昨日、一昨日と話題になっている麻生副総理の発言に関連して、です
安倍政権は、内閣法制局の長官を交代させるとの報道がありました
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013080302000121.html
東京新聞2013年8月3日朝刊
内閣法制局っていうのは、
内閣が国会に提案する法律案の合憲性(憲法に違反していないか)を判断する機関です
これまで、
自衛隊が憲法9条に違反していない
自衛隊のイラク派遣は憲法9条に違反していない
という法解釈(理屈?)を作っていたのも、主にここです。
そして
この内閣法制局は、
日本の自衛隊は、自衛のための実力部隊であるから、日本が攻撃された場合以外その実力を行使できない、つまり集団的自衛権を行使することはできない
という法解釈(理屈?)をとっていました
だから、
内閣が、
「集団的自衛権を行使できる」という内容の法律案を
国会へ提案することは出来なかったんですね。
ところが、
自民党の石破さんは、
集団的自衛権は論理的に可能、という立場ですし
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013071502000105.html
安倍政権は、その集団的自衛権を内容とする
国家安全保障基本法
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-137.pdf
の国会提出を予定しています
そうすると、
集団的自衛権の行使を認めない
(=集団的自衛権の行使は憲法9条に違反するという解釈をとる)
内閣法制局に、意見(憲法解釈)を変えてもらわないとダメなんですよね
そこで
内閣法制局長官の交代をして
憲法解釈を変えてくれそうな方に変えたのではないか、と推測している報道です
確かに、これなら、
明文改憲をするほど(参院選前の96条改憲問題のときほど)国民(や学者・マスコミ)が大騒ぎすることなく、
それこそ
「ある日気づいたら」「変わっていた」
「誰も気づかないで変わった」
「わーわー騒がないで」「喧噪」のない中で決めた
ってことになりますもんね。
これが、ナチスに学んだ手口なんですね、
という皮肉を、ネット上でいろいろと見聞きしましたが、
実は、これと同じようなことが戦後の日本にあったんですね
全農林警職法事件というものですが、
詳しくはhttp://www.jicl.jp/now/jiji/backnumber/1966.htmlをご参照ください
簡単にいうと
内閣の望む結論を出してくれそうな裁判官を最高裁判所裁判官に任命した
という出来事です
なるほど、麻生さん(を副総理とする安倍政権)は、ちゃんと歴史に学んでいますね!
(という皮肉でした、失礼しました)
こんなくだらない皮肉ばかりを言うのもイヤなので、
実際にはどういった内容の発言を、どういった流れ(前後の文脈)で言ったのか、
ご本人の口から説明していただきたいです
それが議論を前提とする民主主義なのかなって思いますし
有権者も判断に困りますし。