2021年3月2日火曜日

安倍政権下の生活保護費の減額は違法! 大阪地裁の画期的な判決


 困窮して、人間らしい生活が送れない危機に立たされている人に、

最低限の(健康で文化的な最低限度の)生活を保障することは、国家

の義務です。

 いうまでもなく、この生存権(25条)は、人が生まれながらに

して持っている正当な権利です。

 この生存権を具体化したのが生活保護であり、病気やケガで職を

失ったり災害で家を失ったり、介護離職、DVからの避難、さまざまな

「ままならない事情」で困っている人は堂々と申請すべきものです。



 この生活保護費は、まさに健康で文化的な最低限度の生活を送れる

ように設定されているものですから、これを減額するというのは、

相当な慎重な判断が求められます。人間として生きていけるギリギリ

の線ですから、命に関わります。

 「安倍前政権時(2013~2015年)になされた減額は、およそ

生存権を保障しえない許されない減額だ」と、大阪府に住む受給者ら

42人が国と自治体に処分取り消しや慰謝料を求めて訴訟が起こされ、

このたび、大阪地裁は「処分は違法」とする判決を言い渡しました!


 憲法違反かどうかの判断が示されなかったことは残念ですが、それ

でも生活保護基準を改定する厚生労働省の判断は、合理的でなく、

裁量権の逸脱・乱用であり違法だと認めたことは、生存権保障にとって

非常に非常に大きな意味がある判決です!


● 生活保護訴訟判決/客観性欠く減額への戒めだ (河北新報)

 https://kahoku.news/articles/20210301khn000027.html


<一部抜粋>

 判決は、引き下げ決定手続きの2点を問題視した。

 一つは世界的な原油価格や穀物価格の高騰で「特異な物価上昇」

が起こった08年を起点に物価下落を考慮した点だ。基準額の引き

下げ幅が大きくなることにつながった。

 もう一点は消費者物価指数ではなく、厚労省が独自に算定した

指数を使用したこと。厚労省の指数は、生活保護世帯で支出が少ない

テレビやパソコンなど教養娯楽用品を含む。これらの比重が大きく

なり、下げ幅が過大となった。

 判決は「統計の客観的な数値や専門的知見との整合性を欠く。

裁量権の逸脱や乱用があり違法だ」と結論づけた。

 今回の司法判断は同種訴訟はもちろん、困窮者への公的支援制度

にも影響を与えそうだ。

 引き下げの背景には当時、生活扶助の水準が生活保護を受けて

いない世帯の生活費を上回る現象が一部で起き、批判があったことが

ある。

 自民党は12年12月の衆院選で、生活保護給付水準の10%減額

を公約していた。実際の下げ幅の最大10%と奇妙に一致する。

国は引き下げを結論ありきで進めたと指摘する専門家もいる。

<抜粋終わり>


 ただでさえ、かつてない不況で倒産・閉店が相次ぎ、職を失ったり

収入が絶たれたり、明日の生活の見通しすら立たない人が増えています。

そこには食事もままならない家族、子どもたちもいます。

今、その方たちを放置するのは国家の怠慢です。一体、なんのために

国家は存在するのだろう、という話です。

政府は「人間の尊厳は国家がぜったいに保障する」、その矜持を行動

で示すべきです。