2021年8月11日水曜日

差別的な入管行政の根本を問わない、甘い身内の報告書


 名古屋出入国在留管理局で、収容中されていたスリランカ人女性

が死亡した事件。

 日本の極めて排外的な入管行政の在り方とともに、大問題と

なっています。

 出入国在留管理庁がこの事件を検証した最終調査報告書を公表しま

したが、組織全体に染み付いた外国人差別思想や人権意識の欠落を

正面から取り扱ってはおらず、甘い認定に終わっています。


● 「入管、人権意識欠く」 当時の局長ら4人処分

     ウィシュマさん死亡で最終報告書<動画あり> (東京新聞)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/123413



●   「鼻から牛乳や」「ねえ、薬きまってる?」

      衰弱していたウィシュマさんに入管職員

             「命預かる施設」とかけ離れ (東京新聞)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/123396



 重病の収容者への拷問と大差ないむごい扱いの数々に、言葉を

失います。。。

 こんなにも重大な事件を起こしておきながら訓告程度の処分で

済ませようとする法務省の感覚は、収容者の命を預かる組織として

の責任を理解できているとは思えません。

 組織全体に染み付いた外国人への強い差別意識を認めて抜本的な

組織改革(か廃止)がされなければ、同様の事件は繰り返されるで

しょう。医療体制の改善や末端の職員の意識改革など、些末な対応

だけで解決するものではありません。


 人権意識の低い政権だからこその、甘い甘い身内の報告書、です。