2022年3月18日金曜日

都立高 “ブラック校則”廃止へ


 都立高などで「ツーブロック禁止」「地毛でも髪を一律に黒く染め

させる」「下着の色の指定」などのいわゆる“ブラック校則”の全廃が

決まりました。


● 都立高のブラック校則全廃 22年度で ツーブロックや下着の色など (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20220310/k00/00m/040/347000c



<一部引用>

 山口香委員は「すばらしい取り組みだが、ここまで時間がかかった

のは残念」とした上で、「日本人はルールをただ守ることが美徳だと

いう教育をされてきた。みんなで納得してルールを守る社会をつくる

にはどうすればいいか、議論するきっかけになれば」と話した。

<引用終わり>

 

 髪型や服装の自由を奪われる生徒たちにとって、校則はリアルな人権

制約の体験です。それについて当然沸き上がるであろう「なぜ?」に

対して、教師のゼロ回答や非論理的な回答は、暗黙のうちに、しかし

強力な「長いものには巻かれていればいいんだ」「権力に立てつくな」

というメッセージになります。

 教師が問答無用に校則で生徒の自由を奪い続け、疑問に対して誠実な

回答もしなければ、生徒は当然「長いものには巻かれるしかない。権力

には従うしかない」と感じます。そして考えることをやめ、力のある

ものにただ黙って従う大人になるでしょう。自由を奪うことの重みを、

学校側も改めて省みる機会を意識的に作っていくべきでしょう。


 「なぜこんな校則に従わなきゃいけないのか」

 「なぜこんな生活指導で生徒をしばるのか」

 生徒からの質問に対し、理論的・合理的な説明をしない、誠実に対応

しない、そればかりか力の差を利用して生徒を黙って従わせる。

こうした「指導」は「支配」に近く、人権の観点からとても問題が

あります。