2021年7月6日火曜日

五輪開催反対=「反日」 by安倍前首相

 

 数日前の記事ですが、安倍晋三前首相が月刊誌「Hanada」で、

東京オリンピック・パラリンピックについて、「歴史認識などで

一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催

に強く反対している」と述べたそうです。。。


● 安倍前首相「反日的な人が五輪開催に強く反対」 月刊誌の対談に (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20210703/k00/00m/010/034000c




<一部抜粋>

 安倍氏は五輪の意義について、「(日本人選手のメダル獲得など

の)感動を共有することは日本人同士の絆を確かめ合うことになる」

「自由と民主主義を奉じる日本がオリンピックを成功させることは

歴史的な意味があり、日本にはその責任がある」と強調。五輪開催を

批判する野党については「彼らは、日本でオリンピックが成功する

ことに不快感を持っているのではないか」とも述べた。

<抜粋終わり>


 …面食らいます。

 専門家の意見を真摯に聞き、子どもや年老いた家族の命を守るの

に必死だったり、自分の店が“犠牲”を強いられる理不尽に怒りを

覚えたり。

 みんなそれぞれ、この地で必死に生きて、耐えて、考えて、

「やっぱりおかしいでしょ五輪開催なんて」と声をあげたら、

 「反日だから反対なんだろう」と。


 市井の人々の声を、彼がどれだけ聞けていないかがとてもよく

分かります。

 自粛要請や学校行事の中止、長引くオンライン授業、失業、、、

なぜこんな犠牲を払ってまで?と感じる生々しい光景を、一瞥も

くれずに「反日」扱いする姿勢。歴史認識がどうとか、「は?」

でしかありません。そういう片付け方をする人に、政治家の資格

があるとは思えません。


 それにこういう言い草って、かつて選挙で、安倍首相を批判する

プラカードを掲げた人たちを指差して「こんな人たちに負けるわけ

にはいかない」と叫んだときと全く変わらない発想です。

 自分たちにとって都合悪い市民を「反日的」とカテゴライズして

憎悪の対象にする、安倍氏の常套手段。

 「反日」なんて言葉を使って国民を分断すること自体が政治家

としては許されない行為ですが、「全国民の代表」としてあるまじき

言説です。