2017年5月8日月曜日

鮮やかなまでの議会軽視でした。あるいは民主主義への愚弄。


今日の安倍首相の国会での発言、すごかったですね。

 「自民党総裁としての考え方は読売新聞に相当詳しく書いてあるから、
ぜひ熟読していただきたい」。


 あんなにも外部で改憲改憲と叫んで、憲法審査会での今までの
議論も、自民党内の議論の積み重ねも吹っ飛ばして、突然憲法9条
に第3項を加えるプランを出してきたり、勢いづいているにもかかわらず、
国会では、謎の「肩書き使い分け作戦」で答弁拒否…

 とにかく誠実な議論を重ねて、言葉を尽くして、理論と理論を戦わ
せて、道筋をつけよう、という気がない…ことだけは分かります。

 民主主義の本質は、「議論すること」にあるので、「議論すること」や
「言葉を尽くして相手に説明すること」が嫌いな人は、そもそも民主主義
国家の国会議員としては、ましてや首相としては、失格と言わざるを
得ません。
 
 ちなみに首相は、特定秘密保護法も安保法制も、乱暴な手法で成立
させた後に「国民のみなさまに丁寧に説明して理解を求める」と言いました。
 しかし言葉を尽くして自分(たち)の考えを説明する姿も、なぜ理解して
もらえないのか悶絶する姿も、言葉が足りないのではと自分を省みる姿も、
見たことがありません。
 
 国会議員は「全国民の代表」です。
 国会の軽視は「国民の軽視」です。
  
 そしてツイートにも書きましたが、まるで首相の『機関紙』かのような
お墨付きを得た読売新聞の、明日の朝刊の一面と社説が楽しみです。

 「首相自らがセールスマンになってくれた!!」と狂喜乱舞でしょうか?

 それとも、屈辱を感じているでしょうか?


 権力を監視し、常に権力から疎まれる存在。それがマスメディアです。
 日本最大の発行部数を誇る新聞が、首相の考えを忠実に(批判せずに)
まさに機関紙かメールマガジンのように流すという現実は、重すぎるほど
重い。
 自分たちが民主主義をまわしているんだ、くらいのプライドで権力に
かみつく、その矜持を忘れていない記者の方々に、祈るような気持ちで
エールを送ります。


 おまけ。
 今夜のツイート1
      ↓ 



 今夜のツイート2
      ↓