マスメディアには、国民の「知る権利」に応えるべく、権力を監視して
批判的に報じる使命があることは言を俟たないところですが、安倍元首相
の「国葬」についても、何がどう問題なのかを端的に整理して報じるべき
です。
● 安倍氏国葬、広がらぬ国民の理解 世論調査で「反対」が増えるワケ (毎日)
https://mainichi.jp/articles/20220919/k00/00m/010/127000c
<一部引用>
報道各社の世論調査では依然反対が賛成を上回る。国葬への理解が広が
らないのは、安倍氏の死去後に浮上した世界平和統一家庭連合(旧統一教
会)問題が影響しているとみられるが、さまざまな論点が政府の説明に
よっても解消されず残っていることも背景にありそうだ。
<引用終わり>
なんというか…そもそもこの「広がらぬ国民の理解」というタイトルに
もある「理解」という言葉の使い方に、違和感があります。
「理解」と「賛成」は異なります。
国葬が法律の根拠なく、国会の審議もなく、巨額の税金が投じられ、
事実上の弔意の強制になりかねない危険をはらむ、と多くの国民が理解し
ているからこそ、賛成が広がらないのです。(政府の説明が下手だから国民
が国葬の妥当性を理解できないとか、国民に理解力が足りないから理解でき
ないとか、そういう問題ではないことを、もっと端的に、報じることはでき
るはずです。)