2021年5月20日木曜日

選択的夫婦別姓で氏の取り合い→少子高齢化に拍車、という迷説


 櫻井よし子氏や麗澤大学教授の八木秀次氏が自民党に招かれ、

選択的夫婦別姓を断固として反対する旨の講演をおこなった、

との報道です。菅政権下で、極右的な層がいまいち存在感を発揮

できていないことに焦りを感じての圧力といえましょう。


● 櫻井よしこ氏「保守政党らしからぬ提言に危機感」 (産経)

 https://www.sankei.com/politics/news/210519/plt2105190010-n1.html



<一部抜粋>

 八木氏は、選択的夫婦別姓を導入した場合の課題について「多く

の人は子供の氏が決まらないことや、氏の取り合いが起こることを

懸念して結婚や出産を躊躇(ちゅうちょ)する。逆に少子化が進む

可能性がある」と指摘。「現在の戸籍制度の下では、旧姓の通称使用

を拡充することが最も現実的な解決策だ」と訴えた。

<抜粋終わり>


 いったい、この主張の根拠はどのようなデータなのでしょう。

 結婚の際に姓をどうするか話し合い、別姓を選んだ夫婦が、いざ

子どもを産む段階で子どもの姓について争うようになるケース、

というのは、「ないとはいえないけれど、そんなにあるものなのか」

レベルではないでしょうか。。。?

 だって、世界で同姓強制の制度をとるのは日本だけで、日本以外

の国の夫婦は別姓なのです。別姓を選べる諸外国で、実際にそんな

「氏の取り合い」が起きているとでもいうのでしょうか?

そして「結婚・出産の躊躇」が止まらないとでもいうのでしょうか?

 (どちらかといえば同姓強制含め、日本の女性が自由に、男性と

対等に生きられない諸制度こそが、少子高齢化の原因です。)


 こういった、根拠のあやしい言説をありがたく参考にするのが、

自民党です。

 国民の声を聞く気はない。