2017年2月17日金曜日

テロ等準備罪(共謀罪) テロどころか一般市民も捕まりますフツウに


 テロ等準備罪という名前に変わって提案されている共謀罪、
まだ「一般市民には関係ない」「テロリストを捕まえるためだけの
法案」だと思ってらっしゃいますか?


 国会での議論で、テロと全然関係ない一般市民もどしどし
捕まることになりかねない中身があばかれています。

 今朝はこんな報道が出ました。↓


性質一変なら「普通の団体」も処罰
            「共謀罪」政府統一見解(東京)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017021702000129.html 


 これまで、安倍晋三首相は「一般市民が対象となることがあり得ない
よう検討している」と説明したり、
 法務省も、処罰の対象になる“組織的犯罪集団”について「そもそもの
結合の目的が犯罪の実行である団体に限られる。普通の団体は除外
される」と答弁したり、
 政府は「一般市民の皆さんにはなんにも関係ありませんので安心して
法案に賛成してください!」的なキャンペーンを張ってきていました。


 ところが!
 昨日の国会で、法務省は“組織的犯罪集団”の定義について、
「もともと正当な活動を行っていた団体についても、目的が犯罪を実行
することに一変したと認められる場合には、組織的犯罪集団に当たり得る」
と答弁しました。
 一変した、というと、なにか凶悪な集団に変質した場合みたいなドラスティ
ックなイメージを持たれるかもしれませんが、そんなものだけにはとどまり
ません。

 ブラック企業の本社ビルの前で抗議行動をしよう!と決めた労働組合、

 電力会社の前で反原発のアピール行動をしよう!と決めた反原発の
市民団体、

 豊かな緑を守るためにここに国道を通さないで!と工事反対の座り込みを
決めた住民団体、

 これ、みーんな、組織的な威力業務妨害罪の共謀だ、と、見なされかね
ません。


 こ、これのどこが、テロ…?
 これをみんな共謀罪で捕まえられるようにしないと、オリンピックが開催
できないとか、首相は発言していましたが、それがいかに「???なにそれ?
IOCがそんなこと要求するわけないじゃん」というものか、分かるかと思い
ます。 
 テロ対策といいながら、やっぱフツウの市民がフツウに表現の自由を行使
したり、声をあげたりするのを捕まえようとしてるんだ…
 そう気づき始めた方が、だんだん増えています。

 昨日、あすわかの弘川欣絵弁護士の講演会が、大きく報道されました。


共謀罪 市民に危機感 広がる勉強会 (毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20170216/k00/00e/040/357000c


 人の心の中を取り締まることになりかねない、内心の自由を侵す
共謀罪。
「怖くてもう声なんかあげられないよ」という社会になれば、民主主義は
一巻の終わりです。ぜひ、その恐ろしさを知ってください☆
 (講演会・憲法カフェのご依頼は→ peaceloving.lawyer@gmail.com )