2021年6月11日金曜日

新潟県弁護士会 「重要土地等調査規制法案の廃案を求める会長声明」


 すべて政府(首相)の胸三寸で、どこの誰のどんな個人情報でも

監視・調査できる。。。あまりにも危険な治安立法として機能して

しまう重要土地調査規制法案。

 まともな審議のないまま衆議院で可決され、参議院での審議が

始まりました。廃案一択です。

 各地の弁護士会から、廃案を求める反対声明が続々と出ています。


新潟県弁護士会

<重要土地等調査規制法案の廃案を求める会長声明>

 https://bit.ly/3xiq6m3




 1 刑事罰の対象となる行為が不明確で広範となるおそれがあること

 2 国民の基本的人権を侵害する危険性があること

 3 立法事実がないこと

 を、端的に解説して批判し、「本法案に反対し、政府及び国会に対し

本法案の廃案を求めます。」と結ばれています。


 以前も書きましたが、「何をしたらどんな犯罪として罰せられるか」

を法律にはっきりと書いて国民に事前に分からせておくことは、「罪刑

法定主義」という非常に大事な人権の原則です。どんなことをしたら

罰せられるのか分からない状況というのは人を萎縮させ、事実上の表現

の自由を奪うものです。また、誰が何をしたら刑罰に処するか権力(警

察)次第になれば、それは強権政治です。

 この法案は、どのエリアが対象なのか、誰が対象なのか、分からない

(政府次第)。何が禁止されるのか、分からない。どんな個人情報を

提供しなければならないのか、分からない。法案の条文を読んだだけで

は何も分からない。でも政府の命令に背けば刑罰がかせられることだけ

は分かる。…信じられない法案であることを、声明も指摘しています。


<一部抜粋>

 このような広範かつ曖昧な要件の下になされる命令や報告の徴収等に

服することを刑罰をもって国民に強いることは、国民の自由を萎縮させ

るものであり、刑罰の対象は明確でなければならないという罪刑法定

主義(日本国憲法31条、市民的及び政治的権利に関する国際規約

(自由権規約)9条)に反するおそれがあります。

<抜粋終わり>


  新潟県には、ただでさえ「自衛隊の施設」はたくさんあります

(高田駐屯地、新発田駐屯地、航空自衛隊新潟救難隊)。

「海上保安庁の施設」も、第九管区海上保安本部や佐渡島には海上

保安署などがあります。これに空港、駅、浄水場、役所…重要インフラ

が「重要施設」になりうるのですから、全県民にとっての危機として

とらえるべきです。

 新潟県の方には声明をぜひ全文読んで、周囲の人に「ひどい法案が

ある」ことを知らせてください。

 一人でも、平日でも、家でもできることはたくさんあります。

 TVや新聞に、この法案の危険性をもっと大きく報じるようにメール

やFAXで求めましょう。投稿もしましょう。

 この法案に反対している議員のツイートをリツイートしたり、記事

をシェアしたり、「ヤバっ!」「こんな法案おかしい」という反対の

輪を広げましょう。