2014年5月9日金曜日

国民の意思なんてどうでもいいの、という執念、ノンストップ


 報道によると、安倍首相は自民党の高村副総裁と会談し、
解釈改憲(憲法9条は集団的自衛権の行使を認めている、と
アリエナイ読み方をすることにする)について、今の国会の
会期中に閣議決定するのが望ましいということで、来週、
有識者懇談会の報告書が提出されたあと、速やかに協議を
始めるよう指示したとのことです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140509/t10014339771000.html


 つい先日は、公明党に配慮して閣議決定は今国会にこだわ
らない、等々おっしゃっていたように思いますが、あれはフェイ
ントだったのかなー、なんて。一刻も早くとにかく解釈改憲したい、
という首相の執念は全く揺らいでいないようです。


 「立憲主義を破壊する、近代民主主義国家として許されない
解釈改憲には、どうしても賛成できない」、という公明党の姿勢
はきわめて理性的で当然なものです(拍手ー)
その姿勢を改めて、いいじゃん解釈改憲しちゃおうよ、という
無理な働きかけには、理屈はありません。理論的な落としどころ
などないように思うのですが、果たしてどんな「協議」がなされる
のでしょうか。


 ただ、
 重要なのは、
 そんな今国会会期中か、それとも秋なのか、
 などという話ではありません。

 そもそも、改憲したいのであれば、
国民の意見を聞いて下さい。

・なぜ改憲したいのか、

・いつでもどこでも戦争できる国にならなかったら日本はどうなってしまうと考えているのか、

・いつでもどこでも戦争できる国ではない日本にどんな不利益があったのか、

・そんな国であることで、今まさにどんな危機が忍び寄っているといういうのか、

 国民に具体的に問うてください。
 その際には、今のユーシキシャカイギ(安保法制懇)が想定
しているような妄想・空想のようなケースを提示するのはやめて
ください。
 北朝鮮の脅威に対して、などと、個別的自衛権の行使として
対処できるようなことをあたかも「集団的自衛権が行使できない
と何もできない」かのような誤った解説はしないでください。

 集団的自衛権が行使できないとなぜ日本という国に未来が
無いのか、せ・い・か・く・に、説明して下さい。


 首相はじめ自民党の方々が考えているとおりであれば、
国民は必ずや「今こそ戦争できる国に!」と賛成するでしょうし、
その波に乗って憲法96条のルールどおりに改憲できるのでは?


 (首相の心の友みたいな方々が経営委員を務めておられる)
NHKの世論調査ですら、
・改正の必要ある  (去年)33→(今年)23
・どちらともいえず (去年)32→(今年)32
・改正の必要ない  (去年)30→(今年)38
 という結果が出ています。

 政府が9条改正への手段を問わない姿勢を鮮明にすればする
ほど、国民の側に「国家から殺せと命じられ、命ぜられるがままに
人を殺し、あるいは国家の都合で自国民が殺される国になる」こと
のリアリズムが伝わった結果なのかな、と思うのですが、この結果を、
首相はどのように受け止めているのでしょうか…?

 まぁ、見て見ぬふりなのかもしれませんねっ!