参加できなくたって、自宅でも一人でもできるアクションが
あります。それは(地元の)国会議員にFAXやメールで声を届けること!
 参考までに、参議院の特別委員会で安保関連法案を審議している
国会議員の方々の、連絡先を一覧表にしました。
http://www.asuno-jiyuu.com/2015/07/blog-post_28.html
 
 自分の気持ちを、ダイレクトに届ける、それは立派な「主権」の行使です☆


 2015年8月30日、同じ空の下で自由と平和を願う、主権者の皆さんに
心から敬意を表します。
あすわか450名も全国各地でご一緒します☆
 
 

2015年8月29日土曜日

田中淳哉弁護士の憲法カフェ@柏崎市&長岡市 のお知らせ☆


 マンガ「安保法制が分かりません。教えて!アンポンタン!」が
空前のヒット中の田中淳哉弁護士による憲法カフェ、来週は2つ
開かれますので、新潟の皆さま、ぜひお気軽にご参加ください☆


*田中弁護士といえば「安保法制を廃案にするためにできること」
のアクション一覧表も大好評ですので、まだご覧になっていない方
はぜひチェックしてみて下さいネ☆→ http://j-c-law.com/anpohouseihaian/


<① 憲法カフェ@柏崎市>


 ママのための憲法カフェ 安保関連法案ってなーに?

 安保関連法案の強行採決…何だかまずい気がするけれど、
法案の詳しい内容が分らない。
 毎日忙しくてニュースを見たり本を読んだりする時間もとれないし、
独学じゃとても理解できない・・・(--;)
 何を隠そう、これが主催ママの本音です。
 この度、上越市の田中淳哉弁護士をお招きし、憲法のことや
安保関連法案のことを分りやすく解説していただきます。
 お子様連れ歓迎のゆったりとした雰囲気の中で、楽しく学びましょう。
ぜひご参加ください。
            
日時: 9月2日(水)AM10時30分~12時

会場: 社会福祉センター 2階研修室
  (柏崎市豊町3-59 ℡0257-24-1411)

会費: 500円(ケーキと飲み物付き)

お申込み: 準備の都合上、8月29日(土)
  までに下記のいずれかの方法でお知らせ
  ください。


☆Facebookにて @[NjQyMTgzOTU5MjA4MTA3Omh0dHBzXGEvL3d3dy5mYWNlYm9vay5jb20vbm8ud2FyLm5paWdhdGE6Og==:www.facebook.com/no.war.niigata]...
☆メールにて  haru310tab@docomo.ne.jp(ナカ゛トミ)
      

*講師紹介
 上越中央法律事務所 弁護士 田中淳哉さん
 お仕事の傍ら、ゆったりとした雰囲気の中で気楽に憲法を
知ってもらう為に始まった「憲法カフェ」の講師として、
上中越各地にご出講されています。
 現在3人のお子さんのお父さんです!


主催:安保関連法安に反対するママの会~新潟~ 

共催:子育てひろば「もみの木」




<② 憲法カフェ@長岡市>

田中弁護士による安保関連法案入門♪


 今国会で審議されている安保関連法案。
 多くの憲法学者が「違憲」と言ったり、学生や主婦たちが
大規模なデモを行ったりして日夜マスメディアをにぎわせて
います。
 「戦争に加わる」とか「抑止力になる」とか、聞こえてくる
言葉はなんとなく怖いけど難しくてよくわからない人も多い
のでは。
 しかし、よくわからないままこの法案が成立してしまったら
私たちが暮らす日本は大きく変わってしまいます。
 不安だけど何をしたらいいか分からないあなた、まずは
知ることから始めませんか?
 上越で活動されている田中淳哉弁護士を招いて安保関連
法案についてわかりやすく説明していただきます。


日時: 9月5日(土) 13:30~15:30


場所: まちなかキャンパス 交流ルーム
    長岡市大手通り2丁目6番地フェニックスイースト5階


講師: 田中 淳哉 弁護士
   (上越中央法律事務所・明日の自由を守る若手弁護士の会)


参加費: 無料


主催: 安保関連法案に反対する長岡市民の会


申し込み: メール 2005A072@gmail.com   
    携帯 08019775209

2015年8月28日金曜日

小谷成美弁護士の憲法カフェ@和泉市&八尾市 のお知らせ☆


 安保関連法案のボロボロっぷりが、日に日に明らかに
なってきています。
 政府の答弁がグダグダで、7月中旬から始まった参議院
特別委員会の審議はすでに77回も審議中断。
野党からの追及に、もう政府がまともに答弁できなくなって
いるからです。
 安倍首相は「厳格な歯止めがある」と胸を張りますが、
政府の恣意的な運用の歯止めは、法律上どこにもありません。
しきりに持ち出す『3要件』はいくらでも解釈できる曖昧な
表現ばかり。そして「後方支援」では劣化ウラン弾だの毒ガス
だの、果ては核兵器にいたるまで運搬できる法律になって
いることも暴露され、その上、この法案の成立を前提として
すでに自衛隊が米軍の戦争への参加について計画を立て
始めていることが発覚しました。
 政府が暴走して、自衛隊も暴走しはじめています。
民主主義と立憲主義はどこへ行ったのでしょう?
70年の戦争放棄と民主主義の歴史が、無理矢理「終わり」
にされてしまわないように、「それだけは許さないぞ」と、
アクションを起こしませんか。子ども達のために、後悔しない
ために。

 さて、大阪では小谷成美弁護士がパワフルに憲法カフェ
開催中です☆2件、お知らせしますね!


*:.。..。.。o○*:.。..。.。o○*:.。..。.。o○*:.。..。.。o○*:.。..。.。o○*:.。..。.。


<① 憲法カフェ@大阪府和泉市>

 お寺で憲法カフェやります!

 お母さん弁護士・小谷さんが、紙芝居やマンガを交えて
楽しく憲法の大切さを教えてくれます。
 憲法って、実はとっても身近で私たち国民を守ってくれるもの。
 皆でお茶を飲みながら、憲法のこと、あんぽ法案のこと、語り
合ってみませんか?☆


日時: 9月4日(金) 13:00~15:00

場所: 石尾山弘法時(和泉市万朝1022)

  http://www.kobozhi.com/
 ※ 駐車場はありますが、台数に限りがあるためできるだけ
  乗り合わせて、お越しください。


お話し: 小谷成美 弁護士
  (明日の自由を守る若手弁護士の会)
 


参加費: 700円
  (プリンアラモード&ドリンク付)

定員: 20名程度

申込期限: 9月2日
 ※申込期限を過ぎても参加可能ですが、プリンをご用意できません。


お申し込み・お問い合わせ:
  kotonone01@gmail.com 
  090-3611-7445
主催: 子どもの未来を守る会




<② 憲法カフェ@大阪府八尾市>

「けんぽう」って実は良く分からん
「あんぽほうあん」ってほんま大丈夫?
子育てまっ最中の小谷成美さん(明日の自由を守る若手弁護士の会)がイチから教えてくれます
お子さんと一緒にお茶飲みながらアットホームな雰囲気で「けんぽう」のこと一緒に考えましょう


日時: 9月7日 月曜日
   (10:00 開場)

    10:20~12:40


参加協力費: ¥1000
  * 子連れ歓迎・お茶菓子付き


場所: manabiai school
   (最寄り駅 JR八尾)


問い合わせ&申し込み: kpc.yao@gmail.com
 https://www.facebook.com/events/1596075333979305/
☆ 参加して下さった方へささやかなプレセントをご用意してお待ちしています

2015年8月27日木曜日

8月30日 憲法カフェ@熊本県玉名市第2弾のお知らせ☆


 昨日は日本弁護士連合会が主催する安保関連法案に反対する
集会が開催されました。
 報道にあるとおり、ものすごい数の弁護士・学者・市民の方々が
集いました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150827-00000019-jij_afp-int

 弁護士が弁護士として業務を行うためには皆、日弁連に登録しな
ければなりません。つまり、日弁連は強制加入団体です。
ですので日弁連が政治的なテーマであれこれ賛成とか反対とか
意見表明することを疑問視する声も時々聞こえてきます…が、
弁護士法1条は、「基本的人権の擁護と社会正義の実現」が
弁護士の使命であると規定しています。この国で法律家として
生きる以上、自由と平和をこなごなに砕くこの安保関連法案を
許すわけにはいきませんし、立憲主義を堂々と破壊する安倍
政権を批判するのも弁護士の使命です。
(とはいえ、自民党の議員さんにも公明党の議員さんにも、弁護士
出身の方は少なくないのですよね…あぁ何故なのでしょうね、
憲法の勉強したはずなのに…残念すぎです…)

 専門家こそが『憲法違反だ』『実質的なクーデターだ』と先頭に
立たなければなりません。
あすわか450名も、がんばりますよっ!!


 さて、熊本県玉名市で、憲法カフェagain!
(前回が大好評だったようです♪)
 夏の終わりに、ぜひ、頭の中を整理して、これからの正念場に
備えませんか~☆ 
               
********************************


日時:8月30日(日)10:30~


場所: 田んぼカフェ
   (熊本県玉名市石貫1083)
   https://tanbocafe2013.wordpress.com/


講師: 池田泉弁護士
       (明日の自由を守る若手弁護士の会)


参加費: 資料代500円(ドリンク付き)


*予約不要

え!? 自民党草案が教科書になったって? イクホウシャ教科書へのツッコミ⑤ 小池弁護士が斬る☆



 育鵬社の公民教科書って自民党の改憲草案そのもの
だなぁぁというツッコミ連載、続きです。
 先日は打越さく良弁護士が、同教科書の「家族・結婚の
あり方」をめぐる記述について軽快にペンで斬りました。



 このツッコミに関連して、そもそも社会科の授業での『家族』
の取りあげ方について、教育法に詳しい当会会員・小池拓也
弁護士の補足があります☆ 
 学校教育で『家族』はどこの授業でどう取り扱うべきなのか、
学習指導要領が一応規定しているものの、育鵬社はそれを
あえて無視しているのですね~…
 

**************************
 

現在の中学校学習指導要領社会科に「家族」は出てきません。


1989年の学習指導要領では,

<個人と社会>

家族、地域社会などの機能を扱い、人間は本来社会的
存在であることに気付かせ、社会生活における個人の
役割とその在り方について考えさせる。また、現在の
家族制度の基本的な考え方が個人の尊厳と両性の本質
的な平等に基づいていることの意味を理解させ、家族
の望ましい人間関係について考えさせる。

 とされていたのですが,

1999年には,

<個人と社会生活>

家族や地域社会などの機能を扱い、人間は本来社会的
存在であることに着目させ、個人と社会とのかかわり
について考えさせる。その際、現在の家族制度におけ
る個人の尊厳と両性の本質的平等、社会生活における
取決めの重要性やそれを守ることの意義及び個人の
責任などに気付かせる。

となり,

それが現行の学習指導要領では,

<現代社会をとらえる見方や考え方>

人間は本来社会的存在であることに着目させ,社会生活
における物事の決定の仕方,きまりの意義について考え
させ,現代社会をとらえる見方や考え方の基礎として,
対立と合意,効率と公正などについて理解させる。
その際,個人の尊厳と両性の本質的平等,契約の重要性
やそれを守ることの意義及び個人の責任などに気付かせる。

となりました。

つまり「家族」が消えました。
これに伴い,東京書籍,教育出版,日本文教出版,清水書院
では家族の扱いは軽くなっています。



別途、家庭科では、学習指導要領では、

家庭と家族関係について,次の事項を指導する。
ア 家庭や家族の基本的な機能と,家庭生活と地域とのかか
 わりについて理解すること。
イ これからの自分と家族とのかかわりに関心をもち,家族
 関係をよりよくする方法を考えること。

とされています。

なので,あえて公民で家族についてふれる必要性は低いわけで,
これに沿った4社の教科書の書き方は当然といえましょう。

それでも公民であえて『家族』について触れるなら,家庭科では
扱われにくい「個人の尊厳と両性の本質的平等」に比重を置く
べきでしょう。
 

例えば帝国書院の公民教科書は,今も家族に大きなスペースを
とっていますが,憲法規範と下位の民法規範を混同するようなこと
はなく,下にみるとおり学習指導要領の記述に沿い「個人の尊厳」
に力点を置いています。

 
《日本国憲法は,家族の一人ひとりが,個人また人間として
尊重され,その権利はだれからもおかされないという個人の
尊厳や,男女や夫婦の平等(両性の本質的平等)を保障して
います。この考え方にもとづいて,民法では家族はたがいに
協力しなければならないこと,親は子どもを養ったり教育し
たりする権利や義務があることを定めています。》
(太字は原文ママ)
 

 打越弁護士の指摘どおり,2014年検定を受けた教科書の中
では,育鵬社の特異性が際立ちます。(自由社は2014年検定
を受けていない=基本的に前回の検定時のままの内容です。
当然ながら採択されるのは難しいですが。)。

  

 育鵬社や自民党が家族の役割を強調するのは,育児介護等を
家庭の負担とすることで福祉予算を削減することの外,戦前の
家制度,家父長的社会を志向し,「個人の尊厳」から少しでも
脱却しようという意図があるためではないでしょうか。


 ちなみに,
憲法第13条前段は「すべて国民は、個人として尊重される。」
となっていますが,自民党改憲草案では
「全て国民は、人として尊重される。」となっています。


 「個」の字一つですが,随分意味が違ってくると思いませんか?

 育鵬社版公民教科書は自民党改憲草案の先取りであり,
その採択は改憲への地ならしといえるでしょう。

新潟からご報告☆ 「憲法カフェinValalaValala」を開催しました!(8月24日19時~)


 新潟で活躍中のあすわか会員・二宮淳悟弁護士の
憲法カフェ報告です!
なにやらドッキドキなアクシデント(?)もあったようで…☆


***(以下、二宮弁護士からのご報告☆)*************


 8月24日、新潟市内の「コミュニティスペース ValalaValala」で
憲法カフェを開催しました。
 19時から勉強会勉強会1時間、交流会1時間で軽食+お酒や
料理を食べながら語り合おうという企画です。
 主催者の渡邊信子さん(新潟NPO協会の代表理事の方)が
(FB,ツイッターなどで)繋がっている方々へのお声掛けにより、
当日は総勢12名の方々にお集まりいただけました(サプライズ
参加含む)。

 さて、軽食のスコーンとソフトドリンクを頂きながら、19時~開始です。
パワーポイントも「カフェ」っぽくアレンジしてみました。

 まずはおなじみの憲法クイズ。
 「憲法を守る人は?」というクイズ答えに参加者のみなさん
当日一番の「えー!!!」
 そのあとの立憲主義の説明にも、みなさん驚いているご様子。
 そんなこんなでわいわい憲法談義をしていたら・・・。


 民主党衆議院議員の西村ちなみ先生の参加。
参加者の中に「守る義務がある人」が加わるという想定外の事態発生。


 お次は「今話題」の安保法案関連の問題。
 やはりみなさん関心が高いです。
 「のびたに手を出したらジャイアンがでてくるのがのびたにとって
の抑止力?」
 「ジャイアンに手を出したらのびたがでてくるのが何故にのびた
の抑止力?」
 という議論でみなさんも「うーん・・・・」。


 安倍政権がやっていることは「ナチス」に学んでいる?という
話題になったそのとき・・・。


 なんと与党自民党衆議院議員石崎徹議員の飛び込み参加。

 進行役の私も聞かされておらずびっくりです。

 ただでさえ終了後はお酒を交えた交流会ありという目新しい
企画でしたが、衆院与野党の議員さんが集まるって目新しすぎます
IWJでネット中継をしていましたが、諸般の事情によりここで中継を切断。
(特に深い意味はありません。自由な発言をしていただきたかった
というだけです(笑))。


 石崎議員は与党としての説明、それに対して西村議員は野党
としての意見。
 参加者の皆様も「なぜ今なのか?」「必要性があるの?」などと
思い思いの質問をされており、議論は大盛り上がり。


 予定よりも1時間延長の「カフェ」になりました!!

 「カフェ」終了後はお酒も交えて交流会(懇親会)!
 一人一人の自己紹介と憲法への思い、安保法案への考え方に
ついて夜遅くまで語り合いました!

 「憲法の意味がよくわかった!」
 「明日からニュースをみるのが楽しみ!」
 「今は本当にやばいと感じる」という感想から、
 「私はこれを止めるために国会に戻った!」という西村議員の
力強いお言葉まで。


 1人1人がいろいろな思いで憲法カフェに参加して頂いたことを
ひしひしと感じました。


 西村議員、石崎議員ともに「またやりましょう!」という
ありがたい言葉も。


 進行役としては脇汗びっちょりの緊張感ある憲法カフェでしたが、
大成功に終えました!


新潟合同法律事務所 二宮淳悟

2015年8月25日火曜日

8月29日 憲法カフェ@能勢のお知らせ☆


 今週末、「大阪の軽井沢」と名高い能勢で4回目の
憲法カフェが開かれます(^^)/
講師は、もはや「能勢といえばこの人」となりつつある、
遠地靖志弁護士☆
 どうぞお気軽にご参加下さいね~~


☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*―

憲法カフェ・能勢Vol.4を開催します。
今回は、西能勢から東能勢に場所を移して開催します。
テーマは「平和安全法制」です。
クイズもパワーアップしています。

いま、参議院で審議中のこの法案について、考えはなしあいましょう。
さてどんな展開になるか。お楽しみに!

日時: 8月29日(土)14:00~16:00


場所: 能勢町住民サービスセンター


講師: 遠地 靖志 弁護士
  (南大阪法律事務所・明日の自由を守る若手弁護士の会)


資料代: 600円


送迎: 要相談(お電話下さい)


保育: 要相談(お電話下さい)


主催: 憲法カフェ・能勢
  (090-2044-6106 ショートメール可)


   

8月28日 憲法カフェ@大宮のお知らせ☆


 憲法カフェのご依頼、相変わらずひっきりなしに届きます。
嬉しい悲鳴を上げながら、あすわか450名がんばっています!
 先日はこんな記事で憲法カフェが紹介されました♪↓
 「中原で『憲法カフェ』 講師に弁護士、安保法案など解説」
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20150823/CK2015082302000114.html


 さて、今週金曜日の午前中、大宮で憲法カフェが開催されます!


+++・・☆・・+++・・☆・・+++・・☆・・+++・・☆・・+++☆


「安保法案」「立憲主義」などのわからないこと,知りたいこと,
疑問に思ったことを,シフォンケーキとコーヒーをいただきながら
お話しましょう。

日時: 2015年8月28日(金)10時~12時


場所: 大宮生活館
 http://sclub-omiya.sakura.ne.jp/seikatu/access
   (東武野田線北大宮駅下車すぐ)

参加費: 500円(シフォンケーキ付き)
 

講師: 石川 智士(いしかわ さとし)弁護士
   (明日の自由を守る若手弁護士の会)



 ※託児はありませんが子どもさん連れOKです


お問い合わせ:TEL・FAX 048-648-8513
   (生活クラブ生協大宮生活館)

9月12日 ラッキィ池田さん×憲法カフェ@川崎 ☆彡


 振り返れば春、あすわかとラッキィ池田さんとのコラボイベントは
大注目を浴びて大成功でした。

 そしてついについに!


 今度は川崎市教育委員会主催イベントという形で返ってきました!
ラッキィ池田さんと平和を身体で感じて頭で学べるステキな
ダンス×憲法カフェイベントです!


日時: 9月12日 13:30開場 14:00開演 

   
会場: 高津市民館 大ホール



* 先着300名(無料)


申し込み:電話・来館にて受付(先着順)
    川崎市高津市民館
    〒213-0001 川崎市高津区溝口1-4-1
    ℡ 044-814-7603

  
 (5回の連続講座の中の、第1回が、このイベントにあたります。
武井弁護士や太田弁護士の憲法カフェの回もありますよ☆
詳しくはチラシ裏のスケジュールをご覧下さい。)

 今回、ラッキィさんのお相手になるのは当会会員の武井由起子
弁護士。前回「ともべん」としてラッキィさんと息のあったトークを
展開した竪十萌子弁護士は司会として登場します♪
 「ようかい体操第1」の振り付けやEテレ「にほんごであそぼ」への
出演で子ども達に大人気のラッキィさん。子ども達と楽しく元気に
踊りながら、平和や自由を心と身体で感じて、未来のためになに
ができるか一緒に考えませんか♪

 多くの方のご参加、お待ちしてま~~す\(*^▽^*)/
 


☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:* 


 ママ・パパも学べる憲法カフェ
   +
 怒れる女子会
(男性主導の政治や社会ってどうなの?)


 私たちの生活にとって身近な憲法を気軽に学んでみませんか?
 保育付き・主に土曜開催の講座です。
 9月12日(土)はラッキィ池田さんとのスペシャルコラボ企画です!                            
 「ケンポー」とか「アンポカンレンホーアン」だとかニュースや新聞
では難しい言葉がとびかっているけれど、子育て中はなにかと忙しくて…
 でも子どもの自由で平和な未来は守りたい!
 そんなママ・パパたちへ子どもをあずけて学べる講座のご案内です。
 9月12日は「ようかい体操第1」の振り付けをしたラッキィ池田さんと
一緒に子どもと楽しく踊りながら、憲法と平和の基本を楽しく学んじゃ
いましょう!メディアでも注目の人気憲法カフェ講師・武井由起子
弁護士のわかりやすいプチ憲法講座ももちろん聞けます☆
 その他の回もメディアで注目の太田啓子弁護士による憲法カフェ、
国会議事堂の見学会や現役ママのジャーナリスト治部れんげさんを
お招きしての怒れる女子会など、盛りだくさんの内容です♪


<9月12日の詳細>


日時: 9月12日 13:30開場 14:00開演 
   

会場: 高津市民館 大ホール


* 先着300名(無料)


申し込み:電話・来館にて受付(先着順)
    川崎市高津市民館
    〒213-0001 川崎市高津区溝口1-4-1
    ℡ 044-814-7603
  

保育:15名(但し、保険料920円)
  

主催:川崎市教育委員会

<9月12日(土)>
   14:00~16:00
 歌やダンスをまじえながら親子で憲法を学びましょ♪
  ラッキィ池田
    弁護士 武井由起子
    (日弁連・明日の自由を守る若手弁護士の会所属)
   
 <9月17日(木)>
    10:00~13:00
  国会議事堂の見学会 国会議員
   
 <9月26日(土)>
    10:00~12:00
  お茶を飲みながらお気軽に・・・憲法カフェ開催します♪①
  弁護士 太田啓子
    (日弁連・明日の自由を守る若手弁護士の会所属)
  
 <10月10日(土)>
    10:00~12:00
  お茶を飲みながら、お気軽に・・・憲法カフェ開催します♪②
  弁護士 武井由起子
   
 <10月31日(土)>
    13:30~16:30
  今の世の中ってどう思う?ジャーナリスト治部さんと語ってみよう!
    ~怒れる女子会~
  ジャーナリスト 治部れんげ
    弁護士 太田啓子

2015年8月24日月曜日

8月29日 憲法カフェ@練馬のお知らせ☆


 昨日は全国各地で60個以上のデモがあったようですね!
 とかく政治の話を避けがちな日本人が、これだけ街に
繰り出しているなんて、ちょっと前まで考えられなかった光景です。

 その人達だって、本当は真夏の休日、のんびり休んだり、
どこかバカンスに出かけたりしたいはずです。
でも、「いくらなんでもあんまりでしょ」「今アクションを起こさな
かったら日本の民主主義が終わってしまう」…そういう、デモ
に行かずにはいられない気持ちが募ったからこその、昨日の
光景だったのでしょう。
 残念ながら、安倍政権は理屈での議論をしてくれません。
私たち国民の質問には、一切、真っ正面から答えてくれません。
 それでもきちんと理論的に議論しれくれと迫り続けていかな
ければなりませんが、「もうこれ以上支持できません」という
姿勢をしっかり目に見える形で表していかなければ、安倍
首相は、強行に多数決で「戦争法案」を可決してしまうでしょう。

 安倍さんの執念と、私たち主権者の執念の勝負です。
 あきらめないぞーっ☆


 さて、月末に、練馬で種田弁護士の憲法カフェが開催され
ます!
 種田弁護士の『だけじゃない憲法』お読みになりましたか?
ぜひサインもらいがてら、ご参加ください(^^)/
 以下、主催者さまからの告知文を貼り付けま~す♪


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆


【知る事から始まる~自分らしくオーガニックStyle♪】
 憲法カフェのご案内(`▽´ゞ

 憲法ってなに?
 政治って私達の生活にどう関係してるの?
 最近『安保法制』って言葉を耳にするけどよくわからない…
 うちの子も戦争に行くの…?
 こんなパパ、ママの不安や疑問に弁護士さんがわかりやすく答えます。
 平和な未来とかわいい子供を守るために、まず知ることから始めてみませんか?

ぜひご家族でご参加ください。


日時: 8月29日(土)14時~16時


定員: 大人10人(子連れ歓迎)


場所: ひまわりスター
  東京都練馬区旭丘1-1-1
  西武池袋線 東長崎駅下車徒歩7分

参加費: 1500円
       (ドリンク、デザート付)



講師: 種田和敏弁護士
  (明日の自由を守る若手弁護士の会)

申し込み先:鶴田 朝野 asa1112tk@softbank.ne.jp
  もしくは Facebook Messageまでお願いします。



〈種田和敏 プロフィール〉
 1982年生まれ。
 弁護士(第二東京弁護士会登録)。
池袋西口の城北法律事務所に所属。
滋賀県大津市生まれ、神奈川県藤沢市育ち。
東大法学部卒業後、港区役所に約5年間勤務。
成蹊大学法科大学院(夜間コース)修了。
2010年司法試験合格、同年司法研修所入所(新64期司法修習生)、
2011年12月弁護士登録。労働や借地借家などの問題を中心に
日常業務を行うかたわら社会活動として平和(自衛隊問題)と法曹
養成(司法修習生に対する給費制廃止問題)の問題にも取り組む。
 憲法カフェ活動も精力的に行っており、日常生活を送る上で憲法が
どのように関わってくるのかをわかりやすく解説した著書『だけじゃ
ない憲法』(猿江商會)が話題となっている。


(『だけじゃない憲法』→ http://www.amazon.co.jp/%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%AA%E3%81%84%E6%86%B2%E6%B3%95%E2%80%95%E3%81%8A%E3%81%AF%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%A7%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%81%A4%E3%82%81%E3%82%8B%E6%9C%80%E9%AB%98%E6%B3%95%E8%A6%8F-%E7%A8%AE%E7%94%B0-%E5%92%8C%E6%95%8F/dp/4908260028/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1440379757&sr=8-1&keywords=%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%AA%E3%81%84%E6%86%B2%E6%B3%95%E3%80%80%E7%A8%AE%E7%94%B0 )

2015年8月23日日曜日

9月19日 憲法カフェ@蒲田のお知らせ☆


 ご好評につき、蒲田での憲法カフェagainです!

 小さな身体で熱く語るのは当会会員の黒澤有紀子弁護士☆

 国民が、権力の暴走をしばるために作った憲法が、今、
こなごなに壊されようとしていること、「なんか不安」と感じ
ませんか?
 どう問題なのか、もうちょっと詳しく知ってみようかな、という
その気持ちを大切に、ぜひお気軽にご参加ください☆
自分や子ども達の未来のために、「知る」ところからスタートです(^^)/


☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆


憲法カフェ(大田区蒲田)

日時:9月19日(土)午後3:00~5:00



場所: Hidamariカフェ 
   http://hidamari-cafe.com/
   東京都大田区蒲田4-31-1蒲田コーポ2   


講師: 黒澤有紀子弁護士
  (明日の自由を守る若手弁護士の会)


定員:15名まで

参加費: 1000円(スイーツ・ドリンク代)


【お申込・お問い合わせ】
 Hidamariカフェ
〒144-0052
 東京都大田区蒲田4-31-1蒲田コーポ2  
TEL:03-6715-7711

または
 東京南部法律事務所・江口 
TEL:03-3736-1141
 E-mail eguchi@nanbu-law.gr.jp


最近、憲法改正とか安保法制とか聞くけれど、
子ども達に影響あるのかな…
私たちの暮らしはどう変わるの?
そもそも憲法ってなあに?
何となく重要そうだけどよく分からない…
「何も知らない間に変わってしまっていた」ではなく、
まずは知ることからはじめようと、
今、「憲法カフェ」が各地で開かれ、
テレビや雑誌『VERY』でも取り上げられています。
弁護士のわかりやすい解説付き「憲法カフェ」で
憲法の基本、安保法制の基本が学べます!
美味しいスイーツを食べながら
憲法のこと知っておきませんか? ぜひご参加ください!

2015年8月21日金曜日

近藤弁護士の憲法カフェ@埼玉エリア3連発 のお知らせ☆


 埼玉エリアの方々へ朗報~~♪近藤里沙弁護士の憲法カフェを
3件お知らせいたします!なんと25日はダブルヘッダー!


*・゜゜・*:.。..。.:*・*:゜・*:.。. .。.:*・゜゜・**・゜゜・*:.。..。.:*・*:゜・

<① 親子憲法カフェ@見沼>

日時: 2015年8月25日(火)10時~12時

場所: さいたま市見沼区の片柳公民館和室

参加費: 200円

講師: 近藤里沙弁護士
   (明日の自由を守る若手弁護士の会)

連絡先: 緑川明子
    080-1104-5232

内容: 夏休みの締めくくりに 親子(小学生以上)で憲法を学びましょう
  *乳幼児も一緒で構いません。

主催:地域de子育て応援サークルVanilla


<② 憲法カフェ@美園>

日時: 2015年8月25日(火)16時~18時

場所: さいたま市緑区の美園公民館

参加費:無料

講師:近藤里沙弁護士
  (明日の自由を守る若手弁護士の会)

連絡先:浅子幹夫 
   080-6789-2370

内容:憲法とは?集団的自衛権とは?

主催:美園9条の会


<③ 憲法カフェ@蓮田>

日時:2015年9月6日(日)14時半~16時半

場所:埼玉県の蓮田市中央公民館

参加費:300円

講師: 近藤里沙弁護士
    (明日の自由を守る若手弁護士の会)

連絡先:大前万寿美 
    048-769-0953 
  メール:oomaema@amail.plala.or.jp

主催:蓮(れん)

え!? 自民党草案が教科書になったって? イクホウシャ教科書へのツッコミ④ 打越弁護士が斬る☆

 

教科書採択のシーズンということで、
あちこち「えええ!?」な育鵬社の公民教科書にツッコミを
入れる連載を不定期で続けております。
今回は、当会会員・打越さく良弁護士が書評スタイルで
バッサリ斬り刻みました☆

 

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家族に関する法律が個人の尊厳と両性の本質的平等を基礎と
することがあいまいな育鵬社「新編新しいみんなの公民」

 

 今話題の育鵬社「新編新しいみんなの公民」
(以下、「みんなの公民」(平成27331日検定済)を
手に取ってみた。

 SNSで断片的にそのあ然とする記述を目にしてきたが、
いやはや、通読すると、疲労感が違う。随所で「うおおおっ」
「まじか」と叫ばずにはいられない驚くべき記述が多数ある
もので。

 

 さて、ツッコミどころ盛りだくさんだが、あすわかの一員
であるほか、別姓訴訟弁護団事務局長でもある私としては
(注 別姓訴訟=夫婦同姓を強制する民法750条が憲法13条、
24条、14条、女性差別撤廃条約に違反すると主張する訴訟)、
真っ先に取り上げるべきは、「みんなの公民」の「法の下の
平等」(6465頁)、「男女の平等と家族の価値」(66
67頁)、それからそれから、と意気込むも、うう、字数の
制限が。ひとまず、「家族と郷土」(1819頁)を取り上げ
る。なお、現在中学生が使用している平成23年検定済みの
育鵬社「みんなの公民」では、「家族と私」というタイトル
であった。

 

 「日本国憲法(24条)や民法は、家族についての基本的な
原則として「個人の尊厳と両性の本質的平等」と、夫婦が
たがいに協力することを定めています」(18頁)。
さらりと読み飛ばさないでほしい。この一文は最高法規である
憲法に対し民法が下位法であることを曖昧にした上、どこまで
が憲法が書いたことなのかを不明にしている。

 憲法242項は、「・・・家族に関するその他の事項に関し
ては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、
制定されなければならない」と明記する。これは、明治民法の
家制度において、性別他で様々な差別があったことの反省を
踏まえたものである。すなわち、家制度のもとでは、その
構成員の婚姻等の意思決定を個人が自由にすることはできず、
戸主が判断した。構成員は性別、年齢順、婚内子か婚外子か
等の属性により役割が異なるという家制度では、女性は原則
戸主にはなれない、相続順位も男性より下位等の差別があった。

 夫婦の協力等の義務を規定する752条も含め、民法の家族に
関する諸規定は、憲法242項に反した規定を置けない。
あたかも民法752条の夫婦の協力義務を憲法と同等の「基本的
な原則」かのように誤解させる一文はいただけない。

 この書きぶりは何かを思い出す。そうだ、自民党改憲案が
新設する241項だ。同項は、「家族は、社会の自然かつ
基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わ
なければならない」とする。家族の多様化、変化という現象
を認識しながら、「社会の自然かつ基礎的な単位」とあえて
書く意味は何なのか。「個人の尊厳」より前に「単位として
の家族の尊重」を打ち出すことは、個人の尊厳を価値としな
かった家制度のイメージを思い浮かべざるを得ない。

 「みんなの公民」(18頁)は、単身世帯の増加など家族の
多様化に触れてもいる(単身女性もいるのになぜか「結婚
していない働きざかりの男性や高齢者の単身者世帯が増加」
とピックアップしているのも首を傾げるが)。
 その後に平成23年検定済み版では、「社会の基盤である
家族のきずなについて考えていく努力が必要です」としめ
くくっていた。
 
 ちょっと待って。家族のきずなを夢想してどうするという
のか。必要なのは、個々人がその多様な生活を楽しく豊かに
過ごせるようにし、違いがあってもお互いを尊重すること
ではないだろうか。とツッコみたいところだったが、平成27
年版では、「育児期の家庭では夫が仕事をして妻が専業主婦
の割合が、現在も高い割合を占めている」と記載する。
その背景にある男女の賃金格差等に言及しないでのこの記載
はあたかもそのような家庭が「標準」「理想」と示している
ようだ。

さらに平成27年版(18頁)は「祖父母・親・子の三世帯の
同居や近居の価値も見直されつつあります」と続ける。
お、これはまさに2012年の自民党の総選挙の政策集http://jimin.ncss.nifty.com/pdf/j_file2012.pdf (Ⅵ 188
「社会の基礎単位である家族を大切にするという視点に立ち
、家族の絆を深め、家庭基盤の充実を図ります。(略)特に、
庭資産の形成がはかれるような税制の改正、三世代同居・
近居の優遇、質の高い持家・借家制度等を進めます」
という三世代同居の推進をなぞっている(「みんなの公民」
は、ここに限らず、自民党の政策を取り入れている)。
現実には三世帯同居や近居が可能でも望ましくない場合も
ある。育児中の父母のニーズは三世帯同居等より保育・学童
保育の充実や児童手当等の拡充だったりするのだが、その
現実は度外視し、憲法が価値を置く「個人」の尊重も「
家族」というマスへのノスタルジーの強調の中に霧散させ
ている。

 まさに、自民党改憲案24条を先取りする記述であるといえる。
現行憲法は、個人の尊厳を価値とし、特に憲法24条において、
家族においてもまた個人が尊重される旨、特に強い指示を出し
ているのだ。声を大に繰り返さざるを得ない。