2017年5月27日土曜日

あれ?正義の味方じゃなくない?(◎_◎;) 案外、人権侵害してんじゃんorzシリーズ(大垣の警察が市民監視&情報漏洩編)



 2014年、大垣市での事件をご紹介します。
 
 岐阜県大垣市上石津町と不破郡関ケ原町、ここは山林に囲まれた
農村地帯です。
 ここに、中部電力の子会社「シーテック社」が、風力発電施設を建設
しようと計画しました。
 ただ、建設予定地の岩盤はもろくて、頻繁に土砂崩れが起きていた
ので、本当に建てて大丈夫なのか、地元の住民には不安がありました。
 山林を伐採した結果、イノシシが山をおりてきて田畑を荒らす可能性
もあるし、風力発電による低周波の健康被害が出るかもという不安も
あり…反対の声をあげる地元住民が、勉強会を何度か開きました。
参加者は毎回10人程度だったそうです。


 2014年7月24日、朝日新聞は、「岐阜県警が個人情報漏洩」と
トップ記事で報じました。
 岐阜県警大垣署が、この勉強会を主催していた人や、その友達で、
これまでダム建設反対運動などに参加していた人(つまり風力発電
建設とは関係のない人)、関係のない法律事務所などの情報を集め、
わざわざシーテック社の担当者に、情報を渡し、この人たちの連携
を警戒するように助言していたのです。 

 シーテック社が残していた記録から分かる、警察の発言を抜粋すると…


 「岐阜新聞7月31日(水)版に『大垣市上石津町で風力発電につい
て学ぶ勉強会が 行われた』ことが掲載されたことを知っているか。」

 「同勉強会の主催者であるA氏やB氏が風力発電に拘らず、自然に
手を入れる行為自体に反対する人物であることをご存じか。」

 「A及びBは、同じ岐阜県内で活発に自然破壊反対や希少動物保護
運動にも参画して おり、ぎふコラボ法律事務所ともつながりを持って
いる。」

 「また、大垣市内に自然破壊につながることは敏感に反対する『C氏』
という人物が いるが、ご存じか。本人は、60歳を過ぎているが東京
大学を中退しており、頭もいいし、 喋りも上手であるから、このような
人物とつながると、やっかいになると思われる。」

 「このような人物とぎふコラボ法律事務所との連携により、大々的な
市民運動へと展 開すると御社の事業も進まないことになりかねない。」

 「大垣警察署としても回避したい 行為であり、今後情報をやり取り
することにより、平穏な大垣市を維持したいので協力をお願いする。」

 Bが、「風車事業に関して一部法律事務所に相談を行った気配が
ある。」

 「Aは、ぎふコラボ法律事務所の事務局長である『D』と強くつながって
おり、そこ から全国に広がってゆくことを懸念している。現在、Dは気を
病んでおり入院中であるの で、速、次の行動に移りにくいと考えられる。」

 「Cは、徳山ダム建設中止訴訟を起こした張本人である。」

 「反原発・自然破壊禁止 のメンバーを全国から呼び寄せることを懸念
している。」


 …こんな感じです(具体的な人物名はアルファベットに変えました)。
 生々しすぎますよね、でも、しっかり、学歴だの病歴だの、なにからなに
まで調べて、イラっとするコメントまで添えて、私企業に「肩入れ」して、
市民の自由な活動を敵視しているのが分かります。

 もちろん、警察が入手した情報を漏洩したことになるので、違法です。

 違法なばかりか、対象となった人たちのプライバシー権や表現の自由
も侵害された、憲法違反の行為だ、として、現在、違憲訴訟(国家賠償
訴訟)が争われています。


 政治に「おかしい」と声を上げる人だけではなく、大きな企業、大きな
力を持つ存在に「おかしい」と声を上げる人をも敵視する警察。

 勉強会を開いただけで、まるで犯罪者扱いで、しかも関係の無い人
まで狙いを定めて勝手に「きっと連携するだろう」と危険人物扱いをする。
 
 警察が日常的にこんなことしてると分かれば、市民は萎縮するに
決まってます。プライバシーを丸裸にされて危険人物扱いだなんて、
イヤですものね…政治にも、大きな企業のすることにも、文句は言わ
ないでおこう、となりますよね…


 テロ等準備罪(共謀罪)が現実のものとなれば、警察はどこでなんの
共謀が行われているか、手当たり次第に「情報収集」するでしょう。
とりあえず尾行・監視・盗聴しないと、共謀など分かりませんから。
そしてますます、市民は怖くて、萎縮する…

 大垣市のこの事件は、テロ等準備罪(共謀罪)の先取りともいえる
事件です。
 こんな警察に、テロ等準備罪(共謀罪)を、手渡すわけにはいきま
せん。
(たぶん、公安警察の方はこのブログもしっかりチェックしているわけ
です(^^; もっと実りのある仕事をなさってください♪)