2017年5月30日火曜日

やや日めくり憲法 60条(衆議院の予算先議権及び予算の議決)




 今日で5月も終わりかけ!連休がなく梅雨もあり、しんどい季節が近づいて
いますが、皆さんお元気ですか~~?
 やや日めくり憲法、今日は60条を紹介します。


 日本国憲法 60条

 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。

2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした
 場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を
 開いても意見が一致しないとき、
 又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、
 国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しない
 ときは、衆議院の議決を国会の議決とする。


 国家予算の作成は、内閣の仕事ですが、予算は私たち国民から集めた
お金(税金)。その使われ方は(オスプレイを買うのか、要らないハコモノを
建てるのか、保育士さんのお給料に使うのか、学生の奨学金に使うのか)
国民に重大な影響を与えます。
 そこで、内閣が作成した予算案は国会で審議され、可決されて初めて
執行できる、というルールになっています。お金の出し入れも、民主的に
決めよう、というわけです。


 ここで衆議院が優越する(参議院よりも大きな力を持つ)局面が出てきます。
 まずは、「予算は必ず衆議院が先に審議する」。
 衆議院で可決された予算案は、次に参議院で審議されることになりますが、
もし参議院が予算案を否決したら、必ず『両院協議会』という会合を開きます。
 両院のメンバーがここで話し合い、決裂すれば、もうそのまま(衆議院で
可決されたということで)予算は成立します(こういうケース、今まで20回
ほどあります)。
 参議院が30日経っても議決しない時も、予算は成立してしまいます。


 国会が二院制なのは、衆議院だけだと多数派の暴走にブレーキをかける
ことができないので、立法府が深い議論で熟慮できるように上院(参議院)を
設ける、という趣旨です。なので、「ねじれ国会」はぜんぜん悪いことではなく、
多少のねじれは憲法がもともと予定している正常な状態といえます。


 ただ、任期が短くたびたび解散もある衆議院の方が、「今現在の国民の
意見」を強く反映できている、と考えられるので、衆議院の方がより強い力
を持っています。
 さらに予算というものは、法律と違って毎年必ず執行しなければならない
ものなので、待ったなしで必ず成立させなきゃいけないという事情があり
ます。予算の成立において、60条が衆議院にとっても大きな力を持たせて
いるのは、こういう事情によるものです。