憲法9条の下、日本は「専守防衛」という防衛戦略をとってきました。
すなわち「侵略があれば武力で抵抗するけれど、他国に脅威を与えたりは
しない」姿勢です。非核三原則とともに専守防衛の方針をとることで、
国際社会に対し「日本はどの国にとっても脅威ではない」というメッセ
ージを放ち続けました。
1970年、中曽根防衛庁長官は専守防衛について
「目的において防衛に限る、地域において本土ならびに本土周辺に限る、
手段において核兵器や外国に脅威を与える攻撃的兵器は使わないという
三つの限定的要素が確立されている」と答弁しています。
専守防衛は、自衛隊では具体的に「自衛権行使は、侵略を排除するための必要最小限にとどめる」「戦略爆撃機、攻撃型空母のような他国に壊滅的打撃を与える兵器は持たない」等の指針として運用されてきました。「日本はどの国にとっても脅威ではない」というメッセージを行動で示してきたのです。
前代未聞の大規模な軍拡を進める日本政府は、トマホークや国産巡航ミサイルなど、まさに「外国に脅威を与える攻撃的兵器」の保有を決めています。これは「専守防衛」方針の大転換であり、憲法9条を蹴破る、立憲主義の破壊行為です。「フツーの民主主義国家」ではあり得ないことです。
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