4月9日ですので、49条の解説です。
日本国憲法 49条〔議員の歳費〕
両議院の議員は、法律の定めるところにより、
国庫から相当額の歳費を受ける。
この条文は、大切なことを2つ言っています。
一つは、「国会議員は無給じゃない」、ということです。
もし国会議員が無給だったら、みんな生活費を稼ぐので忙しくて、
国会休んだり、議論の準備しなかったりになるかもしれませんよね。
そこで、ちゃんと給料(歳費)を払うから、しっかり国会議員としての仕事を
してね、と定めています。
もう一つは、「その給料の額は、国会が自分で決められる」ってことです。
もし、国会議員の給料を内閣が決められるってことになったら
内閣が自分の仲間にだけ優遇したり、簡単に増減できちゃうことになって
国会議員の身分が不安定なものになっちゃいますよね?
ちゃんと国会での話し合いに集中してもらうための給料なので、
誰かの勝手で増減しちゃわないように、国会議員が自ら決められることになって
いるのです。
でも、そんなことしたら、国会議員たちの好き勝手に増やされちゃうんじゃ
ない?💦 という不安もありますよね。
しかし、法律は国民に公布しなければならないものなので
国民は法律を見ることができて、「なんじゃこの議員の歳費、高すぎる!」
と思ったら、そんなことを決めた国会議員を、次の選挙で落とせばいいのです。
もし、内閣が国会議員の歳費を決められる、というルールだったら、
法律とは違うルールですので、基準が国民に公表されないかもしれませんし、
情報開示請求しても「廃棄した」って言われてしまうかもしれませんね。
(最近は防衛省や財務省などで「廃棄した」が流行っていますので)
誰がどういう基準でいくらもらうのかってのをはっきりさせるためにも、
法律で決めるのが一番、というわけです。
実際には、
「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」という法律で決まって
います。
役職ではない議員だと月129万4千円らしいですね(1条)。
そのほかに、年2回のボーナス、文書通信交通滞在費などが出るようです。
これらとは別に政党に配る政党助成金(年間約320億円)というのもあります。
けっこうもらっていますね。
ちなみに、
国務大臣になると別に給料が出るので
大臣の妻がポンと100万円の寄付をすることも可能かもしれません。
これだけの歳費に見合った働きをしていない議員(寝てばかり、ヤジばかり、
不起訴が決まるまで雲隠れ)がいるのかどうか
それを見張るのも国民の仕事(不断の努力)なんでしょうね。
それを見張るのも国民の仕事(不断の努力)なんでしょうね。