国葬の強行は、いわゆる「アベ政治」そのもの


 安倍元首相の「国葬」が強行されます。
 国会を軽視し、憲法を無視し、「聞く力」といいつつ声をあげる市民に耳を
貸そうともしない岸田首相の姿勢は安倍氏の政治姿勢そのもので、「数の力」
で立憲主義も法治主義もねじ曲げるいわゆる「アベ政治」の正統な後継者だと
宣言するイベントのようにも見えます。


 岸田首相は国葬について「丁寧に説明する」といいながら、ついに丁寧な説明
をしないまま国葬当日を迎えました。折しも豪雨災害で多くの市民が命と生活
の危機に瀕している中、その対応を後回しにしてでも実施すること、巨額の税金
が国葬に投じられてしまうことに、疑問とやるせない思いは膨らみます。


 ちなみに、国葬への抗議を不謹慎・はしたないなどと批判する人は、抗議を
あたかも安倍氏の私的な葬儀への抗議かのように捉えていて端的に間違っています
(安倍氏の葬儀はすでに済んでいます)。巨額の税金が内閣の一存で法的根拠なく
投じられる決定は純粋に政治問題であり、民主主義と立憲主義の危機を感じて声を
あげるのは主権者として当然でしょう。

国葬 「国民の理解」ってナニ


 マスメディアには、国民の「知る権利」に応えるべく、権力を監視して

批判的に報じる使命があることは言を俟たないところですが、安倍元首相

の「国葬」についても、何がどう問題なのかを端的に整理して報じるべき

です。


● 安倍氏国葬、広がらぬ国民の理解 世論調査で「反対」が増えるワケ (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20220919/k00/00m/010/127000c



<一部引用>

 報道各社の世論調査では依然反対が賛成を上回る。国葬への理解が広が

らないのは、安倍氏の死去後に浮上した世界平和統一家庭連合(旧統一教

会)問題が影響しているとみられるが、さまざまな論点が政府の説明に

よっても解消されず残っていることも背景にありそうだ。

<引用終わり>


 なんというか…そもそもこの「広がらぬ国民の理解」というタイトルに

もある「理解」という言葉の使い方に、違和感があります。

「理解」と「賛成」は異なります。

 国葬が法律の根拠なく、国会の審議もなく、巨額の税金が投じられ、

事実上の弔意の強制になりかねない危険をはらむ、と多くの国民が理解し

ているからこそ、賛成が広がらないのです。(政府の説明が下手だから国民

が国葬の妥当性を理解できないとか、国民に理解力が足りないから理解でき

ないとか、そういう問題ではないことを、もっと端的に、報じることはでき

るはずです。)

 

「憲法カフェ ぷち⑫」 自民党の目指す24条改憲


コラム「憲法カフェ ぷち」の12回目をご紹介します。

「戦前回帰な自民党改憲草案②」と題して…憲法24条が自民党の改憲案で

はどのように変わるのか。


 自民党の改憲草案(2012年)の際立った特徴の1つが「あるべき家族」像

の押しつけです。

 憲法24条は、婚姻の自由のほか、「家庭内での男女の本質的平等・個人

の尊厳」がうたわれている、大変重要な条文です。とかく外から家庭の中は

見えにくいものですが、家庭内から性差別や虐待、暴力が根絶できないかぎり

は、どんなに個人の尊重とか平等とかいったって意味ないのだ、と国家にも

市民にも気づかせてくれる定めです。…しかし。

 24条を根本から変えるこの自民党案は、性別役割分業(男は仕事、女は

家事・育児・介護…)を固定化させ、福祉を切り捨てる根拠となりかねません💧

(詳しくはコラム本文で)。

https://min-iren.gr.jp/?p=46290



沖縄弁護士会「重大な法的問題がある国葬の実施に反対する会長声明」

 

 沖縄弁護士会の「重大な法的問題がある国葬の実施に反対する会長声明」をご紹介します。ぜひお読みになってみてください。


沖縄弁護士会

重大な法的問題がある国葬の実施に反対する会長声明

https://okiben.org/resolution/12678/


 「国会の決議もなく、閣議決定のみに基づいて本国葬を実施することは、

権力分立、法治主義の観点から、法的根拠の点で重大な問題があるという

べきである。」

 「閣議決定により本国葬の実施と多額の費用の支出を決めたことは、

国民の重大な関心事である財政について国会の民主的コントロールを

求めている財政民主主義(憲法第83条)の観点から問題というべきで

ある。」

 「国葬はその性格上国民の服喪を想定している。…本国葬は、国民に

対し、事実上弔意を強制することにもなりかねず、本国葬を望まない者

の思想良心の自由(憲法第19条)との関係で問題というべきである。」

 

 政府・与党からは何の反論も出てこず、民意はただ無視するという

不誠実すぎる姿勢を変えません。

 「ものいう市民への敵視」すなわち民主主義への敵意は、安倍政権から

ずっと一貫しています。




新潟県弁護士会 「安倍晋三元内閣総理大臣の「国葬」に反対し、中止を求める会長声明」

 

  新潟県弁護士会が

「安倍晋三元内閣総理大臣の「国葬」に反対し、中止を求める

会長声明」を出しましたので、紹介いたします。


 「そもそも法の下の平等(憲法14条)の下で、特定の者につき『国葬』

を実施することが許されるのかということ自体が問題になります。」

 「特定の個人を対象として『国葬』を実施することは、国民の思想・

信条の自由(憲法19条)を侵害することになるのではないかということ

が問題となります。」

 「安倍元総理大臣の在任中になされた…立憲主義及び憲法の基本理念に

違反する閣議決定や法律の制定を安倍元総理大臣の『実績』として積極的

に評価して『国葬』を執り行うことは、それ自体が立憲主義及び憲法の

基本理念を揺るがすものとなりかねないので是認できません。」

 などなど、どこに問題があるのか、なぜ許されないのか、とてもわかり

やすく書かれていますので、ぜひ全文お読みになってみてください。

  ↓

 https://niigata-bengo.or.jp/%e5%ae%89%e5%80%8d%e6%99%8b%e4%b8%89%e5%85%83%e5%86%85%e9%96%a3%e7%b7%8f%e7%90%86%e5%a4%a7%e8%87%a3%e3%81%ae%e3%80%8c%e5%9b%bd%e8%91%ac%e3%80%8d%e3%81%ab%e5%8f%8d%e5%af%be%e3%81%97%e3%80%81%e4%b8%ad/?fbclid=IwAR2fGCbdhKV6SIQXutJC9KbroNIkhgYnJ7TpJBZes6qsK5njcXba9-g_xxo



鎌倉市議会「『国葬』実施の撤回を求める意見書」


 鎌倉市議会が「安倍晋三元首相の『国葬』実施の撤回を求める意見書」案

を賛成多数で可決しました。

 意見書は「元首相に対する政府による『評価』を広く一般国民にも同調を

求めることに等しく、国家が一方的な評価、価値観を国民に強いることになる」

と批判しているとのこと。


● 鎌倉市議会、「国葬」撤回求める意見書を可決

                                                 「一方的価値観強いる」 (カナロコ) https://news.yahoo.co.jp/articles/f3a64dbf6044b0182cb9f97a23d25d411b620bcb



 岸田首相の「聞く力」アピールは、何だったのでしょう。

「それに税金使う?」「他に使い道あるでしょ」

「こんな勝手に決めていいものなの?」

 おかしいでしょ、という思いを、ぜひ、発信してください。

 主権者である私たちの声を無視して政治が進められていいわけないのです。

東京新聞社説 「国葬」実施形式の再考求める


 安倍元首相の「国葬」。批判が高まり続けています。

各地の弁護士会が反対声明で述べるとおり、法的根拠がない違法な公金

支出です。また、国家が弔う、という行為自体が、国民への事実上の

「弔意の押しつけ」となる危険に満ちています。


● <社説>故安倍氏「国葬」 実施形式の再考求める (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/200992



<一部引用>

 首相は国葬とする理由に、憲政史上最長の在任期間や外国から相次いで

弔意が寄せられていることなどを挙げたが、世界平和統一家庭連合(旧統

一教会)との深い関係が指摘される安倍氏の歴史的評価は定まっていない。

 野党側は、首相が社会的に問題がある旧統一教会との関係を断つと言明

しつつ、安倍氏を国葬とする矛盾を指摘したものの、首相は正面から答え

なかった。

<引用終わり>


 在任期間の長さは「自民党にとっての実績」ではあるものの、別に国家

にとっての実績ではありません。自民党にとって素晴らしい実績だから

国民にとってもめでたいことだったんだ、というのは勝手な話です。

「桜を見る会」に、自分の友達や支援者を招くのと同じで。

 あらゆるアングルから、「おかしい」としかいえません。

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