2019年1月29日火曜日

厚労省の不正な統計調査 「第三者の調査」がいかにダメか久保利弁護士の解説


 厚労省が組織ぐるみで毎月勤労統計の調査を不正に行なっていた
国家の土台を揺るがす問題。
 さらに「特別監察委員会」なる第三者委員会の調査が、あまりにも
ずさんであることも、連日報道されています。
 いかにその調査がずさんか、について、久保利英明弁護士が解説して
いますので、ぜひお読みください。
    ↓
●「これでよく第三者の調査と言えた」弁護士 不適切統計問題 (NHK) https://www3.nhk.or.jp/n…/html/20190128/k10011794691000.html


「誰が誰に対して何時間くらい聞き取りを行い、どんな方法で聞いたかが
重要だが、それがほとんど報告書に書かれていない。問題に関与した人数
も多く不正が行われた期間も長いので調査には最低でも2~3か月かかる
はずで、調査期間があまりに短すぎる」

(第三者委員会が行った幹部などへの聞き取り調査に厚生労働省の官房長が
同席していたことについて)
「独立性や中立性を保って聞き取りを行うことが第三者委員会の目的のはず
なのに、そこに調べられる可能性がある人がいることは本末転倒で大問題だ。
聞き取りを受ける側も正直に話をすることができずまっとうな答えは期待
できない」

(一部の職員に電話やメールだけで聞き取りを終えていたことについて)
「電話やメールで聞き取りをする場合、本人が回答していることを確実に
確認をして担保する必要がある。『電話で聞きました』だけでは信用できる
ものにならない。時間がないから電話やメールで済ませるというのでは、
まじめに調査する意欲があるのか疑いたくなる」

* * * *

 というわけで、

 国家の土台がゆらぐ大事件だというのに、その深刻さが理解できず、
適切な調査もできずに収拾しようとする政権であることに、改めて、
うなだれます。
 先進国とは呼べない国にしてしまった現政権の責任は、重すぎるほど
重い。
 私たち国民は、いつまでこの政権に、政治を託し続けるのでしょう…。