2020年2月29日土曜日

すべては「思い切ったことやってる」感アピールのため



 全国の小中高の休校を“要請”した、衝撃的な経緯が書かれた記事を
ご紹介します。ぜひご一読ください。

●「強いメッセージ」にこだわった安倍首相、臨時休校要請を強行 
                 側近萩生田氏も押し切る(毎日)
 https://mainichi.jp/articles/20200228/k00/00m/010/252000c?fbclid=IwAR09-h_oeFLdtSQDkyZGh87bFIqrs0uVNu6sKitoJCWNk0GA1z21oChsQFM




<一部引用>


一斉休校に踏み切ろうと焦る首相サイドに萩生田氏は「官邸は現場の
ことを分かっているのか」と懸念。自ら首相に説明しようと官邸に
足を運んだ。約30分間の面会で、萩生田氏は一つ一つ課題を説明し
翻意を促した。
 「懸念しないといけない点は分かった」。首相はこう応じたという。
だが、それから約4時間後に開かれた対策本部の会合で首相は一斉休校
要請に踏み切った。
 ・・・

 文科省や公明党は杉田和博官房副長官を通じ「学校現場の混乱が
大きい」と異論を唱え、一斉休校要請は立ち消えとなっていた。
文科省は現場への影響を少なくする予防策として、学校で春休みの
前倒しが可能かどうかの検討を始めていたが、それでも首相サイドは
首相の指導力を強調する「強いメッセージ」にこだわり、一斉休校
要請を強行した。

 <引用終わり>


 専門家会議に相談しないばかりか、文科省の反対を無視してまで強行
した「全国休校要請」。すべては「思い切ったことやってる」感アピール
のためだと、素人目にも分かります。

 国民は、首相の幼稚な「支配者ごっこ」でもて遊ばれる駒ではない。
 必死に生きている人間です。
 …たとえようもない怒りがこみ上げます。

首相、夜の会食は「宴会ではない」「意見交換」「いけないことなのか」



 安倍首相は、自身の連日連夜の会食について
「何かいけないことなのか」
「大人数の会食ではない。首相としていろいろな話をうかがう大切な
機会だ」
 と反論して、今後も改めるつもりはないようです。


● 夜の会食は「宴会ではない」 
   首相、野党に反論「意見交換」「いけないことなのか」 (毎日)
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200228-00000122-mai-pol





 記事によると、大型クルーズ船で乗客の感染が増えていた12日
以降の平日夜(11日間)のうち、首相が知人や企業経営者、与党
議員らと会食したのは9日間!
 「民間企業は飲み会を自粛している。首相の危機感のなさが国民を
不安にしている」(立憲民主党の高井崇志議員)という批判は、
正しいですね。

 そもそも「意見交換」「いろいろな話をうかがう」とかいってますが、
国会ではさんざん野党(全国民の代表)からの意見も批判も無視して
逃げるだけですよね。
 専門家の意見などどこ吹く風とばかりに自分の思いつきだけで行動
していますよね。


 記事に出てくる「会食相手」はそろいもそろって極端な強硬保守で
あり首相との友情厚い方々ばかり。
 自分の“お気に入り”からの耳障りいい言葉だけは聞く、という愚。


 国民の声を、国民の訴えを聞いてください。

 専門家の意見を聞いてください。

 こんな常識的な、必要最小限の望みも叶わないなんて。。。

麻生財務相 休校中の学童保育負担「つまんないこと聞く」



学童保育の費用負担についての質問を、

麻生氏「つまんないこと聞くねえ」。

記者「国民の関心事ですよ」

麻生氏「上から言われて聞いているの?かわいそうにねえ」。


● 麻生財務相 休校中の学童保育負担「つまんないこと聞く
                     新型肺炎対策 (毎日)
https://mainichi.jp/articles/20200228/k00/00m/010/121000c?fbclid=IwAR1AFNt5Ot7D83ej7d_cS4fzzv9MEMMIilOuS7Z3sI5wSJgHptWgFv5i9GI




 すがすがしいほど、国民の混乱と不安と現実的な苦しみに関心がなく
想像する気もない。
 昨日から今日にかけて、保護者たちがどれだけ困惑して動揺して、右往
左往したと思っているのか。
 学童保育を朝から(しかも長期にわたって)利用しなければならないと
なると、延長料金どれだけかかるのか、気にしないわけにはいかないのに

 涙が出るほど悔しい、です。
 国民に関心のない人に政治を託してはいけない、
 強く思います。
 
 こういう、記者や国民を愚弄するような、時として恫喝するような、
あるいは貴族目線の暴言を、「やれやれ、また“麻生節”が出た」と容認
してはいけないのです。
 決して特別枠かのように扱ってはいけない。彼も「全国民の代表」と
してふさわしい能力・器・人間性・人権感覚が備わっているのか、厳しく
審査されなければならない。そして、何一つ備わっていないことを、
再確認しなければならない。

 この状況下で、こういう言葉を発してしまうことで、それはやはり
明らかです。
 

2020年2月28日金曜日

「有給休暇をとりやすいよう対応を」と企業に頭を下げる首相



 昨晩、突然発表された「全国の小中高校への一斉の臨時休校の要請」。
 安倍首相は28日午前の衆院予算委員会で、
「経済界に有給休暇を取りやすいように対応をお願いする」と述べた、
とのこと。


● 首相「有給休暇取りやすい対応お願いする」 休校対策で (朝日)
https://www.asahi.com/articles/ASN2X3F4YN2XUTFK00B.html?fbclid=IwAR30CdnFXidQ5isG029Jz2-CfvCD_yk7SfJPrELqLvkZl7lwbS42YLjum3k



 労働者には有給休暇をとりたいときにとる権利があり、自由に取得
させないことは違法です。憲法27条が定める「勤労の権利」は、
「人間らしく働く権利」であり、有給休暇を取得する権利は、ここから
生まれてくるものです。

 なのに「経済界に有給休暇を取りやすいように対応をお願いする」
という首相。
 つまり、自由に有休を取得しづらい「異常な」現実を前提として容認
し、違法な企業に「お願いです、違法なことしないでくれますか」と頭を
下げる、信じがたい発想です。

 自分で共働き家庭を大混乱におとしいれながら、企業にお願いすれば、
それで「やるべきことはやった」とでも思っているのでしょうか。

 どこまでも、どこまでも、国民の声を聞かない、国民が望むものとは
異なる策しか講じない権力。。。

2020年2月27日木曜日

科学雑誌『サイエンス』 日本政府のクルーズ船対応は“fiasco”=大失敗・大失態




 科学雑誌『サイエンス』が、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を
めぐる日本政府の諸々の対応を“fiasco”=大失敗・大失態、と断じて批判して
います。


● Coronavirus infections keep mounting after cruise ship fiasco in Japan
                      (科学雑誌『サイエンス』)
https://www.sciencemag.org/news/2020/02/coronavirus-infections-keep-mounting-after-cruise-ship-fiasco-japan?fbclid=IwAR249MA-wIMykO0rimdNl3rQcgJUJ9J5hrxAlFmQMvsG3z7huWHprb4XX4c





 対応はすべて後手後手、検査キットは充分にあるはずなのに検査しよう
としない、という現状は、すでにご存じの通りです。
 頑なに専門家・学者の意見を聞かない(学問・研究を軽視する)姿勢を
崩さない現政権に、今後も政治を託しますか?
 病気について、医者の意見を聞かない、という時点でドン引きなのです。
そういう政権・与党なのです。

2020年2月26日水曜日

朝日社説「検察の人事 首相の責任で撤回せよ」



 どんな事件なのかまだよく分からない方は、「ことのあらまし」
からお読みください。
  ↓
*** ことのあらまし ***

 東京高検検事長の定年を、国家公務員法を適用して延長するという
閣議決定。
 国家公務員法の適用がありえないことは、検察庁法に検察官独自の
定年規定があることや、国会での政府答弁からも明らかでした。
 「法解釈の変更」だとして国家公務員法を適用すると決めた閣議
決定は、事実上の法改正に等しく、国会の立法権をいくらでも内閣が
奪える、三権分立の崩壊です。
 しかも、その法解釈の変更を容認したという法務省と人事院の
「協議文書」なるものには日付がなく、人事院は「正式な決裁が
なかった」といい法務省は「口頭の決裁を経た」と答弁。
 「口頭の決裁」なんていうものがあり得るはずもなく、法治国家
そのものの終焉になりかねない事態になっています。


**************


 この件を厳しく批判する朝日新聞の社説を紹介します。

● (社説)検察の人事 首相の責任で撤回せよ (朝日)

https://www.asahi.com/articles/DA3S14379400.html?iref=pc_rensai_long_16_article



「法を踏みにじり、行政の信頼を担保する文書主義もかなぐり捨てて、
つじつま合わせに狂奔していると言うほかない。」


  首相ないし政権の暴力的な決断に、法務省や人事院など官庁が振り
回されて必死に取り繕おうとしているけれども、まともな言い訳が
思いつくわけもなく…という経緯は、誰の目にも明らかです。


 官僚の方々すべてが、政権に盲従しているわけはなく、忸怩たる
思いの方が多いはず。
 常識をちゃぶ台ひっくり返すように否定され、“ご意向”をチラつか
せて有無を言わさず恥ずかしい言い訳を編み出すしかない…プロ意識
ないし官僚としての誇りが踏みにじられる、パワハラめいた環境なの
でしょう。
 「法律による行政」という国家の原理原則を壊される前に、なんとか
連携がとれないものか…。
 
 近代国家の土台を壊し、国際的な信用も失わせ、一体、ほんとに、
現政権は何がしたいのでしょう。
 …少なくとも、この先に国民の平穏で自由で健やかな生活など待って
いないことは確かです。

河北新報社説「検事長の定年延長/法治の基盤が揺らぐ事態だ」



*** ことのあらまし ***

 東京高検検事長の定年を、国家公務員法を適用して延長するという
閣議決定。
 国家公務員法の適用がありえないことは、検察庁法に検察官独自の
定年規定があることや、国会での政府答弁からも明らかでした。
 「法解釈の変更」だとして国家公務員法を適用すると決めた閣議
決定は、事実上の法改正に等しく、国会の立法権をいくらでも内閣が
奪える、三権分立の崩壊です。
 しかも、その法解釈の変更を容認したという法務省と人事院の
「協議文書」なるものには日付がなく、人事院は「正式な決裁が
なかった」といい法務省は「口頭の決裁を経た」と答弁。
 「口頭の決裁」なんていうものがあり得るはずもなく、法治国家
そのものの終焉になりかねない事態になっています。

**************


 河北新報が社説でこの件を厳しく批判しています。


● 検事長の定年延長/法治の基盤が揺らぐ事態だ (河北新報)
https://www.kahoku.co.jp/editorial/20200226_01.html



<一部引用> 

 長年維持された法解釈を時の内閣が勝手に変えてしまうこと自体、
大きな問題をはらむ。
 法律は国会が制定する。その趣旨や適用範囲を変えるなら、政府は
改正案を国会に提出し、審議を仰ぐのが原則だろう。法律に縛られる
はずの政府が、都合よく法解釈を変更するのでは国民の法への信頼は
崩壊してしまう。

 法解釈変更の経緯にも疑義が深まっている。安倍首相の発言を受け、
人事院の担当局長は自らの答弁を「つい言い間違えた」という信じ
難い理由で撤回。森法相は解釈変更の時期を何度も問われ、1月下旬
と説明した。
 しかし、その根拠となる文書には日付がなく、人事院は正式な決裁
を経ず、法務省は口頭で決裁を行ったという。
 重大な法解釈変更がこれでまかり通るなら、もはや法治国家の体を
なしていない。安倍首相の発言を取り繕うため、答弁を修正し、つじ
つまを合わせたとしか見えない。


<引用終わり>

近代国家が終わる 「口頭決裁も正式な決裁」by 森法務大臣



 東京高検検事長の定年を、「国家公務員法の適用により延長する」
と決めた閣議決定。
 検察官には国家公務員法の定年延長規定は適用されない、という
法の趣旨は明らかで、過去その旨の明確な政府答弁もありました。
 それを「法解釈の変更によって」適用することにした、という手法
は、事実上の法改正であり、決して閣議決定でなしえるものではあり
ません。
 内閣が、都合の悪い法律を「解釈を変更したので」とひと言
閣議決定すれば180℃反対に読み替えることができるなんて、
そんなこと許したら、国会はなんのためにあるのか、法律なんて
無いのと同じです。
 国会が骨抜きにされる三権分立の崩壊を意味し、法治国家そのもの
の崩壊を意味します。


 そんな「法解釈の変更」を、よりによって法務省が容認するという。
 しかも、法務省が国会に提出した「法解釈の変更」容認の文書は、
文書での決裁がとられていませんでした、、、
 「口頭の決裁」をとったからOKだ、というのです。


● 検事長の定年延長「口頭決裁も正式な決裁」森法相 (NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200225/k10012299991000.html?fbclid=IwAR28ibZu2Yb1tRvYwMpRr6BwXq6VRykLAtTzSRM4aIelntMZ_pThNZ0v8fY

 



「決裁には口頭の決裁もあれば文書の決裁もあり、どちらも正式な決裁

だと理解している。文書における決裁を取らなければならない場合という
のは、決められているわけだが、今回はそれにあたらない」
                          by森法務大臣


 …「口頭の決裁」?文書主義の霞が関で???

 行政におけるあらゆる決定が、これから、文書では残されないかもしれ
ない。
 すべて「えーと、それはたしか口頭で決裁しました。」と誰かの記憶
だけが頼りだ、という。

 法治国家の終焉であり、近代国家の終焉です。


 森法務大臣は弁護士です。
 白をも黒という、理性もプロ意識もかなぐり捨てた法曹のなれの果て。
 残念です。

 この国の「転落」は、国際的にも当然危険視されるでしょう。
 知性や常識が通じない国だと警戒されることは間違いありません。


 「こんなの、どう考えてもおかしい。」
 常識がある人なら、感じているはず。
 その違和感を声に出してください。
 メディアへの投書、ご意見メール、SNS発信、自分なりのスタイルで、
声に出してください。
 黙っていれば、それは容認するのと同じです。

2020年2月25日火曜日

「檻の中のライオン」北陸ツアー 中止のお知らせ



 先だってよりすでにいくつかお知らせしていた楾大樹弁護士の
憲法カフェ「檻の中のライオン」北陸ツアー(石川県8か所,
富山県1か所)は、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される
情勢に伴い、中止となりました。

2020年2月22日土曜日

東京高検検事長の定年延長 身内からも違和感が



 東京高検検事長の定年が、「国家公務員法の適用」というありえ
ない法適用で延長された“事件”――。
 事実上の法改正を「法解釈の変更」という閣議決定で成し遂げよう
という暴力的な政治に、身内である検察官からも違和感が噴出して
いるようです。


● 検察内からも意見「国民に経緯説明を」 検事長定年延長 (朝日)
 https://www.asahi.com/articles/ASN2M7KD0N2MUTIL05W.html



 
 疑問が呈されたのは、19日に法務省で開かれた「検察長官会同」
という検察幹部が集まる会議。

 会議の終盤に中部地方の検事正が挙手し、この問題について質問
したそうです。
 「検察は不偏不党でやってきた。政権との関係性に疑念の目が向け
られている」
 「このままでは検察への信頼が疑われる。国民にもっと丁寧に説明

をした方がいい」

 法務事務次官は「延長の必要性があった」としか回答しなかったとのこと。


 法治国家が目の前で砕け散るのを黙って見過ごせない、法曹として
極めて常識的な姿勢です。
 しかしこれまでの流れからして、政権からの圧力は不可避でしょう。
 マスコミへの投書やメール、できるかぎりの応援をしましょう。
 国民がこの検事正に共感していることを示すことは、とても大切な
アクションです。


琉球新報社説 「検事定年法解釈変更 国家を私物化したいのか」



 18日の社説ですが、非常に的確に書かれているので、ぜひお読み
ください。
 「東京高検検事長の定年が国家公務員法の適用により延長された」
という事件、これからも紡がれる日本の歴史の上でも、忘れることの
できない事件になるでしょう。


● <社説>検事定年法解釈変更 国家を私物化したいのか (琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1075916.html



<一部引用>
 検察には本来、こうした疑惑の解明に立ち向かい、違法行為を摘発
する責務がある。政治から高度な独立性が求められるのは言うまでもない。
この役割を無視し、支配下に置こうとする動きは、国家の私物化以外の
何物でもない。

 定年延長は、検事総長人事だけではなく、検察全体の人事にも影響する。
検察庁はこれを許してはならない。検察の不偏不党・厳正公平の姿勢が
揺らげば、権力者の手先にもなりかねない。

 首相官邸が省庁幹部の人事を握った結果、首相や周辺の権力が強まった。
森友学園、加計学園の問題を契機に、多くの国民が「安倍1強体制」に
厳しい視線を注ぐようになった。しかし状況は改善するどころか、政権の
暴走が目立つようになった。今回の露骨な検察人事への介入はそれを物語る。

 内閣が立法の趣旨を無視して勝手に法解釈をねじ曲げることは、許され
ない。法を制定した立法府をないがしろにする態度は尊大の極みだ。
 与党内から問題視する動きが表れないのは、国会議員の質の低下を象徴
しており、危機的状況と言えよう。
                 <引用終わり>

「法解釈の変更」 人事院も法務省も、決裁とらずに了承という異常



 適用されるはずのない国家公務員法を適用して東京高検検事長の
定年の延長を決めた閣議決定。
 そんな法適用がなぜ許されるのかと言えば「法解釈を変更したから」
だという。
 事実上の法改正を閣議決定1つでなしえてしまうなんて、これを許し
たら、もう国会はなんのためにあるのか、法律とは何のためにあるのか、
すべて意味のないものになります。

 私たちは、大げさでなく、法治国家の終焉に立たされています。
 このまま発展途上国に堕ちていくのを許すのか、
 そんなのイヤだと抵抗するのか、
 私たち主権者国民の、一人ひとりの、理性と知性そして人間性が問わ
れています。
 
 1つ前のFB投稿で、法務省が「法解釈の変更」について必要な
決裁をとらずに(つまり政権の独断で)決めたことが発覚したこと
について書きましたが、人事院も、いち早く同様の事実を認めました。

● 人事院、決裁経ず解釈変更 協議文書は日付不記載
                   ― 検事長定年延長 (時事通信)
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022001105&g=pol




 法務省と人事院との間で『国家公務員法の定年延長、検察官にも
適用されますよね』『そうですね』、という協議がなされた、という
文書に、日付がないばかりか、人事院の給与局長が、法務省の考えを
認めるにあたり部内の決裁をとらずに了承した、というのです。
 もはや、政府は無法地帯。法治国家の終焉の光景です。


 私たちは先進国に生きているんじゃなかったのか。
 なんなんだ、この光景は。
 そう思ったら、その違和感、その怒りを、声に出しましょう。
黙ったままでは、「容認」になってしまいます。

「法解釈の変更」で検事長の定年延長 許されないばかりか「口頭の決裁」!?



 適用されるはずのない国家公務員法を適用して東京高検検事長の
定年の延長を決めた閣議決定。
 そんな法適用がなぜ許されるのかと言えば「法解釈を変更したから」
だという。
 事実上の法改正を閣議決定1つでなしえてしまうなんて、これを
許したら、もう国会はなんのためにあるのか、法律とは何のために
あるのか、すべて意味のないものになります。

 私たちは、大げさでなく、法治国家の終焉に立たされています。
 このまま発展途上国に堕ちていくのを許すのか、
 そんなのイヤだと抵抗するのか、
 私たち主権者国民の、一人ひとりの、理性と知性そして人間性が
問われています。

 
 「法解釈の変更」などという主張について、さらに信じがたい事実が
発覚しました。
 20日、森法務大臣は法解釈の変更について「法務省の部内で必要な
決済を取っている」と答弁したにもかかわらず、
 21日には予算委員会の理事会で「文書による正式な決裁は取ってい
なかった。口頭による決裁だった」なんて説明をしたのです。

● 法務省、解釈変更 決裁「取っていない」 検事長定年延長めぐり (TBS)
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20200221-00000048-jnn-pol&fbclid=IwAR3_oIpggKyxff4i5GtpTusIFXXnZJZVQ4_D61huW52gEZI3FrroZA6RI9g




 ( ゚Д゚)は?口頭の決裁??
 …そんな手続きがあるわけがない。許されるわけがない。
 「その前日の委員会では、決裁をしてると虚偽の答弁をしてる
んですね、森大臣は。口頭で決裁しましたなんて、日本の霞が関の
ルールには全くありません」(立憲民主党 安住淳国対委員長)


 つまり、決裁せずに勝手に決めたということです。
 もはや、無法地帯です。
 私たちは民主主義国家に生きているんじゃなかったのか。
 なんなんだ、この光景は。
 そう思ったら、その違和感、その怒りを、声に出しましょう。
黙ったままでは、「容認」になってしまいます。

2020年2月21日金曜日

武井俊輔議員のツイート 典型的な問題のすり替え



 新型コロナウイルスの感染拡大を止められない中、
 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」内のめちゃくちゃな状況を
岩田健太郎医師が動画で告発し、厚労省や現政権への批判が高まってい
ます。
 (この動画はなぜか岩田氏自身が削除してしまいましたが、書き起こ
しサイトがあります→https://note.com/chocolat_psyder/n/n37115c09d500?fbclid=IwAR1G1l36YG4G6Mfg8GfTPyi1rrctDAdiNR9m7qJwhl8zNLdIoPh6etNqSuA


 これに対し、自民党の武井俊輔議員が見過ごせないツイートを。


<武井俊輔議員(自民党 宏池会)のツイート>
 https://twitter.com/syunsuke_takei/status/1230283926343536642
@syunsuke_takei

「岩田教授の告発について多くの報道。内容や姿勢についての論評は
避けますが、作業に従事する方、船内で不安に過ごしている皆さんが
この一連の報道をみてどう思うか。非常時のいま、最前線の方々に
敬意と思いを致して頂きたいと思います。」



 トップの無為無策と非科学的・非論理的な姿勢への批判を、
「最前線(現場)で奮闘している方々を批判するのか」と歪んだ認知
しかできていないようです。
 なぜトップの手法を批判することが、現場の方々を批判することに
なるのか。そんなの全然別問題でしょう、当たり前ですが。
 
 最前線の方々の命や健康をまったく考えないトップを批判している
のです。
 そして「最前線の方が頑張ってるんだから外野は黙ってろ」は無責任
体質の極みでもあります。
 おかしい、と思ったら、きちんと声を上げましょう。

検事の定年延長 閣議決定で事実上の法改正





 現政権の、黒川弘務東京高検検事長の定年延長を決めた閣議決定。
 何が大問題か、整理すると、

 この閣議決定は国家公務員法の定年延長の規定を適用したものです。
 しかし、国家公務員法と検察庁法は、一般法と特別法の関係にあります。
一般的なルールとしては国家公務員法がありますが、特別法が適用される
範囲に関しては、一般法は適用されません。
 検察官の定年に関しては、国家公務員法は適用されないのです。
 この定年延長規定は検察官には適用されないことは、1981年に
政府が明確に答弁しています。

 詳しくは、下記記事をお読みください。


● 東京高検検事長の定年延長はやはり違法
               (ヤフーニュース 渡辺輝人弁護士)

https://news.yahoo.co.jp/byline/watanabeteruhito/20200214-00163053/


 それを突然、閣議決定はちゃぶ台をひっくり返すように、検察官に
国家公務員法を適用して、黒川検事長の定年を延長したのです。
 事実上の法改正を、国会ではなく政府が、「法解釈を変えたんで」と
いう閣議決定1つで、やり遂げてしまった。法治国家としてあっては
ならない、大事件です。


 野党が大批判して追及している最中ですが、それに対して法務省は
20日午後の衆院予算委員会理事会で、法解釈変更の経緯を示す文書
を提出した、とのこと。
 
● 政府、検事長定年延長妥当の文書 野党、
              日付なく真偽不明と反発 (共同通信)
 https://this.kiji.is/603143285703869537



 でもこの文書、「検察官にも国家公務員法の規定が適用されると
解するのが自然だ」と言い張っているだけで、理屈もへったくれも
ない。そして文書作成日の記載もない…。

 めちゃくちゃ、以外に表現のしようがありません。


 解釈を180度変えることは、「解釈」というよりは事実上の法改正
です。時の権力が自分の都合に合わせて邪魔な法律を「解釈変えたんで」
と破ることは、国会の立法権を奪うも同然のこと。

 これが許されたら、この国の三権分立は致命的に壊されてしまいます。
 「おかしい」と、声を上げましょう。

この動画の茂木外務大臣の態度が物語ること



 人事院給与局長に対する、茂木敏充外務大臣の口汚い「帰れ!帰れ!」

https://twitter.com/liberal16peace/status/1230131892625657856



 こういう光景1つとっても政府・与党の体質が分かるものです。
 パワハラ体質、誠実な対話より強い語気で押し通せばいいと考える
強引な非知性的な姿勢…


 次もまたこの方々を自分たちの代表として選ぶのか、私たち主権者が
問われています。

専門家ゼロ人のクルーズ船 医師の告発に対して副大臣が



 医師の岩田健太郎氏がクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に
乗船し、常識からは考えられない防疫体制の不全を告発した動画が
拡散しました(その後、なぜか岩田氏は動画を削除)。

 文字起こし
   ↓
https://note.com/chocolat_psyder/n/n37115c09d500?fbclid=IwAR1G1l36YG4G6Mfg8GfTPyi1rrctDAdiNR9m7qJwhl8zNLdIoPh6etNqSuA


 それに対し、橋本副大臣は的外れな非難をするものの「専門家を入れ
ずに素人だけで乗客を閉じ込め続けた」事実については何の反論もでき
ません。



 「専門家・研究者の意見を軽視・無視する」という姿勢は、首相と
現政権の一貫したポリシーです。
 病気になれば医者を頼りますよね?なぜ未知の感染症への対処に、
医者の意見を聞かないのか。岩田氏の指摘を前に、震えます。

 ちなみに、このツイート、順番に読めば分かるのですが、
専門家を入れない、素人の役人による非衛生的・非科学的でずさんな環境
で乗客がクルーズ船に閉じ込められているか、医師の告発を受けた副大臣
の仕事が、
「誰だこの医者を船に入れたのは!」という“犯人探し”

 

 この政権に、自分や子ども、大切な家族の命や健康を任せていてはいけない、
と改めて思います。

今さらですが、立憲主義と民主主義のカ・ン・ケ・イ♪



 どんなに民主主義のルール(多数決)で決めたことでも、憲法に
違反することは許されない。これが立憲主義です。

 立憲主義は、しばしば民主主義と対立します。
 民主主義(多数派や“時の権力”)の暴走に憲法でブレーキをかける
わけです。


 それって憲法違反でしょ!?と野党が追及し、国民が怒って支持し
なければ、立憲主義を理解している政治家であれば青ざめて恥じ、
辞任するでしょう。

 そもそも憲法違反を繰り返すような政権や与党は、国民が次の選挙で
落選させるだろう、と憲法は考えています。 


 立憲主義を理解しない人に、政治を任せてはいけないのです。
 同時に、私たち主権者も、立憲主義を理解していないと危ういのです。


 * 憲法カフェのお友達などとシェアしてみてください☆

2020年2月19日水曜日

こんな国全体がいろいろ動揺しているさなかに、「改憲発議へ尽力」って(-_-)



 自民党の2020年運動方針の原案ができたとのこと。


● 自民、改憲案「国会発議へ尽力」 
                                      20年運動方針案に明記 (共同通信)
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200218-00000151-kyodonews-pol



「(改憲について)改正原案の国会発議に向けた環境を整えるべく力を尽くす」
「国民が判断する材料を示すのは政治の責務だ」


 こんなこと言ってるばあいか、っていう…。

 なにがあっても、どんな事態におちいっても、
「現実の課題には目を向けない。国民の声は聴かない。」という姿勢に
ブレはありません。ただひたすら、首相の“悲願”に向けて執念を燃やすのみ。

 主権者国民からの要求もなければ関心もない改憲に突き進む、この
「妄想の中に住んでいます」感もきわだちますし、
 そもそも憲法に縛られている(憲法尊重擁護義務を負う)側が改憲に
向けて舵取りだなんて、ありえません。常識的な民主主義国家であれば、
許されないことです。


 理屈が通じない、常識が通じない政権への対峙…どうすればいいのか
正直途方にくれます。途方に暮れる…けれども、、、言葉での対抗
止めるわけにはいきません。

 国民は望んでいないし関心もない。
 憲法に忠実な政治をしてほしい。
 もっと現実の国民の声を聞いてほしい。

2020年2月14日金曜日

「都合悪いので法解釈変えます」それは、法治国家の終焉



 閣議決定で黒川弘務・東京高検検事長の定年が半年延長された
問題は、国家公務員法が適用されるはずのないケースで国家公務員
法が適用された、逆立ちしてもありえないものでした。

 それについて、法務大臣のグズグズな答弁では対処できないと
考えた政府がとった次の行動は、
 率直に謝罪してありえない法適用を撤回して総辞職
 …ではなく、


● 検事長定年延長 首相「法解釈を変更した結果」
               国家公務員法と検察庁法 (毎日)
https://mainichi.jp/articles/20200213/k00/00m/010/228000c




「検察官の勤務(定年)延長に国家公務員法の規定が適用されると

解釈することとした」by安倍首相


 都合悪い法律は「解釈変えることにしました」のひと言で事実上の
法改正すればいいや、という、キャタピラで轢くくらいの強行突破を
しました。
 時の権力者が、法の解釈を自己の都合いいように変えてやりたい放題
ならば、では何のために法があるのか。


 これは、法治国家の終焉そのものです…。

2020年2月11日火曜日

2月14日(金) 楾大樹弁護士の憲法カフェ「檻の中のライオン」in 大阪市福島区☆


☆ 「檻の中のライオン」 in 大阪市福島区 ☆



日時:2020年2月14日(金)
  13:30~16:00



会場:福島区民センター
  (大阪市福島区吉野3-17-23)


https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000016603.html



講師:楾 大樹 弁護士
 ひろしま市民法律事務所
 明日の自由を守る若手弁護士の会
 『檻の中のライオン 憲法がわかる46のおはなし』
 『けんぽう絵本 おりとライオン』
 著者




参加費: 1,500円
  (檻の中のライオン憲法条文クリアファイルつき)



* 申込み不要
 FBイベントページの参加ボタンをポチッと押してください。



主催:大原千里



<FBイベントページ>https://www.facebook.com/events/s/%e6%aa%bb%e3%81%ae%e4%b8%ad%e3%81%ae%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%82%aa%e3%83%b3in%e5%a4%a7%e9%98%aa%e7%a6%8f%e5%b3%b6%e5%8c%ba/164253298350307/

2020年2月7日金曜日

首相「痛恨の極み」 虚しい言葉だけの無為無策



● 首相「生還実現できておらず痛恨」 有本嘉代子さん死去 (朝日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200206-00000056-asahi-pol




 「(嘉代子さんが)元気なうちに恵子さんを取り戻すことができな
かったことは、痛恨の極み」


 どのアングルから見ても現政権は「最優先」でもなければ「全力」に
取り組んでもいませんでした。
 他の周辺諸国が金委員長と直接コンタクトを取り核問題その他の外交
課題をやり取りする間、日本だけが、アメリカにことづけを頼むだけで
何もしない。無為無策としかいいようがない。


 選挙の時だけ拉致問題を引っ張り出すだけで、国民の命にいかに無関心
かが透けて見えます。

北朝鮮拉致問題「最優先」「全力で」の語録



2018年6月
 「トランプ氏は、私が拉致問題に関して伝えたことを率直に金氏に
言ってくれた。次は私の番だ」
https://www.sankei.com/politics/news/180615/plt1806150004-n1.html


2018年8月
 「先般、米朝首脳会談が行われたが、次は私が(北朝鮮の)金正恩
(キムジョンウン)委員長と向き合う番だと思っている。」
https://www.asahi.com/articles/ASL8R72DLL8RUTFK01F.html


2019年3月
 「次は私自身が金正恩キムジョンウン(朝鮮労働党)委員長と向き
合わなければならない」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190306-OYT1T50272/
 

2019年9月
「条件を付けずに金正恩(キム・ジョンウン)委員長と向き合っていく」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49859290W9A910C1PE8000/



2020年2月
 「あらゆるチャンスを逃さないという決意で取り組み、条件を付けず
にキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と向き合う決意だ」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200206/k10012275131000.html



 これが首相の「全力」です。

 永年にわたるご家族の命を削るような活動に涙を流し共感した方なら
尚更、わが身に置き換えて想像できるはずです。現政権が「最優先」と
いい実際には(ひたすら朝鮮への差別感情ゆえ)放置してきたことが
どれだけ残酷なことか。

 どこまでも国民の命に無関心で、国民の訴えには耳をかさない。

 国民の命や人権、現実の生活に無関心は人がリーダーである、という
ことが、どれだけ恐ろしいことか、私たち国民はそろそろ気づかなけれ
ばならない時ではないでしょうか。

2020年2月5日水曜日

選択的夫婦別姓を拒む首相 主張はトンデモなものばかり


 
 今日も今日とて、首相は選択的夫婦別姓の導入を拒みました。


● 首相、夫婦別姓「子への悪影響懸念も」 
         衆院予算委員会の主なやり取り (産経)
 
https://www.sankei.com/politics/news/200204/plt2002040032-n1.html



 「国民の意見は分かれており、夫婦の氏が異なることで子への悪影響
 が生じることを懸念する人も相当数いる」by安倍首相


 …(-_-;)相変わらず、理屈にもなっていないトンデモ理論を言い続けて
います。


 まず、「国民の意見は分かれている」から夫婦同姓強制でいいんだ、
という主張。
 
 どんなに民主主義の手続きどおりに作られた法律でも、憲法に違反し
だれかの人権を侵す法律は許されません。これが、立憲主義(権力を
憲法でしばること)によって民主主義政治を補完する、という構造です。

 多数派によって少数派の人権を奪うことが無いように、権力を憲法と
いう名の檻に入れよう、という、まさにそのもの。
 首相の言い分は、このことを理解していない言い分です。
 選択的夫婦別姓の導入に反対する国民がいるかどうかは問題ではない。
 現在の婚姻制度(夫婦のどちらかが姓を変えなければならない制度)
によって、人権を踏みにじられている人がいる、という事実が重要なの
です。誰かの人権を奪うような法律を、憲法は許しません。民法750条
は、変えなければなりません。
 「国民の意見が分かれているから夫婦同姓強制のままでいい」という
理屈は通用しないのです。


 また、首相は「子への悪影響が生じることを懸念する人も相当数いる」
と、これまたおなじみの主張で選択的夫婦別姓を拒みますが、

 何度も繰り返しますが、結婚で夫婦のどちらかが姓を変えなければ
ならない制度をとる国は、世界で日本だけ。日本以外のすべての国で、
子どもが親の別姓のせいで心身不安定に陥っているとでも!?

 根拠が、まるで無い。

 根拠を示さずにものを言うのはうそついているのと同じだ、と昨日、
首相は黒岩議員にドヤ顔で答弁しました。
 ならば根拠を示してください。

武田鉄矢氏 選択的夫婦別姓は「女の覚悟の問題」…



 TV番組にて、俳優の武田鉄矢氏が選択的夫婦別姓について無知と
無理解を露呈したとのこと。

● 武田鉄矢の発言に批判殺到 夫婦別姓は「女の覚悟の問題」 (女性自身)
 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200204-00010006-jisin-ent




<一部引用>
 武田は「女の覚悟の問題でしょうけど」と前置きしたうえで、妻を
旧姓で呼んだ際に叱られたエピソードを披露。
 武田の妻は「自分は前の姓を置いて武田の姓になった。そういう
つもりで来ているんだから冗談でも前の姓で呼ぶな」と語ったという。
そして、「姓を変えるというのは煩わしさも込み。その煩わしさこそが
結婚の関係じゃないのかなあ」と持論を展開した。
      (2月2日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系) )



 …煩わしさ含めて幸せでしょ、という、「姓を変えてない側」のすさ
まじい身勝手な妄想です。好きな男の姓になるのって女のあこがれなん
でしょ、とでも言いたいかのよう。
 自らの経験談を交えていますが、それはあなたたち2人固有の感覚です。
それを「だから姓を変えるってのはそういうもんでしょ」と、なぜ普遍
的な、一般的なものかのように語るのか。
 どれだけごう慢な、想像力のかけらもない物言いなのか、こういう発言
をしたからには、自覚はないのでしょう。。。

 これが公共の電波で流れたとは、有害極まりないことです。

 姓を変えることで自分が自分でなくなってしまうような喪失感をぬぐ
えず苦しむ人、男性側の家族や実家からも理解されずにほんとうにどう
しようもなく追いつめられて姓の変更を余儀なくされた人、アイデンテ
ィティの危機に陥る人…。そう苦しむ方が少なくないこと、想像して
ください。

「根拠を示さずにものを言うのは嘘と同じ」とドヤ顔で言い根拠を示される首相



 規約について質疑する議員に対し、「規約持ってないだろう」と完全に
早とちりして思い込んで「嘘つき」を罵倒する。
 即座に「規約持ってます」と証拠を出して批判する議員に、謝罪もしない。

 「根拠なくものを言うのは嘘ついてるのと同じだ」、と、誰よりも根拠を
示さずにはぐらかし続ける首相が言う、というシュールすぎて当惑する光景。

 下記にノーカット動画をご紹介します。ぜひご覧ください。
 動画の前半は、質問と関係ないことをひたすらしゃべり続ける不誠実な
首相の姿も確認できます。暗澹たる思いです。


● 【ノーカット】安倍総理 野党議員に「嘘つき」 (テレ東)
https://www.tv-tokyo.co.jp/news/original/2020/02/04/009225.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter





● 「人間としてどうなのか」「嘘つき」
  …予算委員会が“桜を見る会”質問でヒートアップ (BLOGOS)
 
https://blogos.com/article/434046/



安倍:今、規約に書いてあるっておっしゃったけど、ニューオータニの
 規約に書いてあるんですか(席に戻る)。

黒岩:(ダメダメダメダメ、なになになに…)

委員長:内閣総理大臣・安倍晋三くん。

安倍:今、根拠のないことをおっしゃったことが明らかになりましたね。
 別にこれはニューオータニの規約にあるわけではないですよ、そんなことが。
 根拠がないのにですね、おっしゃる。それはまた久兵衛の寿司と同じじゃ
 ないですか。で、いわば、まるで、だからそれは根拠がないことをおっしゃ
 るって嘘をついていることと同じですよ、これは。はっきりと申し上げて。
 はっきりと申し上げてね。
  今の黒岩議員のご質問の中においてですね、規約に書いてあると。
 規約に書いてあるということにお答えすることはできないということは、
 そういうことなんじゃないですか。
  そして、今、これはホテル側との関係においては、その際すでに事前の
 アンケート調査により、概ねの出席者数は判明していることからですね、
 最初に答弁で説明していますよね。聞いていなかったんですか。
  出席者数は判明していることから、ホテル側の了解のもと、取り消し料
 等の取り決めは特段行わなかった、こういうことでございます。
 これに尽きるところでございます。


委員長:黒岩宇洋くん。


黒岩:逆に言うとね、総理、なに人を嘘つき呼ばわりしているんですか。
 ここに規約ありますよ。ホテルニューオータニ東京の。そこの規約の
 第二項に有料人数の確認と。「料理等を用意する人数の最終決定数は、
 宴会・催事開催日前の最終平日の午前中までにホテル担当係にご連絡
 ください。上記期限を過ぎて出席者が減少した場合でも、すべて手配が
 完了しておりますので、最終決定数にてご請求させていただきます」と
 書いてあるわけですよ。
  これ、一人でも、二人でも事前予約、予約したのは安倍事務所だと
 言っている。一人でも二人でもこれが欠席が出た時でも、それは今
 言ったように最終決定数で請求させるわけだから、この差額については
 誰かが負担しますと。で、会場が取り消しとかなった場合にうんぬん
 かんぬん…8割負担とか100%負担とか書いてありますよ。
  この当たり前の規約に私はこれに沿って質問しているだけです。
 規約も読んだことをないみたいなことをおっしゃっていただきたくない。
 取り消してください。

委員長:ご静粛にまずお願いいたします。内閣総理大臣・安倍晋三くん。

安倍:私が申し上げたのはですね、つまりは私は仲介をしたわけであり
 まして、契約の主体は参加者でありますから、当然参加者との契約に
 なるわけです。それを前提に申し上げているわけでありまして、その
 ケースにおいての規約があるのかどうかと申し上げたわけでございます。
  私が契約主体であれば、今私はそれを確認していませんからわかりま
 せんが、今読み上げられた通りかもしれませんが、契約主体が違うん
 ですからそれは違うということでございます。その上において申し上げ
 れば、先ほど来申し上げているようにアンケートについて、アンケート
 をとった上でこれはホテル側が了解したわけでございますから、ホテル
 側の了解において出されたということでございます。

委員長:黒岩宇洋くん。

黒岩:私が今申し上げたのは、「嘘つき」と言ったその総理の発言を撤回
 していただきたい。

委員長:内閣総理大臣・安倍晋三くん。

安倍:久兵衛については嘘つきだと思います。これははっきりしています。

黒岩:(規約については!)

安倍:規約についてはですね、私は規約について確認はできませんので
 お答えをすることはできませんが…

黒岩:(撤回してください)

安倍:もしそれが事実であれば撤回をさせていただきたい。
 ただ、久兵衛についてですね、おっしゃったことについては、それは嘘を
 ついているということは重ねて申し上げたい、このように思います。

委員長:まず皆さま、恐縮ですがご静粛にお願いいたします。黒岩宇洋くん。

黒岩:今ね、何度も何度もお寿司屋さんの名前を出しますが、私が申し上げ
 たそのお寿司屋が提供したと一言も断言していないことは、私は言って
 おきます。それと、そのお寿司屋さんが出したかどうかについては、明細
 書を見れば明らかになるんです。それが事実かどうか。それを事実にでき
 るのは総理、あなたですよ。それをしっかりと明らかにしていただきたい
 と思います。
  で、これはね、もう時間の都合がありますんで、今ね、やっぱり驚くべ
 きことなんですよ。契約主体が参加者個人個人だと言った。そしてこの
 規約上もですね、総理が言ったように自分は契約していないと。本来は
 契約している主体が参加者個人個人だったら、今言ったようにいざキャン
 セルが出た場合、これは会場費においても料理代についても、これは規約
 で負担を負ってもらうと書いてある。
  その取り決めがない、そんな契約主体ありえないですよ。これはまさに
 参加者個人個人が契約主体ではないということの裏返しですから。
  この点については、契約主体ではないということは、この点もしっかり
 と説明責任を果たしてもらいたい、ということを指摘して私の質問を終わ
 らせていただきます。どうもありがとうございました。

2020年2月4日火曜日

2月9日(日) 橋本智子弁護士の憲法カフェ in 第20回ローズWAMまつり(大阪・茨木)☆




 茨木市の男女共生センターローズWAMにて開催される
「第20回ローズWAMまつり」
 さまざまな公演やワークショップなど盛りだくさんな中、
橋本智子弁護士の憲法カフェも開催されます♪
 テーマはこの場にふさわしく憲法24条☆
 男性による差別と暴力から解放された女性の理想が書かれた24条、
けれども息苦しい日本の現実。
 憲法のキホンに触れて、一緒に考えてみませんか?
 お気軽にお越しください!(^^)!




日時: 2020年2月9日(日)
    15:00~16:30



会場:茨木市立男女共生センター.
   ローズWAM401・402
  http://rosewam.city.ibaraki.osaka.jp



参加費500円


お問い合わせ:072-655-5415
  (サポートユニオン with YOU)

2月16日(日)午後 楾大樹弁護士の憲法カフェ「檻の中のライオン」in 神戸住吉☆


◆ 檻の中のライオン in 神戸住吉




日時: 2020年2月16日(日)
  15:00~17:30(14:30開場)


会場: 海運堂別館

  (神戸市東灘区住吉本町2-11-5)
    JR住吉駅から徒歩3分

https://www.facebook.com/kobe.kaiundo/


講師: 楾(はんどう)大樹 弁護士
  ひろしま市民法律事務所所長
  明日の自由を守る若手弁護士の会

  憲法本としては異例のベストセラー、今いちばんわかりやすい憲法
 入門書として話題の『檻の中のライオン 憲法がわかる46のおはなし』
 (中学校公民資料集に大きく掲載)、『けんぽう絵本 おりとライオン』
 著者
檻の中のライオン講演は全国460回以上開催され大人気を博す。



会費: 1,000円
  (憲法全文記載!オリライクリアファイル付き)


* 事前申込必要


お申込み・問い合わせ先
  メール:info@kobe-kaiundo.jp
  電話:070-5040-6192
  (小さなこどもがいますので、メールの方が助かります)



* 畳の間での開催です。長時間畳に座ることが
 難しい方の為に、一部ベンチ席を設けます。
 利用を希望される方はご一報ください。

* 駐車場はございません、車でお越しの場合は
 近くのコインパーキングをご利用ください。



* 基本的に大人向けにお話しいただきます。
 中学生ならついてこれる?という感じです。


<FBイベントページ>
https://www.facebook.com/events/599668990869053/

2020年2月3日月曜日

2月16日(日)午前 楾大樹弁護士の憲法カフェ「檻の中のライオン」in 吹田☆


◆ 檻の中のライオン in 吹田






日時: 2020年2月16日(日)
  10:00~12:30


会場:府営住宅佐竹台第1集会所
  (吹田市佐竹台2-4-8)


講師:楾(はんどう) 大樹 弁護士
 
ひろしま市民法律事務所
 明日の自由を守る若手弁護士の会
 『檻の中のライオン 憲法がわかる46のおはなし』
 『けんぽう絵本 おりとライオン』著者




参加費: 1,500円 
 (憲法条文が一目でわかる檻の中のライオンのクリアファイル付)
 
* 高校生以下は無料申込み要   



定員: 50名 
 * 空きがあれば当日参加可



申込み・お問合せ:facebookのイベントページ、
 もしくはecru.design@gmail.com まで
            お申し込みください。

<FBイベントページ>
https://www.facebook.com/events/2477263439259907/

2020年2月1日土曜日

『スターウォーズ』は、緊急事態条項(国家緊急権)を学べる映画です。


 新型コロナウイルス対策のために、憲法に緊急事態条項をもうけよう!
…なんて声が、自民党の議員からちらほら聞こえてきます。
 
 「国の危機に、迅速に対応するためだよ」とか言われると、
「そっか…そういう制度あった方がいいのかな」と不安に流されがちに
なりますよね。
 その気持ちは分かりますが、冷静に考えてみましょう。


 緊急事態条項(一般的には国家緊急権といいます)は、いってみれば、
憲法の一時停止システムです。三権分立や人権保障といった憲法体制を
一時停止にして独裁制にすることで「国家の危機」を乗り越えよう、
という制度です。
 
 一時停止にして独裁制にする。すでになんか「えっ…」と思えたなら、
そのセンスは見事です。

 
 すごーく分かりやすく緊急事態条項(国家緊急権)を学べる映画が、
身近にあります。
 実は、『スターウォーズ』ep1~3は、緊急事態条項
(国家緊急権)の濫用で民主主義が崩壊する過程を描いているのです。

 非常大権(国家緊急権)で強大な権力を握り議会を無力化したパル
パティーン議長が、エピソード3で遂に帝国の建国を宣言する時、
パドメがつぶやきます。

So this is how liberty dies. With thunderous applause.
(これで、自由は死んでいくのね。万雷の拍手のうちに。)



 今は非常時だから、
 今は緊急事態だから、
 という言葉で不安をあおられた元老院議員たちが、非常大権(国家緊急
権)を発動して、議長に次々に強大な権力を集中させていく過程を、
ジェダイ評議会は怪しむ。そんな姿も、要所要所で観られますよね。


 この『スターウォーズ』で緊急事態条項の危険性を語る試みは、かつて
あすわか内山宙弁護士の憲法カフェ「スターウォーズ憲法」として大人気
を博しました!
 内山弁護士が詳しく書いた記事はこちら☆
    ↓
● 自民党憲法改正案の緊急事態条項が、スターウォーズよりヤバい4つの理由
 https://www.huffingtonpost.jp/hiroshi-uchiyama/star-wars-constitution_b_8910388.html



* 現在、自民党の「改憲4項目」では記事当時の案よりさらに悪い案が出てます。

 そんな民主主義の視点からも、楽しめるスペース・オペラ☆
 まだ観たことない方も、往年のファンも、こういう角度から楽しんでみませんか♪