2024年3月18日月曜日

同性婚ができないのは「違憲」! 3月14日午後の札幌高裁判決


 前の記事では東京地裁判決をご紹介しましたが、

同日午後の札幌高裁では、

法の下の平等(憲法14条)、

婚姻の自由(憲法24条1項)、

個人の尊厳と両性の本質的平等に基づく家族法の制定(憲法24条2項)に

違反するとの判決が出しました!


● 同性婚否定、高裁も「違憲」 「婚姻の自由反する」 札幌訴訟 (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20240315/ddm/001/040/108000c


<一部引用>

 控訴審で国側は、憲法24条1項に「両性」や「夫婦」といった文言が

用いられていることから、1項が保障する婚姻の自由が及ぶのは、異性

カップルのみだと主張していた。

 これに対して高裁は、1項について「人と人との自由な結びつきとして

の婚姻も含むものであり、同性間の婚姻も異性間と同程度に保障している」

と明言。さらに「現行制度によって同性愛者は婚姻による社会生活上の

保障を受けられていない」と述べ、24条2項が定める「個人の尊厳」が

損なわれているとし、現行制度は24条1項、2項のいずれにも反するとした。

 また、異性愛者は異性と婚姻できるのに、同性愛者は同性と婚姻でき

ないため、婚姻によって得られるさまざまなメリットが受けられていない

とし、これらは「合理性を欠く差別的な取り扱いだ」として憲法14条違反

も認めた。

<引用終わり>


判決要旨

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/1128f80ee3eaf397093b06ca1d3f4aba.pdf


判決全文

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/04097ed5db19a01e5f19d1c99857d8be.pdf


弁護団声明

https://www.call4.jp/file/pdf/202403/c2787f0841362931fa33fc2d894f230e.pdf


 ぜひ判決をお読み頂ければと思います。

 時に、判決の28ページを紹介しますと、

 <他方、そのような事情によっても、国会や司法手続を含めて様々な

場面で議論が続けられ、違憲性を指摘する意見があり、国民の多くも同性婚

を容認しているところであり、このような社会の変化を受け止めることも

また重要である。何より、 同性間の婚姻を定めることは、国民に意見や

評価の統ーを求めることを意味しない。根源的には個人の尊厳に関わる

事柄であり、個人を尊重するということであって、同性愛者は、 日々の

社会生活において不利益を受け、自身の存在の喪失感に直面しているの

だから、その対策を急いで講じる必要がある。したがって、喫緊の課題と

して、同性婚につき異性婚と同じ婚姻制度を適用することを含め、早急に

真摯な議論と対応をすることが望まれるのではないかと思われる。>

 …とあり、人間性ないし個人の尊厳に関わる問題だと強調されています!