2015年7月12日日曜日

民主主義とは「話し合う政治」だよ~と安倍首相に伝えたくて仕方がありません


 安倍首相は、いよいよ、強行採決に踏み切りたい心の内を語り始めています。


首相「決めるべき時は決める」安保法案審議打ち切り示唆
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150711-00000048-asahi-pol


 勝手な執念による憲法9条"戦争放棄"の死文化が、
民意と国会を無視したあげくねじ伏せる形で成し遂げ
られようとする、この光景は、一体どこの専制国家だろうか、
と目がくらむ思いがします。 

 7月3日の審議で、審議が尽くされていないという批判に対し、
安倍首相は
「どこかの段階で決めるべき時は決めていく。これが民主主義の
原則だ」
 と答弁しました。


 よく、民主主義の原則は多数決だ、と、言う人がいます。
社会の授業で、そう暗記する小学生もいるかもしれません。

 いいえ、違います。

 民主主義の原則は、徹底的な話し合いです。
 意見の違う者同士が理屈をたたかわせて、相手の理屈や
理念を理解し合い、どこかでわかり合えないか落としどころを
探る、それこそが民主主義の大原則です。

 そして、どうしても妥協点を見いだせない場合に、やむを
得ない決定方法として多数決をとる。だから、多数決という
手段は民主主義の原則ではないのです。


 民主主義の原則が多数決、なのだとしたら、議論に意味が
ない「数の多いモン勝ち」の世界になります。

 そうではありません。
 たくさんの意見の違う人たちが生きる世界で正しい政策決定
をするには、「何が正しいのか」話し合いで探るしかないからです。
できるだけみんなが納得いく決定をいから話し合うのです。
話が噛み合わないならなぜ噛み合わないのか互いに悩み
ながら理屈をたたかわせるのです。


 民主主義は、話し合う制度です。
大鉈を振るう制度ではありません。
その意味で、安倍首相の「どこかの段階で決めるべき時は決めて
いく。これが民主主義の原則だ」という考えは間違っています。

 だって、一体首相はいつ質疑に誠実に答えたでしょうか。
 何も答えていません。
 「その考え方は間違っている」とか、「我々の法律の説明は
正しいと思いますよ」とか、
 議論にならない、
 キャッチボールにならない、
 シャッターを閉めるようなねじ伏せ発言を連発しました。
 真正面に質疑に応じて欲しいから説明しようとした議員に
「早く質問しろよ」とヤジを飛ばしました。
 国内の9割以上の憲法学者が憲法違反だと声をあげている
にもかかわらず無視しました。


 こんな不毛なやり取りが90時間続いたから「審議が尽く
された」というのであれば、それは民主主義ではない別の
政治ルールです。
 安倍首相は何か別の政治ルールと民主主義を間違って
おられるとしかいえません。

 「決めるべき時は決める」?
 決めるべき時とは、来週のことですか?
 いいえ、違います。断じて違います。

      
 憲法に違反し、国民がまったく求めていない法案を
「決めるべき時」はありません。廃案にするしかありません。
 安倍首相に民主主義の国のリーダーとして自覚がある
ならば、謙虚に民意を聞いてくれるはずなのですが…。


 諦めたら、試合終了ですので、私たちは安倍首相を「頂点に
いただく」政府与党に届くように、今日も明日も明後日も、
「廃案にしてください。」と叫ぶまでですね。
私たちの自由と平和は、私たち自身が不断の努力で勝ち取る
ものだ、って、私たちの憲法に書いてありますものね☆