2015年6月2日火曜日

衆議院の特別委員会に参考人として出席しました!

18歳選挙権がもうすぐ国会で可決される見通しと報道されていますね。
先週になりますが、5月29日(金)、この問題を扱っている衆議院の政治倫理・選挙特別委員会で、当会事務局長の早田由布子弁護士が参考人として出席して意見陳述を行い、議員の質疑を受けました!
AKB48の内山奈月さんを参考人として呼ぶことを断念したと報道されていた、あの特別委員会です。


この法案は、来年夏の参議院選挙以降の国政選挙や地方選挙について、投票できる年齢を18歳以上に引き下げるという内容です。
それと同時に、学校教育での政治的教育の重要性、「政治的中立性の確保」も議論されています。
国会議員からの質疑も、この点にかなり集中しました。


今、学校現場が政治を語ることへの萎縮が進んでいます。
私たちが憲法カフェなどの活動をしたり、また親として学校教育に関わる中で、実感してきていることです。
政治家から教育内容に口を挟まれて、議会で問題にされるなどした結果、学校現場が政治を扱わないという事態も実際に起こっています。
憲法改正が話題になっている今、憲法も話題にできないなんて、とんでもないことも起こっているんですよね。


こんな状態は、「政治的中立」とは言いません。
「政治的無菌状態」と言いましょうか。
早田弁護士は、多様な意見・立場に触れさせて考えることが政治的中立なのであり、政治の話題を避けることは政治的中立でもなんでもない、と述べました。


いろんな人がいろんな意見を持っていて、話し合う中で議論を深め、より良い方策をえらびとっていく、それが民主主義です。
民主主義にとって大事なのは、多数決という「結果」じゃなく話し合う「過程」なんですよね。
政治を話題にできなかったら、その民主主義の過程を経験できなくなり、民主主義が機能しなくなってしまいます。


教育内容に政治が介入するなんてことがあったら、教員がもめごとを恐れて政治をとりあげられなくなり、子どもたちにとって政治を身近に感じさせることもできなくなってしまいますよね。


この参考人質疑についての報道は以下のリンクにあります!
紹介する内容がそれぞれ異なっていておもしろいですね~


産経新聞:18歳選挙権で参考人質疑 主権者教育の充実求める 衆院特別委
http://www.sankei.com/politics/photos/150529/plt1505290026-p3.html
しんぶん赤旗:自由な政治発言の場を 18歳選挙権 早田参考人が主張 斉藤議員が質問
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-30/2015053004_01_1.html
NHK:選挙権引き下げ改正案で参考人質疑
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150529/k10010095661000.html