2021年3月26日金曜日

選択的夫婦別姓への反対は「日本を取り戻す」こと??


 先日、岡山県議会が、選択的夫婦別姓の導入に反対する国への意見

書案を自民党県議団などの賛成多数で可決しました。


● 選択的夫婦別姓 導入に反対

                   岡山県議会、意見書案を可決 (山陽新聞デジタル)

 https://this.kiji.is/745492430098120704


 意見書には「選択的夫婦別姓は家族の絆や一体感を危うくする恐れが

あり、親子で異なる姓を名乗ることは子どもの福祉への悪影響も懸念

される」「旧姓の通称使用は既に一般化している。国民に広くコンセン

サスができていない状況で拙速に導入すれば、国の将来に大きな禍根を

残しかねない」

などと書かれているそうです。

 

 この報道について、自民党の片山さつぎ議員がツイートしていました。


片山さつき@katayama_s

 https://twitter.com/katayama_s/status/1375087169774100482?s=20

「『日本を取り戻す』先陣を切って頂いてます!」



 …改めて、この場でご紹介する意味があるのかないのか微妙でも

あるのですが、「選択的夫婦別姓に強硬に反対する議員たち」の、

不気味なほど論理でものを語らない態度を、やはり何度でも確認し

合う必要はあるでしょう…。


 同姓強制に固執することが「日本を取り戻す」ことだという賞賛。

 「日本」も「取り戻す」も、具体的に何を指すのかまったく分か

らない(一切説明しない)点、日本会議など極端な保守派がよくい

う「伝統的家族観が崩壊する」と同じです。 

 また、性差別解消や人権保障には一瞥もしない点も「あるある」

です。

 人の命や人権よりも大事なものなんて無い、というのが日本国憲法

もうたう人権思想なのですが、そんなものはどうでもいい、といわん

ばかりです。憲法の根本思想を共有できない人は、当然のことながら

憲法尊重擁護義務を負える能力がないので、議員になってはならない

…はずなのですが…。


2021年3月25日木曜日

主権者教育の授業の取り組み 深く議論しました🌟

 

 先日、福岡にて人権研究交流集会というイベントが開催され、

あすわかは分科会の1つ「憲法カフェの広め方(第2弾)」を

主催いたしました🌟

(コロナ禍の中でも、志高いいくつかの学校にて、あすわか弁護士

たちは主権者教育の授業をしていました~。)

 詳細は、あすわか田中淳哉弁護士のブログをぜひお読みください。


<田中弁護士のブログ>

https://j-c-law.com/jinkenkouryuusyuukaiasuwakabunkakai/?fbclid=IwAR3bYfwm2H7J_gOUd0v8ZErBacUb0XvvXqXDiHmfrixzqkUPDu2tlnm_S0k


 まず、あすわか田中淳哉弁護士から、上越総合技術高校での主権者

教育の授業(模擬選挙あり)について報告がありました。

 次に、立命館宇治高校の現職教員である杉浦真理先生から、あすわ

か弁護士によるオンライン授業の報告がありました。問題を出すと

生徒たちがオンラインで次々に書き込んでくる様子、面白かったです!


 会場からもオンラインからも、次々に質問が飛びました。

授業の内容についてはもちろん、授業の準備の仕方、準備段階におけ

る学校とのやりとり、あるべき「政治的中立性への配慮」、「主権者

に求められる力をどう捉えるべきか」など、率直かつ突っ込んだ充実

した意見交換ができました🍀


 杉浦先生から、あすわかの「憲法かるた」がとても役立っていると

コメントがあり、田中弁護士からも「憲法条文クリアファイル」や

「憲法かるた」などの知憲グッズが、生徒さんたちの眠気覚ましと

しても活用できる優れものだ!と推薦の言葉を頂き、感激です~~✨


 主権者教育の授業、ご依頼はいつでも大歓迎ですので、ぜひ事務局

( peaceloving.lawyer@gmail.com )までご相談下さい!


 <憲法かるたのご注文>

 https://bit.ly/3tUuAxA



 <憲法条文クリアファイルのご注文>

 https://mailform.mface.jp/frms/asunojiyuu/8fp5pfudafng



2021年3月24日水曜日

テレ朝「報道ステーション」のCM 燃ゆ


 テレビ朝日の報道番組、『報道ステーション』のCMが、

とてつもなく女性蔑視的且つ主権者をバカにした内容で、猛批判を

浴びています。

 下記のURLから、ぜひどんなものかご覧ください。


<報道ステーション よる9時54分

       月~金 テレビ朝日「報ステ」2021年新PR30秒>

 https://www.youtube.com/watch?v=HoSYbhm4Vg8


 若い女性のセリフを一部書き起こします。

    ↓

「会社の先輩 産休あけて赤ちゃん連れてきたんだけど もうすっごい

かわいくって どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン

的にかかげてる時点で 何それ時代遅れって感じ 化粧水買ったの 

もうすっごいいいやつ それにしても消費税高くなったよね

 国の借金って減ってないよね? 9時54分!」




 …ひどい、という思いもさながら、「意味が分からない」という

感覚も沸き起こります。

 とりわけ、若い女性をキャスティングして「ジェンダー平等なんて

何それ時代遅れ」と嘲笑させる、おぞましさ。

 いうまでもなく、この国の何が時代遅れかといえば性差別が世界最低

レベルのまま温存され続けていること。政治が性差別の解消をスローガ

ンに掲げることは、女性の願い・怒りの突き上げの成果であり、国際

社会からの要請でもあります。それを「報道ステーション」は嘲笑する。

 しかも番組制作・広告代理店側のそうした発想を、「若い女性」に

代弁させて「女性の敵は女性」「女性がヒステリックに言い合ってる」

構図を作り出す(“冷静な”男性はそれを傍観する)。

「これだから女性はww」と、「無知な女性」に正しい情報提供して

やろうという構成。


 何重にも、女性を愚弄した、おぞましい内容です。これを誰も止める

人がいなかった、という、テレビ朝日や広告代理店における意識の致命的

な欠落にも、失望します(五輪組織委員会での森喜朗会長の発言の事件

ととても似ていますね)。

 いかに性差別解消・ジェンダー平等を軽視し、ちょっとやそっとでは

学べない人たちによる報道番組か、が露呈しています。批判を受け止め、

検証し、関わったすべての人は性差別を学び直して下さい。

改憲のための改憲 武井議員(自民)のツイート

 

 自民党の武井俊輔議員のツイート、とても問題がある内容なので

ご紹介します。


武井俊輔(自民党 宏池会)@syunsuke_takei

https://twitter.com/syunsuke_takei/status/1373848054973956098?s=20

「憲法は不磨の大典ではなく時代の価値観を捉え、あり方を考えて

いくことは必要です。その意味でも野党からも改正案を出して頂き

議論すべきです。改憲=戦争的なおどろおどろしいイメージが一部

に根強いとするなら、9条より先に多様性に係る部分だけ変えても

いいと私は思います。」



 「○○を改正しなければ」という、何か具体的な国民の世論が形成

されてもいないのに、唐突に「野党は対案を出せ」という主張。

意味が分からない、というか、本末転倒というか…最初から改正ありき

の前提に立っている、とてもおかしな主張です。

 差別を解消し人権を保障する政治を全力で進めて、社会を憲法に

ことこそ、憲法尊重擁護義務(憲法99条)を負う国会議員の使命の

はずです。その努力はしているのでしょうか?

生活保護制度を充実させていますか?

保健所を増やしましたか?

夜間学校を増やしましたか?

性暴力被害者のワンストップサービスを拡充させましたか?

児童相談所の職員を増やしましたか?

労基署の職員を増やしましたか?

保育士の待遇を改善しましたか?

女性議員を増やす実効性あるプランを実行しましたか?

選択的夫婦別姓を実現させましたか?

同性婚を法制度化しましたか?


 繰り返しますが、国会議員の方々は、「社会を憲法に近づける」使命を

忘れないでください。生きてる人間(国民)は、求めてもいない机上の

空想に付き合っている余裕はありません。

命と生活がかかる諸問題を、憲法に忠実に、解決してください。


2021年3月23日火曜日

4月24日(土) 打越さく良議員の憲法カフェ 選択的夫婦別姓と選挙と憲法と☆彡



 あすわか打越さく良参議院議員が講師の憲法カフェが開催されます🌸

 テーマは、選択的夫婦別姓、それから選挙!

 話が深く広くなること間違いなしですね…だって選択的夫婦別姓と

いったら性差別の問題と切ってはきれない問題ですし、市民の「早く

実現してくれればいいのに」という感覚と政権・与党の頑なに拒む

態度のギャップがすごいという意味では民主主義と絡みます。

 憲法に書かれていること(人権保障・民主主義)をしっかり実現

しようという気があるのか、政治を見て、考えて、違憲を発信しあって、

投票する。このサイクル、自分はできてるかな?と改めて自分を振り

返りつつ、国会の中の空気や選挙をめぐるあれこれ、打越議員に聞いて

みませんか!


日時: 2021年4月24日(土)

  14:00~


ZOOMを使ったオンラインの憲法カフェです!

全国どこからでも参加可能です♪


お申込み・お問い合わせ先

 act.nagaoka.2020@gmail.com (担当:アライ)


主催: ACT新潟


<主催者メッセージ>

 選択的夫婦別姓制度にちなんだ憲法カフェを、豪華メインスピーカ

ーをお招きしてオンラインで行います。

 「ある人」に出会うまで、夫婦別姓はまるで他人事で、あまり関心

を寄せるものではありませんでした。

 最近、国会議員の方が、地方議会で選択的夫婦別姓制度の賛成意見書

を採択しないようにという「依頼」をしていたことがニュースになった

りしました。

 どうして採択しないようにしたい人達がいるのか、また、選択的夫婦

別姓制度が導入されたら、どんな変化があるのか、夫婦、家族のいろん

な形、個人としての自分を大切にすること…

 メインスピーカーの打越さん、地方議会で賛成意見書の採択に尽力

した市議さんのお話を伺いながら、話し合えたらと思います。


2021年3月22日月曜日

太田啓子弁護士インタビュー記事 「『男だから泣かない』に感じたモヤモヤ」


 「これからの男の子たちへ」の重版が止まりません✨

 性差別のない社会に変えるために、一人ひとりがしなければなら

ないことは…著者の、あすわか太田啓子弁護士のインタビュー記事

をご紹介します。


● 「男だから泣かない」に感じたモヤモヤ 性差別の防ぎ方 (朝日)

 https://www.asahi.com/articles/ASP3P6SYZP3LULOB00X.html

 


 男の子を、この社会で育てていると、「性暴力はいけないことな

んだ」と自然に理解させることがいかに困難か、本の中でもこの

インタビューでも、具体的に書かれています。例えば、アクシデント

で図らずも女子の胸に触れたり下着が見えたことを「ラッキー」な

ことと表現する漫画、たくさんありますね(そこでどんなに女子が

イヤで恥ずかしい気持ちで傷ついているか、は書かずに)。そういう

シーンをアニメや漫画で見続けていれば、多かれ少なかれ「楽しんで

いい光景なんだ」「笑って許されることなんだ」と思ってしまいかね

ません。

 太田弁護士は「まっとうな性教育が乏しい現状で性被害を『娯楽』

にするこうした表現のふれることは、性暴力への適切な理解を妨げる

と考えます。」と語っています。


<一部抜粋>

 男性にとって大事なのは、性差別を他人ごとと思わないことです。

(中略)男性でも、嫌な思いをしたことがある人は割といるんだと

思います。あの時あの場では、(別の男性による性差別の言動に)

無理して同調したなと。それを指摘するのは勇気がいることですが、

その勇気をもってほしいと思います。自身を「バージョンアップ」

すると考えたらいいのでは。

<抜粋終わり>


 同著の驚異的な売り上げは、「我が子を性暴力・性差別の加害者

にも被害者にもしたくない」と切実に願い、自分はどうすべきなのか

悩む大人の多さを反映しているのでしょう。大人自身が、自分に何が

刷り込まれているのか気づくきっかけにもなる名著です!✨

辺野古の工事費、当初額の1.6倍。。。



 辺野古の新基地建設で、防衛省が発注した3工区の埋め立て工事費が、
当初額の1.6倍に上ることが発覚したそうです。。。

● <社説>辺野古工費1.6倍 大義なき支出を止めよ (琉球新報)


<一部抜粋>

 2018年3月当時の発注額は約259億円だったが、20年9月末時点で
は約416億円に膨らんでいる。150億円を超す巨額の契約変更にもか
かわらず入札も実施しない不透明な支出だ。
 そもそも県民が望んでおらず、実現性にも疑問がある新基地建設に、
天井知らずで税金を投入して許されるはずがない。政府は理念も大義
もない工事を停止し、無駄な支出を今すぐ止めるべきだ。

<抜粋終わり>


 幾度も示された県民の「反対」の意思を、その都度「寄り添うとか
いいながら無視し、むしろ冷笑するかのようにスルーし、進められて
きた工事です。
 地盤がマヨネーズ並みだと指摘され、そもそも基地としてまともに
使えるようなものに仕上がらない可能性が高く、終わりがみえない、
無駄すぎる工事。豊かなサンゴ礁に赤土を投入し、取り返しのつかな
い打撃を与えています。

 有限で貴重な税金を、湯水のようにこのような工事に使ってしまう
政権の感覚は、異常です。
 「辺野古のように過大な支出を認めれば、他の分野、例えば福祉
などを削るしかない。あるいは借金(国債)によって将来世代につけ
を回すことになる。いずれも無責任としか言いようがない。」という
社説の指摘は、至極もっともです。

那覇でシンポジウム「SDGsってナニ? ジェンダー平等ってなんですか~?」


  那覇市で、選択的夫婦別姓について考えるトークイベント

「SDGsってナニ? ジェンダー平等ってなんですか~?」が開催

されました♪あすわか林千賀子弁護士も出演しました✨

司会は芸人の「せやろがいおじさん」!


● 夫婦別姓「選べる」未来目指して

 「せやろがいおじさん」司会にトークイベント (琉球新報)

 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1290102.html


<一部抜粋>

 長男として仏壇を継ぎ、陳情アクション沖縄で活動する眞榮里良人

さんは地域の議員に説明した際「別姓だと離婚しやすくなるのでは

ないかと話した議員がいた。そのような気持ちになるのだと驚いた」と

話した。

 沖縄弁護士会の西端裕子さんはよくある疑問として「結婚で名字が

変わっても相続権は失われない」と説明。多くの離婚相談を受けてきた

同会の林千賀子さんは「同姓で絆が生まれる」との意見に「同姓でも

別れる夫婦は別れる」と断言した。せやろがいおじさんは「変わること

への漠然とした不安が変化を妨げるのかもしれない」とした。

<抜粋終わり>


 名字が別だと相続権がない、という誤解があるのですね…!💦

 そういう誤解は、地道な発信で解いていかないといけませんね。

 林弁護士のいうとおり、「名字が一緒かどうか」と絆はまったく

別問題です。婚姻したすべての夫婦が同姓である今現在、冷え切って

る夫婦なんて山ほどいることは、誰に聞いても否定できない事実。

逆に、日本以外のすべての国は夫婦の別姓を認めていますが、

「日本より格段に夫婦の絆が無い」のでしょうか?んなわけありま

せんねw

 絆、とか、一体感、とか、そういうボヤっとしたよく分からないもの

にとらわれず、家族それぞれの幸せの形を認め合う社会を作りましょう。

 現政権が選択的夫婦別姓を実現させる可能性は限りなくゼロに近いの

で、じゃあどうするか、私たち一人ひとりの行動にかかっています。

でも一人ひとりが行動すれば、実現できる問題なのです!👍


シンポジウムの動画>

 https://www.youtube.com/watch?v=qIO7RFRuy9o


「『違憲』判断には疑問が残る」という読売社説には疑問が残ります


 17日に札幌地裁で出た、同性婚を認めない民法の規定は「憲法14条

に違反する」という判決。読売新聞の社説が、とても良くないのでご紹介

します。


● 同性婚訴訟判決 「違憲」判断には疑問が残る (読売)

 https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210319-OYT1T50281/



<一部抜粋>

 憲法24条は「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」すると

定めており、判決も異性婚について定めたものだと認めている。

これを踏まえれば、現行の民法や戸籍法に同性婚に関する規定がない

のは、当然のことと言えよう。

 にもかかわらず、これらの法律が同性婚を認めていないのは憲法

14条に違反するというのは、解釈に無理があるのではないか。

<抜粋終わり>


 「憲法24条は異性婚について定めている=憲法24条は同性婚を

否定・禁止している」と捉える、典型的かつ初歩的な間違いです。

何も言っていないだけで、民法と戸籍法に同性婚の規定がないのを

「当然」と考えるのはおかしい。先日、産経新聞の社説の解説でも

紹介しましたが、衆議院法制局は同性婚の実現について、「憲法13条、

14条などの規定が要請しているという考え方も十分成り立ちうる」

とまで答弁しました。

 社説を書くまでに判決や基本書を読む基本的な条文理解の時間は

あったはずで、大手の新聞社の社説があえて市民に誤解を拡げよう

としているのだろうか、とすら思います。


* 24条「婚姻は、両性の合意にのみ基づいて成立し…」の

「両性」という言葉に引っ張られて「両性=男女のこと、だから

同性婚は禁止されている」と解するのは、24条を理解できていない

初歩的なつまづきです。

 24条は「カップルが結婚したければ、親の許しなど必要ない」、

という趣旨で定めた条文であり、日常的にもなじみのない「両性」

という言葉に「男女」という意味を強調することは条文の誤読に

つながります。


 もう一点、この社説の「同性婚を法的に認めるには、社会の幅広い

同意が不可欠だ。」という一文は、看過できません。。。


 差別解消や人権保障を「差別してる側」が許すとか認めるとか、

こういう傲慢な発想は今すぐ改めるべきです。マイノリティの権利保障

は、マジョリティが「いいよ」というかどうか次第だ、とでも言いたげ

な考えです。

 そこに人権が侵害されている人がいる、差別を受けている人がいる、

その事実だけで、制度は変えなければなりません。(鈍感な)マジョリ

ティがどう思うかなど関係ない。人権とはそういうものです。


2021年3月19日金曜日

同性婚札幌判決 産経のおかしな社説


 ご存知のとおり、同性カップルたちが起こした訴訟で、札幌地裁が違憲

判決を出しました。各紙が報じている中、おかしな社説があったので、

ご紹介します。


● 【主張】同性婚否定「違憲」 婚姻制度理解せず不当だ (産経)

https://www.sankei.com/smp/column/news/210318/clm2103180003-s1.html?fbclid=IwAR19KMlW2bZIk96oX280wtkGa1bfablOyWkZ8t0nxfn5hqlkQWkMYxOnrkY


<一部抜粋>

 札幌地裁は、憲法24条の「婚姻は両性の合意のみに基づく」との

条文について、「異性婚について定めたものであり、同性婚について

定めるものではないと解するのが相当である」として、原告側の主張

を退けた。

 それでは憲法24条は、14条違反ということになる。24条に

ついて判決は「同性愛者が営む共同生活に対する一切の法的保護を

否定する趣旨まで有するとは解されない」と述べたが、「両性の合意

のみ」の両性を異性間と規定する以上、この解釈には無理がある。

 この矛盾を解消するためには、憲法改正を議論しなければならない

はずだ。

<抜粋終わり>


 判決は、憲法24条について、こう述べています。

「同条は,異性婚について定めたものであり,同性婚について定める

ものではないと解するのが相当である。」(18頁)

「そもそも同条は,異性婚について定めるものであり,同性婚について

触れるものではない」(26頁)


 これを読んで、「24条は同性婚について定めていない=24条は

同性婚を禁止している」と考えるのは間違いです。

 判決は、24条を「同性婚についてはなんら定めるものではない」

ので、同性婚についてはノーコメントな条文だと解しました。

 そう考えると、24条が同性愛者を差別しているわけではないことは

当然で、「それでは憲法24条は、14条違反ということになる。」

という上記社説の理屈は、大変おかしなもの、というか間違っています。


 なんでこんなおかしなことを言っているのだろう、と不思議ですが、

結局「矛盾を解消するためには、憲法改正を議論しなければならない

はずだ。」という一文に導くためなのかな~、と思ってしまうのは

too much邪推でしょうか…。


 24条が同性婚を否定している規定ではない、というのは憲法学では

通説です。さらに先日、衆議院法制局は同性婚について「憲法13条、

14条等、他の憲法条項を根拠として同性婚の法制度化は憲法上の要請

であるとする考え方はいずれも十分に成り立ちうる」と答弁しました。

憲法改正は必要なく、政権が判決や当事者の方々の声を真摯に受け止め、

今すぐ法制度化に着手すればいい、という段階です。


 もう一点、看過できない箇所があります。

<一部抜粋>

 国側が主張してきたように、婚姻制度は、男女の夫婦が子供を産み

育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与える目的がある。社会の

自然な考え方だ。

<抜粋終わり>


 今どき、こんな婚姻のとらえ方はあり得ません。

 子どものいないカップルや高齢カップルの婚姻は、婚姻制度の目的外

利用だとでもいうのでしょうか。「結婚すれば当然子どもを産み育てる

だろう」という家族観の押しつけは容認できません。 


* 判決文のPDF

https://www.call4.jp/file/pdf/202103/533e3260db61a96e84711d1f0c02d5d6.pdf?fbclid=IwAR27-QHfgMQZ2dzYu9H24ctcY9oz0CBP7j1fTYL7INqlFHwxcFW1fSyqc4s


2021年3月18日木曜日

京都新聞社説 「夫婦別姓 議論の後退は許されない」


 選択的夫婦別姓の実現が遅々として進みません。

 理由は、与党である自民党の「一部の議員たちの猛烈な反対」ゆえ

です。一刻も早く実現すべき人権問題を、こうした極端で人権を無視

する議員の言説に阻まれるのは、非常に無念です。

 京都新聞が、政権の姿勢を批判しているのでご紹介します。 


● 社説:夫婦別姓 議論の後退は許されない (京都新聞) https://news.yahoo.co.jp/articles/f051022c561f0b68b3168ade459ffbd796d2b75d


<一部抜粋>

 民法では、結婚した男女はいずれかの姓に統一することになって

いるが、現実には96%が夫の姓を選んでいる。

 通称使用の範囲は広がってきても、多くの女性が二つの姓を使い

分けなければならない不平等な現実に変わりはない。

 国連の女性差別撤廃委員会は、民法の規定が差別規定に当たると

して日本政府に改正を繰り返し勧告してきた。

 最高裁も、2015年に夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲とする

初判断を示した一方、選択的夫婦別姓については「国会で論じられる

べき」との意見を付け、議論を促した。

 そうした求めを長年放置してきた国会の責任は大きい。とりわけ

議論封じのような自民党内の動きは、民主主義のルールまで阻害する

ものといえ、受け入れられない。

<抜粋終わり>


 よりによって男女共同参画担当大臣である丸川珠代氏も名を連ねた

「選択的夫婦別姓に反対してくれ」という文書が地方議会の議長宛て

に送られ、なりふり構わず不当な圧力をかける同党の執念には、失望

しかありません💧

 性差別の解消に、無関心どころか、温存させたいのかと思うほどの

執念です。

 自由と平等を重んじる政治や社会に生きたい。自由を平等を重んじる

社会を子どもたちに見せたい。そう思えば思うほど、この政権ではダメ

だ、という気持ちもつのります。。。

「人の尊厳を傷つける笑い」から卒業しましょう


 すでに辞任が大きく報じられていますが、東京オリンピック・パラ

リンピックの開閉会式の統括責任者を務める佐々木宏氏が、女性タレ

ントを豚に見立てる演出案を提案した、と。。。


● 「渡辺直美をブタ=オリンピッグに」

        東京五輪開会式「責任者」が差別的演出プラン (文春オンライン)

https://news.yahoo.co.jp/articles/62dcc1bb0619a3eb8b7db254f31526b57bafa33f


● 東京オリ・パラ開閉会式の統括責任者 佐々木氏辞任へ (NHK)

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210318/k10012921051000.html


 女性の体型をネタに、動物になぞらえる…軽蔑に値します。

 率直に言って、五輪を仕切る人の中に「まともな人権意識を持つ人

がいない」という印象をぬぐえません。それは抜擢する(国・都・組織

委員会)側の価値観ないし意識がまさにそのレベルだからで、ますます

五輪を開催する資格がない実態が浮き彫りになっています。


 以前も書きましたが、差別発言が取り沙汰されると必ず「息苦しい

世の中になった」とか、不寛容、窮屈だ、という不平不満が聞こえます。

しかしそれは、昔はそれが差別だと誰も気づかずにマイノリティの尊厳

を傷つけていただけで、それを寛容だの古き良き時代だのと懐かしむのは、

学べないままなのか積極的な差別主義者なのかどちらかです。


 今回の件でも、佐々木氏は「ダジャレを言うので、口が滑ったように

言ったこと」と、軽いジョークのノリでこのような軽蔑すべきプランを

提案したようですが、誰かの尊厳を傷つける笑いから、一刻も早く卒業

すべきです。

 容姿や体型をブス・ブサイクとからかったり、未婚を非モテ・結婚でき

ないと嘲笑するネタに厳しい目が向けられTVから消えつつあることは、

社会のアップデートとして歓迎すべきことです。それを息苦しいと嘆く

なら、嘲笑とお笑いを切り離せない(侮辱なしにネタを思いつけない)

自己のセンスを嘆くべきでしょう。

萩生田大臣がブラック校則「望ましくない」


 3月16日の参議院文部科学委員会で、吉良よし子議員が萩生田文科

大臣に、いわゆる“ブラック校則”について見解を求めました。

吉良議員がtwitterでその質疑の動画を紹介しています。ぜひご覧ください。


吉良よし子@kirayoshiko

https://twitter.com/kirayoshiko/status/1371802656990064648


萩生田大臣

「学校に合っていないおかしな校則は 変えようって中学生や高校生が

声をあげることは 私は学校の中でいいことだと思います」


吉良議員)憲法で保障されるべき基本的人権を校則で侵害していいと

いうことには絶対にならないと思うので、ぜひ大臣、改めて、人権侵害

の校則はあってはならないとはっきりおっしゃって頂けないでしょうか


萩生田大臣

「まさに人格、人権を否定するようなですね、校則は望ましいものじゃ

ないと思います。」

(加えて、校則の公開についても前向きな答弁をしています。)


* * * * *


 何度も書いていますが、合理性も必要性もない理不尽な校則は、生徒

を支配するための道具でしかありません。

 生徒の個性や自己決定権を奪う校則は人権侵害です。学校や教師は

「このルールはほんとうに必要なのか」常に見直しをしながら校則を

運用・指導していくべきでしょう。吉良議員が引き出した萩生田大臣の

答弁は貴重な成果です。この答弁を、各自治体の議会や教育委員会で

取り上げ、何度でも確認しあい、過剰に細かく厳しい無意味な校則を

見直してもらいたいと思います(ぜひ地元の地方議員にこの答弁を紹介

して下さい)。

2021年3月17日水曜日

同性婚が認められないのは憲法14条違反! 札幌地裁判決


 全国各地で「同性婚が認められないのは憲法に違反する」として

同性カップルたちが国を訴えた裁判が起こされています。

 本日、その中の一つである札幌の裁判で、札幌地裁は原告の賠償

請求を退けた上で、「法の下の平等」を規定した憲法に反するとした

違憲判決を出しました。


● 裁判長涙ながらに「差別的だ」

…札幌地裁 法の下の平等に反して"違憲" 全国初の同性婚訴訟

                    (北海道ニュースUHB)

https://www.uhb.jp/news/single.html?id=18987&fbclid=IwAR0EbsMsXmBGCnEJtPxAQbCenm7ix0FAbrdjILsgOQ0dkmNxdWeM9WTT3FU



 憲法の基本知識として、ぜひおさえて頂きたいポイントは、

憲法24条は同性婚を禁止していない、ということです。

 24条は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し」と定めている

ので、この「両性」を「異性間カップルのみを指している=同性婚を

認めていない」と思われがちですが、それは昔の話。

 24条を定めた当時、起草者たちは「合意のみ」というフレーズを

強調したい意思(親の同意など不要!というメッセージ)はあったものの、

同性婚についてはおそらく何も考えておらず、「1組のカップル」という

意味で「両性」という言葉を用いました。

 なので24条は決して同性婚を禁止する意思はなく、憲法を改正しな

くても同性婚は立法で実現可能だ、という考えが、現在では通説です。

本日の札幌地裁判決も、憲法24条は異性婚について定めたものである

ものの、同性カップルへの一切の法的保護を否定したものではない、と

述べています。


 判決は、異性間カップルと同性カップルとでは、性的指向しか違いが

ないのに、異性間カップルだけが婚姻できてさまざまな法的利益を受け

ることができるのは、「法の下の平等」を定めた憲法14条に反する、

としました。



 弁護団から声明が出ているので、ぜひご参照ください。


<「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟判決についての弁護団声明 >

https://www.call4.jp/file/pdf/202103/6de4ae9fba10ec03979ce2835e084c61.pdf


 一部抜粋します→「本日の判決は、国会が本件規定を改廃していない

ことが国家賠償法上違法であるとはいえないとしたが、それは違憲状態

をそのまま放置することを単に容認したものではなく、法改正に、もはや

一刻の猶予もないことを指し示すものである。 

 国は、この判決を真摯に受け止め、憲法に反するとされた現行の民法

及び戸籍法の改正に直ちに着手し、この違憲状態を速やかに解消すべき

である。」


 

女性皇族の結婚をめぐって、ひどい記事を紹介します


 皇族の女性の結婚をめぐって、反対する国民の声ばかり聞こえて

くる昨今、とても知性を感じない記事も多い中、その代表例とも

いえる記事があったので紹介します。


● 眞子さまは何のために皇室に生まれお育ちになったのか

                         取材歴30年の記者に聞く「今後」〈AERA dot.〉

https://news.yahoo.co.jp/articles/e83902916d20e1f121d274e709305cfc6e4ac111?page=1


 この「眞子さまは何のために皇室に生まれお育ちになったのか」

というタイトルもさながら、一人の女性の生き方を勝手な「期待」

という名の妄想・圧力でがんじがらめにする内容には、人権意識の

欠片もありません。

 「この家に生まれたからには、ある一定の生き方しか許されない」

という前提がおかしいのに、その前提を疑わずに、まるで彼女をモノ

か人形かのように扱う感覚はグロテスクです。

 ある特定の人物とその家族を「象徴」として大部分の人権をはく奪

する制度が、基本的人権の尊重をうたう憲法の中に組み込まれてしま

っていること自体が闇、としか言いようがないのかもしれませんが、

少なくとも「できる限り、その闇は小さく運用していくべきだ」という

コンセンサスくらい、とれないものでしょうか。


 特定の家族だけ人権をはく奪していいという発想の野蛮さに気づく

べきです。マスメディアは特に、確かな人権意識を持って「人間をモノ

扱いする」声をそのまま掲載するような真似はすべきではありません。

録音された“水際作戦”

 

 横浜市で「生活保護の申請をしたい」と福祉事務所に申請をした

女性がいわゆる“水際作戦”に遭い、申請を拒まれたケースが発覚した、

という記事を紹介します。

 女性と担当者との生々しいやりとりの録音が公開されているので、

どんな手練手管で追い返すのか、百聞は一見に如かずですので、ぜひ

読んでみてください。


● 生活保護申請者に不適切対応、

  横浜市の非情すぎる発言 “録音テープ”の中身を公開 (週刊女性prime)

 https://www.jprime.jp/articles/-/20369



 再三、生活保護申請の意思を示しているのに、虚偽の説明を繰り

返し、めちゃくちゃな理屈をこねて追い返す。申請しているのだから

受け付けなければないのに、あり得ない話です。こんな違法な水際

作戦が、いまだ全国各地の自治体で後を絶たず、困窮者の命や生活を

脅かしています。

 何度も繰り返しますが、生活保護の受給は当然の権利です。

人間らしい生活が営めない危機に陥っている人に手を差し伸べ、

その命・生活・尊厳を守るのは、国家の義務です。

 水際作戦は決して許されない。二度とこんなことが起きないよう、

横浜市は検証して人権や生活保護の基本知識を何度でも確認しあうべき

です。

2021年3月11日木曜日

「楽しみながら憲法について学べる『知憲』グッズ」 田中淳哉弁護士のブログをご紹介♪

 

 あすわか田中淳哉弁護士が「楽しみながら憲法について学べる

『知憲』グッズ」と題して、あすわかグッズや「檻の中のライオン」

グッズのまとめサイトを作ってくれています!ぜひチラ見していって

ください☆彡

 https://j-c-law.com/tieknguzzu/


 紙芝居、憲法ビンゴ、憲法ボードゲーム、憲法かるた、

 小難しいのかなーと身構える必要も、社会の勉強ニガテーとおびえる

身構える必要もなく、憲法や人権を心で感じて理解できるお役立ちアイ

テム、こ~んなにあります✨



 「憲法」も「人権」も、なにぶん抽象的なものなので、言葉で説明

しようとすると…うーんどうしてもお勉強っぽくなりがちで…💧

法律家の力不足のせいもあるのですが((+_+))

 紙芝居は、おとぎ話仕立てで立憲主義とはなんぞやを語ったものです。

小学校や学童で披露すると、子どもたちからは毎回とてもいい反応がもら

えます!

 ビンゴやかるたは、言うまでもなく。


 ボードゲームはかなり難易度高く(ときどき、すごろくだと勘違い

して注文なさる方がいらっしゃいますが、ぜんぜん違うのです!)、

チームで知恵を出し合って協力できるかが勝利のカギ🌟ゲームに詳しい

人も大満足なクオリティです。



 ステイホームはまだまだ続くので、ぜひ、これらのグッズでおうち

で盛り上がってください(*≧∇≦)p


「ニュートラルな」男性のみで論点整理する自民党


 自民党が選択的夫婦別姓制度を議論するワーキングチーム(WT)

を設置するとのこと。今さら何を議論するのだろうという感じですが、

衝撃だったのはその幹部が全員男性で意図的に女性を排除したことです。


● 選択的夫婦別姓、自民が男性のみで論点整理へ

「ニュートラルな方に幹部になってもらった」と下村政調会長 (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/amp/article/90717?__twitter_impression=true



<一部抜粋>

 WT座長には石原伸晃元幹事長、事務局長に西村明宏氏が就く。

この2人と党内の関連部会長の冨岡勉、奥野信亮両氏の計4人で

あらかじめ論点をまとめる。

 下村博文政調会長は10日の記者会見で「ニュートラル(中立)

な方に幹部になってもらった」と話し、女性議員が論点整理に加わ

らないことに理解を求めた。党内や国民の間に多様な意見がある

ことを踏まえ「拙速な議論はしない」と、期限を設けずに検討する

考えを示した。

<抜粋終わり>


 「ニュートラル」…すごい言葉の使い方です。

 「ニュートラル」に謝った方がいいくらいの。

 人権侵害の制度を改めるべきだという議論で、「ニュートラルな

立場」が存在するわけがありません。

 推しはかると、つまり幹部の4名は「性差別を放置するのも改める

のも、どっちありだと思っている」方々だということですが、その

考え自体が差別的です。基本的人権は決して奪われたり侵されたり

してはならないもので、侵されたまま放置するのもアリかなと思って

る時点でアウトです。

 

 差別の被害者たる女性をここでも排除して、差別する側に立つ

「冷静なオレたち」がすべて適切に判断できるという発想は、あまり

にもごう慢で、森発言以来、我が身を顧みるチャンスはいくらでも

あったであろうに、何一つ自分では変えられないんだなと深い落胆に

襲われます。

 そもそも、「党内や国民の間に多様な意見がある」という認識が

歪んでいます。反対してすべての夫婦の同姓強制にこだわるのは

下村氏含むごく一部の自民党議員だけです。正直、不気味なほどの

特殊な執念に駆られている自分たちを「有力説」みたいに大きく評価

しすぎではないでしょうか。


 拙速な議論はしないと言っていますが、選択的夫婦別姓の議論は

数十年前からされて、もう議論はし尽くしています。

だれにもダメージがない、デメリットも無い、「別姓を選びたい

カップルだけが別姓を選べばいい」制度です。これ以上、無駄に時間

を伸ばすのはおかしい。

 この、性差別に異様な執念を持ち続ける方々が政治をハンドリング

している以上、日本の性差別は解消されず、レベルアップし続ける

国際社会から乖離し続けることは、間違いありません。


 それでも、この政権を支持しますか?

 選挙で、意思を示しましょう。

 

3月26日(金) 日弁連シンポジウム「コロナ禍における私たちの自由」

 

 コロナ禍で多かれ少なかれ人の行動が制約され、表現の機会を失って

います。

 もちろん、感染拡大を防止するためにはやむを得ない部分もあります。

しかし、表現すること無しには人間の人間性は保てないし、民主主義の

歯車も正常には回らないことも、真実です。

 こういう時、人は自分の人権をどうとらえ、どう行使し、実現して

いけばいいのか、何を警戒すべきなのか…なかなか明確な答えをつかんで

いる方は多くないのではないでしょうか。

 専門家たちの投げるヒントを、ぜひ受け取ってみてください。

あすわか弁護士たちも裏方で奮闘しています!


<オンラインシンポジウム「コロナ禍における私たちの自由

                                     ~今、何をどう発信すべきか~」>

 https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2021/210326_2.html


日時: 2021年3月26日(金)

  17:00~19:30


会場: Zoomウェビナーによるオンライン開催

 * 当日、本ページに掲載する参加用URLからご参加ください。

  https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2021/210326_2.html

  開始15分前(16:45)からアクセス可能になる予定です。


参加費無料 / 申し込み不要


第1部 基調講演

 (1)「コロナ禍と私たちの自由」  

  講師:青井 未帆 さん(学習院大学教授)

 (2)「取材活動から見た自由」

  講師:堀 潤 さん(ジャーナリスト/キャスター)


第2部 市民との取組~弁護士会にできること~

 ・過去に実施した憲法関連コンテストの受賞者インタビュー等


第3部 パネルディスカッション

テーマ:「コロナ禍における私たちの自由

                               ~今、何をどう発信すべきか~」

パネリスト:

  青井 未帆 さん(学習院大学教授)

  堀 潤 さん(ジャーナリスト/キャスター)

  コーディネーター:伊藤 真 弁護士

                               (日弁連憲法問題対策本部副本部長)





「女性が相当数を占めないとバランスの取れた判断はできないと実感しました。」


 毎日新聞でも、元最高裁判事の桜井龍子さんのインタビュー記事

が掲載されました。

 旧姓の「藤井」龍子の名でキャリアを積み、社会で生きてきたに

もかかわらず、最高裁で「藤井」を名乗ることが許されなかった

(戸籍名の使用しか許されなかった)苦痛と喪失感が語られています。

 自分の姓を奪われたくない人の気持ちが想像できない人、結婚で

女性が姓を変えるのは当然でしょ?と今でも思ってしまう人は特に、

ぜひお読みください。


● 女性3人目の最高裁判事・桜井龍子さんが感じた

                                                       男性の想像力の限界 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20210307/k00/00m/040/202000c



<一部抜粋>

 それまでは旧姓の「藤井」姓で仕事をしていました。裁判所では、

17年まで戸籍姓以外の使用が認められておらず、「桜井」で裁判官

をやることになりました。判決の最後に「桜井」と書くのが嫌で、

大きな自己喪失感を味わいました。「桜井」での仕事の実績がない

ため、評論家らから「どこの馬の骨とも分からない女性を裁判官に

した」と批判されたこともありました。かつての職場や知人から同一

人物と認識されないこともあり、「姓は人の識別上、重要なんだ」と

しみじみ感じました。


 夫婦は同姓とする民法750条の規定が争われた夫婦別姓訴訟の

大法廷判決では、私のような苦労を若い人にさせたくないという思い

がありました。姓の選択は形としては夫婦の判断に委ねられています

が、判決言い渡し時の15年のデータで、96%が夫の姓を名乗って

いました。夫が「主」で、妻が「従」という構造や意識の表れだと

考え、違憲しかないと思いました。750条の今日的合理性と、改姓

による不利益を比較して検討するという判断が基準になるわけですが、

男性判事の多くは、姓を変えざるを得ない女性が味わう苦痛や不利益

を理解できなかった。男性の想像力の限界を感じました。


 夫婦別姓訴訟での議論を経て、女性が相当数を占めないとバランス

の取れた判断はできないと実感しました。理想は実社会と同じ男女

半々ですが、せめて政府が女性活躍の目標にする30%、つまり

最高裁であれば15人中5人は女性にすべきだと思います。

少なくとも各小法廷に1人ずつの女性を配置してほしい。


<抜粋終わり>


 国会や地方議会における女性の少なさが大問題になっていますが、

同じくらい、司法の分野に女性が少なすぎることも、早急に解決し

なければなりません。

 性差別が問題の本質にある事件で、判断する側(裁判所)に女性

がいなければ、その本質を見抜いた判断ができない危険が大いに

あります。

 何をしなければならないのかは、もう明らかで、政権が性差別解消

に真剣に取り組む気があるかどうか「だけ」なのですが。。。

 声をあげましょう。それでも変わらないなら、選挙で、真剣に取り

組む政治家と政党を選びましょう。



「一つ一つの小さな差別に気づくことが大切」

 

 先ほど紹介した、元最高裁判事の桜井龍子さんのインタビュー記事。 

 一人ひとりがあらゆる差別の解消に向けて、よくよく心にとどめて

おくべきことが語られていました。

 

● 日本のジェンダー平等へ「一つ一つの小さな差別への気付きが大切」

                 元最高裁判事の桜井龍子さん (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/89651


<一部抜粋>

― 女性自身が意識を変えるためには。

 一つ一つの小さな差別に気づくことが大切です。たとえば「男勝り」

という言葉。私もよく若いころ、男性上司にこう言われると、「そんな

ふうに認められたのか」と喜んだものです。でも、よく考えてみると、

男性が上位にあって女性は下位という構図を前提にした言葉です。

下位の女性にもかかわらず、上位の男性をしのぐほど仕事ができると

いう意味です。こうした差別的なニュアンスを持つ言葉や考え方、制度は、

気付かないうちに差別社会の構造の一つになっていて、別の差別を再生産

します。

<抜粋終わり>

 例で挙げられている「男勝り」という言葉、つい先日、自民党の竹下

亘氏が橋本聖子氏を「褒める」際に用いました。あの時、多くの人は

その言葉の差別的な意味に気づいて怒りましたが、「別に怒るほどの

ことじゃなくない?」「言葉狩りだ」と竹下氏を擁護する声もありまし

た。その言葉が生み出された経緯、使われる文脈への思慮が浅いと、差別

への構造には気づけない、典型的なケースでした。


 言葉や言い回し(女だてら、女々しい、あるいは夫を主人と呼ぶカル

チャー等々)は、女性にも永年すりこまれてきたもので、使っている側

が特に意識しないことも多いだけに、一度構造化したものは一気に解消

できない難しさがあります。でも人間がレベルアップすれば社会も言葉も

レベルアップするものです。

 一人ひとりが「あれ?これおかしくない?」と地道に疑問をもつこと、

社会に問うことをめんどくさがらないことが、ほんとうに大事です。


司法の分野での女性の少なさ(特に最高裁判所)


 元最高裁判事の桜井龍子さんのインタビュー記事をご紹介します。 

 司法の分野における女性の少なさが、「性差別のない国」を作る上

でどれだけ壁となっているか、とてもよく分かる内容です。


● 日本のジェンダー平等へ「一つ一つの小さな差別への気付きが大切」

                元最高裁判事の桜井龍子さん (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/89651



 日本の最高裁判所の裁判官は15人、裁判官からの生え抜き枠、

官僚枠、学者枠、弁護士枠などがありますが、裁判官からの生え抜き枠

で女性が任命された例はありません…💧桜井さんが在任していた当時、

女性3人の時代が約4年ありましたが、今は2人に減りました。。。


 15人の裁判官は、5人ずつの小法廷にわかれて事件を扱うことが

ほとんどです。15人中、女性が2人しかいないということは、

「すべて男性の裁判官」の小法廷があるということです。

「1人しかいない」だけでも大問題なのに…ゼロって…((+_+))


 これが、最高裁の判断にどのような偏りをもたらすかは、想像に

難くありません。


<一部抜粋>

― 女性判事がいることで何が変わるのでしょう。


 性差によって判決の判断が変わるとは思いませんが、性差別に根ざ

した事案では、判断基準の違いが出ると感じたことがあります。

それが、妊娠後に降格されるなど不利益な扱いを受けるマタハラや、

セクハラの訴訟を担当した時。私の専門分野でもあったので丁寧に

審理し、高裁の判決をひっくり返し、女性の雇用環境にプラスになる

判決を出すことができました。

 2015年の夫婦別姓訴訟も、男女による判断の違いがありました。

夫婦が同じ姓を名乗ると定めた民法750条の規定について、女性3人

は「違憲」でまとまり、男性のうち2人も違憲の判断でしたが、他の

10人の男性を納得させるような理論が展開できず、反論の形で少数

意見をつけるほかありませんでした。

<抜粋終わり>


 現に差別されている当事者(マイノリティ)がいない場で、判断

される恐ろしさ。

 差別する側(特権を意識しないで生きていけるマジョリティ)だけ

が集まって、判断される理不尽さ。

 選択的夫婦別姓の違憲性が争われたとき、女性判事3人とも違憲と

判断し、違憲ではないと判断した10人全員が男性だったことは、

そのあらゆるおかしさを象徴しています。


 男性並みに働けるなら昇進可能という「パッと見、みんな平等な

扱い」な労働環境が、いかに性差別的な構造か。

 ケアワークに女性が多いこと、非正規労働者に女性が多いこと、

これらがいかに「女性が自由意思で低賃金の仕事を選び取っている」

のではなく、性差別的な構造の結果であるか。

 「当事者がいなくてもちゃんと判断できる」でしょうか?

 想像力にも深慮にも、限界があることは、明らかです。

 最高裁判所が「憲法の番人」として機能するためには、その15人

の構成(性別に限った話ではなく)がとても大事です。


 最高裁判所の15人の構成について、一般市民ができることは、

世論を広げること📣

 「15人中、女性が2人っておかしくない?」「なぜもっと積極的

に女性を登用しないの?」と疑問をしっかり形にして、SNSで発信し

たり、マスメディアに投稿したり、地元選出の国会議員さんにFAXし

たり、できることはたくさんあります!

 このままではいけない、と政府(と裁判所)に思わせることが大事

です。

 いざという時に、自分や大切な人の人生を守ってくれる司法を、

私たち自身の手で作りましょう💪✨

2021年3月10日水曜日

東京大空襲から76年

 

 1945年3月10日、東京大空襲がありました。

世界最大規模の被害をもたらした空襲でした。

 戦争が、軍隊と軍隊の一騎打ちなどではなく、一般市民も子どもも

容赦なく犠牲になる大量虐殺であることを、何度でも、何度でも、

思い返し続けましょう。


 子どもたち・生徒たちに戦争の話をして、退屈そうな顔をされること

もあるかもしれません。でもそれはまったく無駄なことではなく、意味

ある種まきです。成長した後、なにかの機会・出会いをきっかけに戦争

の歴史や反戦平和に目を向ける時が来るでしょう。その時に頭のすみっこ

に知識・教養があるのと無いとでは、雲泥の差です。

 その時を信じて、種をまきましょう。


<東京大空襲・戦災資料センター>

 https://tokyo-sensai.net/about/tokyoraids/


<サイトから一部抜粋>

 3月10日の下町大空襲は夜間に低高度から1665トンに上る大量の

焼夷弾を投下した空襲でした。目標地域に4か所の爆撃照準点を設定し、

そこにまず大型の50キロ焼夷弾を投下しました。これにより、大火災

を起こし、日本側の消火活動をまひさせ、その後小型の油脂焼夷弾を

投下する目印となる照明の役割を果たしました。

 火災は北風や西風の強風もあって、火災は目標地域をこえて、東や

南に広がり、本所区、深川区、城東区の全域、浅草区、神田区、日本橋

区の大部分、下谷区東部、荒川区南部、向島区南部、江戸川区の荒川

放水路より西の部分など、下町の大部分を焼き尽くしました。罹災家屋

は約27万戸、罹災者は約100万人でした。

 木造家屋の密集地に大量の焼夷弾が投下され、おりからの強風で、

大火災となったこと、国民学校の鉄筋校舎、地下室、公園などの避難所も

火災に襲われたこと、川が縦横にあって、安全な避難場所に逃げられ

なかったこと、空襲警報が遅れ、警報より先に空襲が始まり、奇襲と

なったこと、踏みとどまって消火しろとの指導が徹底されて、火たたき、

バケツリレーのような非科学的な消火手段がとられ、火災を消すことが

できないで、逃げおくれたことなどの要因が重なり、焼死、窒息死、

水死、凍死など、9万5000人を超える方が亡くなりました。

<抜粋終わり>


3月13日(土) 小谷成美弁護士の憲法カフェ☆働く人の権利のキホン!


 あすわか小谷成美弁護士が、

「働くときに知っておきたいあなたの権利」

と題して憲法カフェで語ります♪

 人にとって、「働く」ことは生きることそのものです。

お金を稼ぐだけでなく、そこでの出会い、ご縁、きっかけ、キャリア、

技術や能力の習得…「どう働くか」は、人生そのものに直結します。

 なので「働く人にどんな人権があり、どんなときにどう使えばいい

のか」を知っておくことは、その人自身や家族の人生・生活を守る

ためにとても大切です!

 知っているのと知らないのとでは、待ち受けるその後の人生も格段

に違ってきます。

 ぜひぜひ、お気軽にご参加ください。


*・゜゜・*:.。..。.:*・*:゜・*:.。. .。.:*・゜゜・**・゜

リバティセミナー2020

日本国憲法と働く権利

~働くときに知っておきたいあなたの権利



日程:2021年3月13日(土) 

  13:30~15:00


会場: ゆーとあいスタジオ6,7

  http://s-you-i.jp/about/#jump3


講師: 小谷成美弁護士

(明日の自由を守る若手弁護士の会)


参加費: 1500円(資料代)


申込み:参加者のおなまえ、ご住所、連絡先電話番号、参加する

 セミナー名を記入の上、メール、FAXもしくはハガキでお申込み下さい。



主催: リバティおおさか 大阪人権博物館

 Tel: 06-4301-7783

 E-mail: libertysupporter@liberty.or.jp


★ 新型コロナウィルスの感染拡大により中止となる場合がございます。


★ セミナー当日は検温を実施します。マスクを着用頂き、当日37.5

度以上の方は参加をお控え下さい。

「女性が働きやすい国」ランキング 日本は28位/29ヶ国!(泣)


 先だって、国際女性デーに合わせ、イギリスの経済誌「エコノミスト」

が女性の働きやすさについて、OECD加盟国のうち主要29か国を評価し

ランク付けしました(男女の労働参加率や給与の差など、10の指標に

基づいて評価)。

 日本は、29ヶ国のうち28位。。。下から2番目です。。


● 女性の働きやすさ 日本はワースト2位 主要国とどう違うのか (NHK)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210308/k10012903771000.html?__FB_PRIVATE_TRACKING__=%7B%22loggedout_browser_id%22%3A%22964e9016016e4628ed3bd6ac194621abdf20bd27%22%7D&fbclid=IwAR0tptXquBlLd5Mp1LgsHG4UsiuWxOimFmtWqjZosCkN8GSCLo52HZTcah4


 日本最低レベルになった理由としては、

・企業における女性管理職と、

・下院にあたる衆議院の女性議員の割合が最も低いなど意思決定の場に

おける女性の数が少ない、という点が決定的だそうです。


 この点、記事中の、上智大学の三浦まり教授の指摘がとても参考に

なります。

「男女で能力差が無いにもかかわらず、女性が意思決定の場にいないの

は、選ばれ方や人材育成のどこかに問題があるということに、まずは

気付く必要がある。政治の場合は、透明性や民主制がどこまで確保され

ているのか問うべきだ。また、企業の場合は、女性が出産や育児で一時

的に仕事を中断したり短時間勤務になったりした際の不利を埋めるため

にどのような人材育成をしてきたのかが問われる」


 まさに。やる気も能力も同程度なのに、なぜ管理職・議員など責任ある

立場には女性がいないのか。そこには明らかに「女性に意欲があっても

志を折られたり不利になる構造があるから」です。


 三浦教授は「構造的な問題を見ないで女性は能力が低いとかやる気が

ないというのは、問題を女性に転嫁している」とも述べていますが、

まさに先日、経済同友会の代表幹事が「女性側にも原因がないことはない。

(チャンスを)『与えられたら』という方はいるが、自ら取りに行こう

という人はまだまだ。そんなに多くはないのではないかと思う」と発言

したことが思い出されます。


 大事なことは夜中の料亭か週末のゴルフ場で決まる、という文化が

浸透していれば、家事・育児・介護で忙しい人は自ずとそんなところ

には参加できません。(逆に言うと、料亭やゴルフ場にいる人は、

家事・育児・介護をだれに押しつけて犠牲になってもらっているんで

しょうね、という話です。)

 また、24時間ひたすら企業戦士になって会社に貢献したかどうか

でキャリアが決まる、社員を家庭から“引き剥がす”ド根性論も、結局

女性の心を折り、男性には「家庭のことは妻に押しつけておけ」と

諭す、有害な構造です。


 女性が働きやすい環境というのは、男性にとっても働きやすい環境

です。男らしさ、女らしさの枠をとっぱらって、すべての社員が「人間

らしく」生きていける環境を手に入れるために、男性こそ意識を変えて

「女性が働きやすい環境」を求めて声をあげてもらいたいと強く願います。

公明党・山口代表の「苦言」 …苦言で済まさないで下さい


 公明党の山口代表が、通信制高校「N高校」の特別講義に出演した際、

選択的夫婦別姓に賛成すると述べて自民党に「苦言」を呈したとのこと。


● 公明・山口代表、選択的夫婦別姓は「一貫して賛成」 自民に苦言 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20210309/k00/00m/010/002000c


 いわく、

 「よくぞ聞いてくれた。公明党は一貫して賛成だ」と強調した。

 「(実現しないのは)自民党の一部の方が強く反対してきたからだ」

 「伝統的家族観だけにとらわれているのは時代の流れにそぐわない」


 一刻も早い実現を求める側からすれば、賛成は心強く喜ばしいことです。

 が、公明党がこの国の性差別の現状を深刻にとらえ、その象徴ともいえ

る同姓強制の婚姻制度を変えなければと真剣に考えてくれているならば、

「苦言」で終わるのはあまりにも不十分ではないでしょうか。

 与党で自民党とコンビを組み、「自民党のブレーキ役」を自認している

のであれば、こんなにも世論と自民党の感覚が乖離している問題もなく、

ましてや人権問題なのですから、それを強く説得も批判もせず結局「自民

党の一部の方」の頑なな態度を容認している公明党自身の人権感覚も問わ

れます。

 「苦言」程度では、何も変わりません。憲法にのっとって、社会を少し

でも憲法に近づけるよう、努力を見せてください。

2021年3月5日金曜日

丸川珠代大臣の不誠実な答弁姿勢


 丸川珠代・男女共同参画担当相が、選択的夫婦別姓に反対を呼び

かける自民党議員有志の文書に署名していた件。

 ジェンダー平等(性差別の解消)の旗振り役が、よりによって何故、

と疑問を持つのは当然のことです。。。資質を問う声が出るのも当た

り前で、丸川大臣の国会での答弁がまたひどい、と報じられています。

(ただ、通称使用で十分だ、という“女性”を矢面に立たせて女性VS

女性の構図を作り、女性たちの分断の光景を演出する、という男性

中心政府の思惑も感じられます。)


● 「丸川は旧姓ですよね?」

選択的夫婦別姓に反対の丸川大臣、国会追及に語った理由とは (BuzzFeed)

 https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/marukawa-otsuka




● 夫婦別姓に反対する丸川珠代大臣に相次ぐ疑問。

「矛盾で息苦しくならないのか」市民団体が指摘 (ハフポスト) https://news.yahoo.co.jp/articles/84ba95ad62438bc30c6c91a81ba5dd5ed0e1b1fd



▶ 福島みずほ議員が、選択的夫婦別姓に反対する理由を問われ

ても、丸川大臣は

「あの、私職員のみなさまにも実は、私の個人としての考えをお伝え

していません。職員のみなさまに、これまで議論していただいたこと

をしっかり踏まえていただきまして、私の意見に左右されないで、

国の政策を進めていただきたいと思っています」

 えっ…、回答を拒否した?なぜでしょう。自分で署名までして地方

議員に文書を送ったりしているのに。回答拒否はおかしい。


▶ 福島議員が「署名して、議会にまで送っているじゃないですか。

態度表明されているから聞いているんです。」とさらに問いかけても、

丸川大臣は

「通称使用と別氏もまだ、国民のみなさまのすべてが理解されている

わけではないと思いますので、まず、自分ごととしてこの問題を捉え

ていただけるような、活発な議論、しかも、自分ごととして深く考え

ていただく議論を後押ししたいと思っています」

 …はぐらかしています。回答して下さい。


▶ さらに追及を続けても、

 「私はいま、この場に大臣として立っております。個人の意見は、

申し述べる場ではないと理解をしておりますので、大変恐縮ですが、

個人の考えを述べるのは、ご遠慮させていただきます」

 「(中断をはさみ)あの、大臣として、反対したわけではありま

せんので。反対か、どうかというかについての答弁はできません」


 大臣の資質が問題だから個人としてどう思っているのか聞いて

いるのであって、「ここでは個人的な意見を答弁してはいけない」

というルールはありません。


▶ さらに、丸川大臣自身が通称を使用していることについては

「いろいろなお立場の方がいらっしゃるとは、認識しております。

特に、人格権の侵害だと受け止められてらっしゃる方もいる」

「便利か不便かという話と人格権の話は少し、重さが違うように

私は受け止めておりますけど、そうした議論もしっかり、目を向け、

耳を傾けてまいりたいと思います」

 え?人格権の侵害だという訴えがあることをご存知なら、それへの

回答もおっしゃってください。人格権の保障よりも同姓強制の方を

優先させるべきだと考える理由を説明して下さい。


▶ 通称使用では「姓を奪われる苦しみ」からは解放されないのに、

それでも通称使用でいいのだと主張しているということは、人権

保障よりも同姓強制の方が大事だということです。

 丸川大臣は結局「今度の4月から、もともと通称名が書けるわけで、

国際会議などでもIDとしてお示しいただけるわけですが、もともと

の名字ですと明記(Former surname)するようになっております。

このように不便を解消する努力というのは、これまでもしてきており

ますし、これからも必要だと思っております」

と述べ、不便を少なくすればいいだけのこと、というレベルの話で

終わらせました。


 この不誠実な答弁の姿勢そのものが、大臣として資質に欠けること

をよく表していると言わざるを得ません。

 個人的な見解を拒んだ丸川大臣の主張をまとめると、つまり「個人

的な見解はどうでもよく大臣になったら何も考えずにひたすら政府の

決定に盲従すればいいのだ」いうことになります。

一つひとつの政策を、自分の頭で考えようとしない、すさまじい発想

だと思うのですが…。。。


 ちなみに、同じ参議院予算委員会で小泉進次郎環境相は、 

「一部では家族の絆が壊れるというふうな話もあるというふうに

聞いていますが、別氏が嫌だと、別姓が嫌だという方は、その選択

肢を選ばなければいいわけですから」「選択が可能な社会を作る

ことは非常に大事なことだと思います」

 と、答弁していました。

 政府の方針とは異なる個人的な見解を述べていましたが、これを

見て、丸川大臣はどう思ったか、気になります。



今日が締め切り! 「ジェンダーに関する問題ある公的発言 ワースト投票 2021」


 2020年1月1日~2021年2月20日までの現役政治家および
元職によるジェンダーに関わる失言・暴言の数々。
 ワースト発言を投票で選ぶキャンペーン、今日が締め切りのようです。
振り返ると、どれもこれもひどいですね…🔥





 もしかしたら、周りにはまだ「この発言がどうして問題なの?」という
声もあるかもしれません。ジェンダー平等を学び合うきっかけの1つに
なればいいなと思います
🍀

 簡単に投票できるので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか!

日弁連 恣意的になされた生活保護基準引下げの見直しを求める会長声明


<日弁連 恣意的になされた生活保護基準引下げの見直しを求める会長声明> https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2021/210304.html?fbclid=IwAR3ykFs8kLLKolJ5pipxDEY9sR0bb7hTufFjN0hCrvEipCb-OzcXVWvLOqM  先日も書きましたが、困窮して、人間らしい生活が送れない危機に

立たされている人に、最低限の(健康で文化的な最低限度の)生活を

保障することは、国家の義務です。

 いうまでもなく、この生存権(25条)は、人が生まれながらにして

持っている正当な権利です。

 この生存権を具体化したのが生活保護であり、病気やケガで職を失ったり

災害で家を失ったり、介護離職、DVからの避難、さまざまな「ままならない

事情」で困っている人は堂々と申請すべきものです。  この生活保護費は、まさに健康で文化的な最低限度の生活を送れるように

設定されているものですから、これを減額するというのは、相当な慎重な

判断が求められます。人間として生きていけるギリギリの線ですから、命に

関わります。

 「安倍前政権時(2013~2015年)になされた減額は、およそ

生存権を保障しえない許されない減額だ」と、大阪府に住む受給者ら42人

が国と自治体に処分取り消しや慰謝料を求めて訴訟が起こされ、このたび、

大阪地裁は「処分は違法」とする判決を言い渡しました!

 判決は、厚生労働大臣の判断に「最低限度の生活の具体化に係る判断の

過程及び手続に過誤、欠落があり、裁量権の範囲の逸脱又はその濫用がある」

といって、保護費の減額決定を違法として取り消しました。最初に紹介した

日弁連の会長声明は、この判決を高く評価し、政府に対して、判決を受け

止めて生活保護基準を早急に見直すよう求めています。


 そもそも行政の勝手な「水際作戦」はもとより、保護申請時に頻繁に行わ

れている「扶養照会」などの横行で、生活保護制度そのものが、とても利用

しづらい、利用してはいけないかのような印象を与える制度になってしまって

います。そのイメージダウンを率先して定着させたのは、不当なバッシングを

先導した自民党の議員たちです。自らの責任の重さを、そろそろ自覚し、

生存権を学びなおし、態度を抜本的に改めるべきです。


2021年3月2日火曜日

安倍政権下の生活保護費の減額は違法! 大阪地裁の画期的な判決


 困窮して、人間らしい生活が送れない危機に立たされている人に、

最低限の(健康で文化的な最低限度の)生活を保障することは、国家

の義務です。

 いうまでもなく、この生存権(25条)は、人が生まれながらに

して持っている正当な権利です。

 この生存権を具体化したのが生活保護であり、病気やケガで職を

失ったり災害で家を失ったり、介護離職、DVからの避難、さまざまな

「ままならない事情」で困っている人は堂々と申請すべきものです。



 この生活保護費は、まさに健康で文化的な最低限度の生活を送れる

ように設定されているものですから、これを減額するというのは、

相当な慎重な判断が求められます。人間として生きていけるギリギリ

の線ですから、命に関わります。

 「安倍前政権時(2013~2015年)になされた減額は、およそ

生存権を保障しえない許されない減額だ」と、大阪府に住む受給者ら

42人が国と自治体に処分取り消しや慰謝料を求めて訴訟が起こされ、

このたび、大阪地裁は「処分は違法」とする判決を言い渡しました!


 憲法違反かどうかの判断が示されなかったことは残念ですが、それ

でも生活保護基準を改定する厚生労働省の判断は、合理的でなく、

裁量権の逸脱・乱用であり違法だと認めたことは、生存権保障にとって

非常に非常に大きな意味がある判決です!


● 生活保護訴訟判決/客観性欠く減額への戒めだ (河北新報)

 https://kahoku.news/articles/20210301khn000027.html


<一部抜粋>

 判決は、引き下げ決定手続きの2点を問題視した。

 一つは世界的な原油価格や穀物価格の高騰で「特異な物価上昇」

が起こった08年を起点に物価下落を考慮した点だ。基準額の引き

下げ幅が大きくなることにつながった。

 もう一点は消費者物価指数ではなく、厚労省が独自に算定した

指数を使用したこと。厚労省の指数は、生活保護世帯で支出が少ない

テレビやパソコンなど教養娯楽用品を含む。これらの比重が大きく

なり、下げ幅が過大となった。

 判決は「統計の客観的な数値や専門的知見との整合性を欠く。

裁量権の逸脱や乱用があり違法だ」と結論づけた。

 今回の司法判断は同種訴訟はもちろん、困窮者への公的支援制度

にも影響を与えそうだ。

 引き下げの背景には当時、生活扶助の水準が生活保護を受けて

いない世帯の生活費を上回る現象が一部で起き、批判があったことが

ある。

 自民党は12年12月の衆院選で、生活保護給付水準の10%減額

を公約していた。実際の下げ幅の最大10%と奇妙に一致する。

国は引き下げを結論ありきで進めたと指摘する専門家もいる。

<抜粋終わり>


 ただでさえ、かつてない不況で倒産・閉店が相次ぎ、職を失ったり

収入が絶たれたり、明日の生活の見通しすら立たない人が増えています。

そこには食事もままならない家族、子どもたちもいます。

今、その方たちを放置するのは国家の怠慢です。一体、なんのために

国家は存在するのだろう、という話です。

政府は「人間の尊厳は国家がぜったいに保障する」、その矜持を行動

で示すべきです。


大臣を「アジアンビューティー」と称える自民党・鬼木議員


● 丸川氏答弁拒否で一時中断 

       自民議員は「アジアンビューティー」発言 (朝日)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/cb4b92239edad9551e87138c5617ed019f94bd41


<一部抜粋>

 鬼木氏は「丸川大臣はパリにおいて各国の大臣クラスの方々とマルチ

やバイ会談を進め、共通の利益のために世界が一つになる下地を作った」

と称賛。さらに「各国首脳からもアジアンビューティーと呼ばれ、大変

人気があったという話も現地で聞こえておりました」と述べた。」

<抜粋終わり>


 一緒に仕事している女性議員を「鑑賞の対象」にしている自民党の

鬼木議員。

 仕事で誰か男性を称えるとき、容姿端麗だの甘いマスクだの言い

ませんよね?女性だとポンポン出てくる。

まぎれもなくそこに、女性は(例え仕事仲間であっても)鑑賞の対象

にしていい、性的な対象にしていい、という差別感情があるからです。

セクシズムでありルッキズム。

 「表明すれば差別になるからやめておこう」とも思えない能力の

低さもまた格別…💧


 ところで

 誰かの発言を引用して女性蔑視を表明するケースは、少なくありま

せんね。

 真っ先に思い出したのは石原慎太郎氏の発言でした。

「これは僕がいってるんじゃなくて、松井孝典がいってるんだけど、

“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものは「ババア」”なんだ

そうだ。“女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です”

って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまった

ら子供を生む能力はない。そんな人間が、きんさん・ぎんさんの年まで

生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって…。なるほど

とは思うけど、政治家としてはいえないわね(笑い)。」


 先日の森喜朗氏も、「女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間

をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困ると言って

いて、誰が言ったかは言いませんけど、そんなこともあります。」

と、やはり“とある人物の発言”を紹介する形で表明していますね。

 今また鬼木議員が「各国首脳からアジアンビューティーと呼ばれ、大変

人気があった」と。


 誰かの発言を借りることで自分に飛ぶ批判を前もってかわしたい意図が

あるのかもしれませんが、共感・賛同しているからこそ紹介・引用して

いるのであって、予防線の意味は無いかな、と思います。

鬼木議員は、単におもねりたくて紹介しただけなのかもしれませんが、

時代遅れの人権感覚だということに気づくべきです。 

2021年3月1日月曜日

丸川珠代氏への「批判」ではなく「反発」と書く記事


 冒頭、「丸川珠代五輪担当相が自民党の保守系国会議員有志と

ともに、選択的夫婦別姓の実現を求める意見書採択を阻止するよう

文書で地方議員に呼び掛けたことが分かり、反発を招いている。」

から始まるこちらの報道、タイトルにも「反発」と書かれています。


● 「別姓反対」丸川五輪相に反発 地方議員へ阻止要請 (時事)

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2021022800225&g=pol



 …なぜ「批判」でなく「反発」と書くのでしょう( ゚Д゚)?

 記事に登場する、地方議員の怒りや国会議員からの批判は、どれも

これも常識的というか論理から導かれる真っ当な批判です。

 国会議員からの指示ないし圧力めいた傲慢な文書に地方議員が怒る

のは当然です。住民から聞こえてくる訴えに耳を貸しよりよい社会を

展望する地方議員の活動への妨害になりかねません。

 そもそも性差別や家制度的な家族観を事実上温存させる機能を有する

「同姓を強制する婚姻制度」に固執する人は、性差別解消の旗振り役

としてどう考えても不適任。旗振り役自らが、性差別解消願う人の声に

耳を貸すなと地方議員に文書を送るって、一体、どういうことでしょう

。。。


 意味が分からない、というレベルで、

 政権・与党には、性差別を解消しようという意欲は無いのです。


 最初の疑問に戻ります。「反発」と書かないで下さい。

情緒的な、非論理的ないらだちではなく、正当な怒りであり批判です。