2020年4月27日月曜日

大阪府知事 ギャンブル依存症への無理解が露わ



 大阪府が、自粛要請に応じない店名を公表しました。
 休むに休めない事情を知ろうともしない、乱暴な措置です。
 休業補償せずに、処分をちらつかせて店を閉めろと迫るのは、
言葉を選ばなければ「死ね」と言っているようなもの。

 その店名が公表されたパチンコ店には、大勢の客が集まった、
とのこと。


● 大阪のパチンコ店「変わらない」
              店名公表も大勢の客集まる (共同通信)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/fc17855f172618405cb294178380abb593980634





 「公表すれば、開店している店がどこにあるかをアナウンスすること
になるからむしろ客が集まって“密”を生み出してしまう」という懸念は、
公表前から言われていたことです。
 
 この件から分かるのは、知事が客を単なる「モラルのない道楽者」と
捉えている、ということです。
 これは知事がギャンブル依存症の基本知識すら備えていないという大
問題。

 ギャンブル依存症患者は「意思が弱い・だらしない」のではなく、脳の
機能が低下する病気で正常な判断ができず通い続けます。開いてる店を
知れば行ってしまうわけです。
 そんな基本知識も無い知事に、カジノ(IR)誘致とか保健衛生の行政
とか、到底ムリだということが分かります。
 「大胆な策」と「思いっきり乱暴な手法」とはちがいます。主権者
(住民)の命と生活を最優先にしているのか、高度な人権感覚を持って
いるか、「だれ一人取り残さない」策なのか、見極めましょう。



* 厚生労働省のサイト
 https://www.mhlw.go.jp/izonshou/tokusetsu.html

「依存症は、アルコールや薬物の摂取やギャンブル等の行為を繰り返し
ているうちにそれをコントロールする脳の機能が弱まってしまう『病気』
です。決して、意志が弱いからという理由で依存症になるわけではあり
ません。」