2014年10月24日金曜日

今さら人に聞ケナイ特定秘密保護法<人に言ったら逮捕!>

特定秘密保護法の何が問題かをイチから解説するシリーズ。今日は、<人に言ったら逮捕!>編です。

特定秘密保護法は、秘密を仕事で扱う人がその秘密を人に漏らした場合は「特定秘密の漏えいの罪」という犯罪になり、最大で10年間刑務所に行ってもらうなどとされています。

☆公務員じゃなくても処罰される

新聞などで、特定秘密保護法は「国家公務員等が秘密を漏えいした場合に重い処罰が科せられる法律」と書いてあるのを見たことはありませんか?
国家公務員が秘密を漏らしたら罰されるのは仕方ないよねー、と思われた方もいるかもしれません。...

でもでも。国家公務員だけじゃないんです。
防衛省に納入する船や戦車を作っている会社の社員、これらの原材料となる金属を加工している会社の社員、官庁にコンピューターシステムを納入する会社の社員などなど、民間企業でも特定秘密を扱う人たちはたくさんいます。
こういう人たちが、知り合いや記者などに聞かれて秘密をぽろっと言った場合でも、「漏えいの罪」になって逮捕される可能性があるのです。

☆内部告発でもダメ!

どこかの国が大量破壊兵器を持っていたということで戦争になり、日本が集団的自衛権の行使として参戦したとしましょう。実は、大量破壊兵器なんてあるかどうかわからないんだということを、防衛省が知っていたとします。
それを知っている防衛省の職員が、これは大変な問題だということで知り合いの記者に言ったとしたら、「特定秘密の漏えいの罪」となります。(大量破壊兵器の有無に関する情報が特定秘密に指定されていることが前提ですが、自衛権行使の根拠も特定秘密になりうることは安倍首相も10月6日の国会答弁で認めています)

内部通報は、「運用基準」の中で一応制度が設けられていますが、行政の内部での制度です。言ったけどきちんと対処してくれなかったらどうにもならないですよね。

10年というのは、国際的にみても重い法定刑です。何をそんなに隠したいんでしょうか?