2014年2月4日火曜日

立憲主義は「かつて」あった過去のもの?



 報道によると、安倍首相は3日の予算委員会にて、
「憲法の性格」について、


  国家権力を縛るものだという考え方があるが、
それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の
主流的考え方だ。

  と答弁したとのことです。

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201402%2F2014020300729&g=pol


  第2次安倍政権発足後1年が経過しました。
発足当時から、首相はじめ与党自民党の議員さんたちは
憲法改正を目指していることを隠さずに歩まれています。
誰よりも熱烈に憲法を語るのであれば、まずはご自身が
誰よりも熱心に憲法を学ぶべきところ、今になってもこの
ような発言が堂々となされてしまうことが、残念でなりません。


  国民が自由と人権を確保するためには、権力の暴走を
防がなければならない。だから法によって権力を縛らなければならない。


  これは、人というものが自分らしく豊かな人生を送る上で
どうしても必要な自由や民主主義を確かなものにするために
たどり着いた叡智です。およそ現代の民主主義国家が共有
する基本中の基本の思想です。
 (私たち「あすわか」は、発足以来ずっと、この「立憲主義」と
いうものの考え方について、多くの人に知ってもらいたいと、
紙芝居を作ったりして活動してきました。)


  それなのに、その考えを、まるで過去の遺物かのように
言ってしまわれる日本の首相。
 ならば、首相ご自身は、憲法のあるべき性格をどのように
考えているのでしょうか、それを聞きたくてたまりません。


  政府は国際協調主義を強調していますが、他の民主主義
国家と価値を共有できないかのような発言を首相ご自身が
なさると、ますます欧米諸国はじめ国際的に「失望」を買い
かねないと思うのですが、杞憂でしょうか。