2019年12月18日水曜日

女性議員が増えないと社会は変わらない 申琪榮准教授のインタビュー記事



 日本のジェンダーギャップが世界153か国中121位と、最低
レベルを更新したという報道。

 これに関し、女性の政治参加が進まない現状について、お茶の水
女子大学ジェンダー研究所の申琪榮(シンキヨン)准教授のコメント
が光る記事を紹介します。


● 男女平等はまた後退 
   ジェンダーギャップ指数2019で
         日本は過去最低を更新し121位、G7最低 (ハフポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5df74276e4b047e8889fdd98?ncid=fcbklnkjphpmg00000001&fbclid=IwAR1BVWLbd2UQ4A-rkporlo-l9P3QJqNQmNYkbS9qas2fpujXnkUzhjo9I5M



 コメントすべてすばらしいのでぜひ上記記事をお読みください。

 あえて抜粋すると…


<抜粋はじめ>

―「女性政治家を増やすと、能力のない人まで当選する」と不安がる

人も多いようです。

 いえいえ、今は、女性差別があることによって本来当選できないはず
の能力のない男性政治家がいっぱいいますよ。そういう人が去ることに
なりますから安心です。女性の政治家は今少ないですし、バッシングも
ある。この状況で政治家を目指す女性は、よっぽど覚悟もあって能力も
非常に高い人ですね。そういう人にぜひなってほしいですよね?
 だから、女性を増やした方が、議会全体の能力は確実にアップします。
実際に様々な研究からもそれは明らかですよ。


<抜粋終わり>


 納得!ですよね(笑)。
 性別関係なく能力がある人を当選させるべきだ、と主張してクオータ
制導入に反対する人がいますが、じゃあ現在、男性議員はどなたも皆、
能力ある当選すべき人がそろってるんですか、と。
 「性別なんて関係ない」という言い方が、事実上、男性ばかり(ムダ
に)当選させている現実を後押ししてるんですよ、というわけです。


<抜粋はじめ>

――「政治が自分たちの生活とは別モノとの考え方が、女性の政治参加

を遅らせている」というご指摘ですね。

 誰にどのようにお金を配分するか、これは基本的に政治の場で決めら
れるわけです。誰もそのことについて質問をしなければドンドン後回し
になってしまう。
 少し広い意味での政治ということを考えてもらわないと、いつまでも
「自分とは関係のないこと」となってしまう。保育政策から年金まで、
あらゆる政策が、自分の生き方に関わってくるんですよ。

 地域別でかなり違うと思いますが、日本の地方では特に、今だに男尊
女卑の考え方が大きいと感じます。「政治は男の仕事。女が関わるべき
じゃない」。究極に言えば、女性が政治に参加しない理由は、これが
一番大きいです。若い女性でその状態が嫌だと感じる人は都会に出て
しまうから、地方ではこの構造が温存されます。


 <抜粋終わり>


 …女性の人権に関わる施策が永遠に二の次になっている、そのカラ
クリが分かりますよね。

 女性議員を増やさなければ、社会が変わらないこと、まざまざと
分かる分析です。