2015年8月1日土曜日

メディアを懲らしめたり個別撃破したり…自民党議員さんの恫喝伝説は続きます。



 報道によると、自民党の大西英男議員が、また報道の自由・
表現の自由をおびやかす恫喝をしたようです。


反原発コメンテーターを「個別撃破」 大西議員、エネ庁幹部に要求
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015073002000254.html

 
 
 大西議員は党本部で開かれた原子力政策に関する会合で、
原発に批判的なTVコメンテーターらに関し「個別にどんどん
正確な知識を知らせていくべきだ。各個撃破でいいからぜひ
行って、皆さんの持っている知識を知らしめてください」と
資源エネルギー庁の幹部らに求めたとのこと。

  さらに、コメンテーターたちの発言を「ことさら原発再稼働
反対の意思を表示している。一般の人たちが聞くと、あたかも
日本のエネルギー政策は間違っているというとらえ方をしか
ねない」と述べたんだとか。
 


 ふぅ…(-_-;)


 大西議員は先日、
「安全保障法制について事実無根の『戦争に導く』という
報道をしている一部マスコミを懲らしめなければいけない。」
という発言を繰り返したことで一躍脚光を浴びました。
何度問いただされても、繰り返すので、あぁ本心なんだな、
とは思うのですが、またもやその本音を余すところ無く
オープンになさっています。


 要は、政府の政策と批判する言論や報道は「撃破」しな
ければならない対象だ、ということです。
つまり相変わらず「懲らしめなければ」と思ってらっしゃる
ということですね。


 政府の政策を批判するマスメディアを権力が敵視し、
規制をかけるなど押さえ込んでコントロールすれば、
政府の都合の良いこと(政府の政策はすばらしいと
いう礼賛報道)しか流れませんので、国民は、耳も目も
ふさがれたも同然です。
「なんかおかしいな」と思ったとしても、TVや新聞が
こぞって政府に迎合したことしか言わなければ
「まぁ、そんなもんなのかな。」と思って考えるのを
やめてしまったとしても不思議ではありません。

 政府の政策に誤りはないのか、しっかり監視して
国民に知らせるのは、民主主義国家における
メディアの最大にして唯一の義務です。
(だからこそ、NHK会長が「政府が右と言うものを
左とは言えない」と発言したのは大・大・大問題な
わけです)

 実際に規制がかけられていなくとも、「マスコミは
懲らしめてやる」「政府の政策に批判的なコメンテー
ターは個別撃破しろ」という発言が権力側からなされ
ただけでも、影響は少なくありません。
実際になにもなくたって、暴力団から「家族の身に気を
つけろよ」と言われたら、ビビリますよね?そういう
脅迫の常套手段と、同じようなものです。
権力がマスコミ規制を示唆するだけでも、萎縮効果
は大きいのです。


 そういう許されない発言を、大西議員は繰り返します。
おそらくご本人は、なにが問題なのかお分かりになって
ないのでしょう。権力がマスコミを規制してなにが悪い、
と、本心から思ってらっしゃる。

 私たちは主権者として、
 まずは議員本人に、「そんな考えをお持ちのあなたは、
この民主主義国家の代表としてふさわしくありませんよ」
「都合の悪い報道は懲らしめる、なんて考えの人に、
政治は任せられませんよ」と伝えなければなりませんね。

 そして次に、大西議員の所属する自民党に、
 「いつまでも大西議員を処分しないということは、大西
議員の発言に共感しているということですね?」
 「表現の自由・報道の自由をなによりも重要なものだと
考えているのであれば、すぐに大西議員を厳しく処分
するはずですよね。」
 「表現の自由・報道の自由を軽視する政党には、政治
は任せられません。」
 と伝える必要もあります。

 マスメディアに、「権力からの脅迫まがいの発言に、
決して萎縮しないでください。」と激励のメッセージを
送りませんか。

 自由にものが言える社会を守るための、ほんの
ちょっとの「不断の努力」です☆