2014年4月28日月曜日

集団的自衛権の実例~うわ、結局戦争じゃん~ 2


 国立国会図書館が5年前にまとめた、集団的自衛権行使の
過去の実例集「集団的自衛権の法的性質とその発達―国際
法上の議論―」
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer2009.html)。
 集団的自衛権の行使というものが、結局どういうことなのか
実態をみていこう!というシリーズの第2弾でーす。
知識を増やして、憲法記念日に備えましょう~(^^)/


4 米国/ベトナム(1965~75年)
 米国務省は、北ベトナムに対する軍事行動の根拠として、
南ベトナム政府からの要請があったこと、及び国連憲章第51
条に基づく集団的自衛権と東南アジア集団防衛条約に基づく
防衛義務を挙げた。(→泥沼のベトナム戦争のきっかけは、
集団的自衛権行使ということ)


5 ソ連/チェコスロヴァキア(1968年)
 自由主義思想の影響が自国に及ぶことを恐れたソ連や
東欧諸国は、1968年8月にワルシャワ条約機構軍を編成
してチェコスロヴァキアに軍事介入し、改革運動を鎮圧した。
ソ連は、国連安保理において、軍事介入はチェコスロヴァキ
ア政府の要請に基づくものであり、国連憲章及びワルシャワ
条約に規定された集団的自衛権に完全に合致すると説明した。


6 ソ連/アフガニスタン(1979年)
 1979年12月、ソ連はアフガニスタンに軍事介入した。
ソ連は国連保理において、この軍事介入は、アフガニスタン
政府の要請に基づくものであり、二国間の友好協力善隣条約
及び集団的自衛権を規定した国連憲章に一致した行動である
と説明した。


7 米国/ニカラグア(1981年)
 米国は、コントラ(ニカラグアの親米反政府民兵)への軍事
援助、資金供与を行うだけではなく、ニカラグアの港湾に機雷
を敷設し、空港、石油貯蔵施設などを攻撃した。そのためニカ
ラグアは、米国の行為を国際法違反であるとしてICJに提訴した。
これに対し米国は、自国の行為を、ニカラグアによるエルサル
バドル、ホンジュラス、コスタリカへの武力攻撃に対する集団的
自衛権の行使であると主張した。後に国際司法裁判所(ICJ)で
紛争になり,ICJはニカラグアに対する行動を集団的自衛権の
行使とする米国の主張を退けた(!)。


* シリーズその1はこちら↓
http://www.asuno-jiyuu.com/2014/04/blog-post_4579.html