私たちには、生まれながらに自由や権利があります。 私たちには、言いたいことを言って、伝えたいことを伝える自由(表現の自由)があります。 私たちは、これまで身近に感じられなかった憲法について、多くの方々と一緒に情報共有ができたらと思って、このブログを立ち上げました。 たま~にでいいので、ぜひとも立ち寄ってください。 FacebookやTwitterもやっています ご注目ください! facebook:http://www.facebook.com/asunojiyuu Twitter:https://twitter.com/asuno_jiyuu お問い合わせは、peaceloving.lawyer@gmail.comまで なお、みなさまが入手された当会作成のリーフレットや声明文の使用方法については、当会では責任を負いかねますので、一般常識や各種規則に則ってご使用くださいね。
2017年5月18日木曜日
あれ?正義の味方じゃなくない?(◎_◎;) 案外、人権侵害してんじゃんorzシリーズ(警察が公務員を尾行しまくり編)
官庁・市役所・消防士・公立学校の教員などなど、この国には
たくさんの方々が公務員として働いています。
この公務員という職業、日本ではなかなかきゅうくつな側面もあります。
その最大の例が、「政治活動の禁止」です。海外では、公務員もストライキ
したり、はたまた裁判官がデモしたり座り込みしたりとか、フツーに自由に
できるのですが…日本は「公務員は政治的に中立でなければならない」
というテーゼが、なんか歪んで理解されてるようで、「公務員は一切政治に
関わってはならない」的なルールが、敷かれてしまっています。
公務員も仕事してない時間は一人の私人なのに。
当然、人権と自由を持って生まれた人間なのに。
まるで公務員になったからには、キミにはもう表現の自由はないんだ、って
言われてるようなもので、多くの憲法学者が、「勤務時間外の政治的行為も
禁止」なんていう国家公務員法や人事院規則を、憲法違反だ、と考えて
います。
(実際、高裁段階で違憲判決が出たりしてるのです。)
そんなおかしな規則を、公務員に徹底させるために、警察がなにをして
いるかというと…
「あいつ、政治的行為してるんじゃないか」と狙いを定めた公務員を、
日常的に徹底的に尾行してるのです。
実際にあった事件を紹介します。
警察が、目黒社会保険事務所職員のHさんが、特定の政党の機関紙を
各戸にポスティングしてるんじゃないか、という「嫌疑」をかけました。
そこで、警視庁公安部総務課(つまり公安警察)は、29日間ほぼ連日、
Hさんの日常を徹底的に見張りました。
その監視体制たるや。警察官のべ171人、特に土日は1日11人、
ビデオカメラ6台、自動車4台!
…どこのパパラッチ集団か、とorz
こうしてHさんの日常は、すべて監視・尾行され、膨大な捜査記録として
まとめられていました。
何時に自宅を出て、どこの駅から何線に乗り、どこの駅で降りて誰と
会って、どこのビルのお店でご飯を食べ、誰となんの芝居を観て、誰と
どこの居酒屋に入り、何時にカラオケに行く…
こんなのを、毎日です。
この異常な捜査について、公安警察は裁判でこう証言しました。
「我々の捜査のスタンスという のは、そういったもの(=公務員の、
政治活動と無関係の日常生活)を回避するかどうかとか、そういう
問題ではなくて、それは行動確認し てみなければ結果として分から
ない」
「行動確認をしている過程でそれが私生活だからといって、いったん
行動確認を打ち切って、そのあと行動が把握できなければ捜査には
ならない」
↓
つまり「いつどこで政治活動してるか、そんなの、とりあえず一日中
尾行してみなきゃ分かんないじゃん」って言ってるのです。
公務員の方たちは、「狙われ」れば、とことん公安に尾行されてプライ
バシーが丸裸にされることくらい、もう知っています。
知っているから、もうなおさら、どんなに国家公務員法が憲法違反で、
自分にはちゃんと自由も人権もあると分かっていても、怖くて、「政治的
なことは言わないように、参加しないようにしよう…」と萎縮しているのです。
この警察の行動原理と萎縮効果は、悪夢のような未来を想像させて
くれます。
まちがいなく、テロ等準備罪(共謀罪)にも同じことが言えるからです。
ビラ貼りも建造物損壊と言われかねない、
デモも業務妨害と言われかねない、
双眼鏡持ってるだけで「下見」と言われかねない、
どう犯罪にこじつけられてしまうか分からない、そんな法案です。
しかも、「こんな工事おかしいから現場で責任者に直談判しようよ」、
とか、「原発再稼働ひどいから電力会社の前でスタンディングしようよ」
とか、どこで話し合われているかなど、そんなの、尾行してみないと
分からない。監視してみないと分からない。盗聴してみないと分からない。
そもそも、誰がそんなアクションを起こそうとしているのか、はたから
見れば全員「一般人」だから、とりあえず「全員」を監視してみないと
分からない。
↓
だからテロ等準備罪(共謀罪)を警察が手に入れれば、
警察は当然、「とりあえずすべての一般人を監視」するでしょう。
警察は犯罪捜査のためなら手段を選びません。迷わず人権よりも
「犯罪捜査」を選びます。
そして、みんな、「何か政治とかに文句言ったら、尾行されたり盗聴
されたりするんでしょ」「やだそんなの…もう何も言わないでおこう」と
どんどん不安になって萎縮して、
政治に対して「おかしい」と声を上げる人はいなくなります。
自由な議論が事実上できなくなり、民主主義は破滅します。
「監視社会になってしまう」という訴えが、「考えすぎ」とか「被害妄想」
などではなく、すでに現実にあるリアルな危険であること、分かっていた
だけたでしょうか?