2026年5月20日水曜日

北海道新聞社説 緊急事態条項の「権力の乱用招く危うさ」を指摘


 ご存じのとおり、衆院憲法審査会が大規模災害や武力攻撃などに

備える「緊急事態条項」の創設について討議を進めているようで、

衆院法制局に作成させたイメージ案が話題になっています。

国会議員の任期延長と、内閣が法律と同等の「緊急政令」を制定できる

ようにする、という制度ですが、これが危ういのなんの…ということ

で、北海道新聞がその危険性を指摘しています。


● <社説>緊急事態条項案 権力の乱用招く危うさ (北海道新聞)

 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1311922/


<一部引用>

 そもそも緊急事態の定義は曖昧で、幅広い理解が得られているとは

言い難い。条項の必要性から議論し直すべきだ。

 案では緊急事態の際、内閣が国会の事前承認を得て「選挙困難事態」

と認定し、任期延長を可能にする。緊急事態の例には「内乱等による

社会秩序の混乱」なども挙げたが、時の政権が解釈を拡大しかねない。

 野党は「恣意(しい)的な認定の恐れがある」と指摘した。

 帝国議会は1941年、日中戦争による「緊迫した時局」を理由に

衆院議員任期を1年延長した。政府は延長中に真珠湾を攻撃し戦争を

本格化させた。

 当時は軍部の意向に従う国会勢力の維持が狙いだった。任期延長は

有権者の意思表示の場を奪い、選挙権も制限する。(中略)

 さらに問題が大きいのは、与党が主張する緊急政令だ。国会が

機能を維持できない時が対象だが、内閣が立法権も握ることになる。

三権分立の空洞化やあらゆる人権の制限につながる。

 ナチス・ドイツは憲法に基づく「大統領緊急令」を利用して独裁体制

を築いた。権限集中の危うさは歴史からも明らかである。憲法は国家

権力を縛る役割を持つものだ。権力の乱用を招く条文は立憲主義に反する。

<引用終わり>


 政治を厳しく監視し、国民の知る権利に応える使命があるマスメディア

は、これからもこのような改憲案の危険性をしっかり特集して国民に

知らせてください。私たち市民は、しっかり報道するマスメディアを

応援することですね!


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