2014年7月5日土曜日

閣議決定で教科書が変わる!?

くどいようですが、集団的自衛権行使容認の閣議決定についてです

たまに「閣議決定されちゃったけど何も変わらない!」みたいな話って聞きません??

確かに集団的自衛権を行使するためには、
自衛隊法とかの関係法令やアメリカさんとの取り決めを細かく変更しなきゃならんので、
すぐに集団的自衛権が行使されちゃう、って可能性は低いですが

この閣議決定で、大々的に変わる(ことを強制される)ものがあるんです!

それは、『教科書』

「えぇー、なんで? 教科書なんて作る人の自由じゃないの?」
と思ったみなさん、やや不正確

「えぇー、なんで? 教科書検定って検閲みたいのあるけど、それは閣議決定と関係ないじゃん」
と思ったみなさん、惜しい、ちょっと前まではそうでした

実は、
今年の1月17日、教科書検定の基準が変わったんです!
どう変わったかっていうと、
こういう文章が追加されています

『閣議決定その他の方法により示された政府の統一的な見解又は
最高裁判所の判例が存在する場合には、それらに基づいた記述がされていること』

つまり、いまでは、閣議決定があれば、それに基づいた記述が必要なんです!

「何!? その基準、聞いたことないよ?」
と思ったみなさん、正解!
だって、この基準、年末年始にこっそりと短期間(12.25~1.14)のパブコメやっただけで、特に大きく報道されることもありませんでしたからね。
(そういえば、短期間のパブコメって、秘密保護法でもそうでしたよね)

だから
この基準に則れば
「集団的自衛権は行使できる」って閣議決定に基づいた記述が必要なんです
間違っても、「集団的自衛権は行使できないのが政府見解」なんて記述があってはダメなんですね!

そこで、教科書を変える(ことを強制される)ことになるんです
だから、
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140703/k10015704111000.html
http://kyouikublog.wpblog.jp/5565.html(NHKのニュースが消えたとき用)
【集団的自衛権 教科書8社が記述の改訂検討】ってなるんです

この基準が改定されたとき
「文科省によると、新基準の影響を受けるとみられるのは、犠牲者数が諸説ある南京事件、尖閣諸島や竹島など領土に関する問題の記述など」と報道されていて
(http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1700S_X10C14A1CR0000/)
集団的自衛権のことなど、全然報道されてなかったみたいですね


でも、この教科書検定基準の改訂って、
2013年4月10日ころに、安倍さんが社会科の教科書について
「改正教育基本法の精神が生かされていない。(教科書をチェックする)検定官に認識が無かったのではないか」
と言ったのが発端らしいんで、
もしかすると、最初から計画通り? なんてね。


ちなみに、この基準に従えば、
どれだけ学問的に誤り(大多数の学者が反対して)ても
(まっ、実際集団的自衛権を解釈変更で認めるのは、大多数の学者さんは反対のようですが)
どれだけ非科学的な内容でも
閣議決定されれば、それを教科書に載せて、学校の先生はそれに従って教えなきゃいけない、ってことになるんですよね、きっと。

その学問の専門家ではないにもかかわらず、自民党さんと公明党さんが言えば、それを教えなきゃいけない

それって、すっごい怖いことじゃないかなぁ
ってか、それって天動説の時代に戻った感じがするなぁ。
そんなことやってたら、学力(科学的思考力)が身に付かないんじゃないかなぁ。

う~ん、この基準の改訂、メリットが思いつかない ((+_+))