2019年8月16日金曜日

「人権擁護=優しさ」? 法務省のビミョーなツイート



● 法務省人権擁護局のツイート
 @MOJ_JINKEN
 【人KENまもる君の夏休み①】
 中学生のみんな!こんにちは。人KENまもるです。
 中学生時代は、大人に成長する一歩を踏み出すときだよね。
 大人になるまでに、自分やお友だちの人権を守れるようになりたいと思わない?
 そんなこと自分には関係ないって思う?
 続きはまた明日!

https://twitter.com/MOJ_JINKEN/status/1161546632317550594




 法務省の「人KENまもるくん」は、いつもこういう角度でしか
「人権」を語らないので、まるで人権が「思いやり」「優しさ」
「配慮」の類いのレベルのものかのような誤解を与える危うさが
あります(意図的なら悪質です)。

 まずは、公権力が侵してはならないものであることから語って
下さい(事例:あいちトリエンナーレ2019)。


 もちろん、いじめが心身を傷つける重大な人権侵害であることは
みんなが何度でも再確認しなければならないことですが、
 せめて、いじめ防止的な中学生に対する「人権啓発」であれば、
こんな「人権を守れるように」みたいな書き方だけではなく「あな
たの人権は何よりも大事。学校でのいじめや家族からの虐待で傷つ
いてませんか?」と被害者に「私を苦しめる、これは人権侵害なん
だ」と気づいてもらう方向のアプローチも必要では。