2020年10月2日金曜日

日本学術会議の推薦 菅首相の任命拒否


 菅首相は、日本学術会議の新会員について、学術会議からの推薦者
のうち6名の研究者を任命拒否しました。
昨日の記事にも載せた日本学術会議法7条2項には、学術会議からの
推薦に基づいて、内閣総理大臣が会員を任命すると定められており、
ここに首相の裁量(任命するかどうか判断していい自由)があるかの
ような考えがネット上には散見されますが、まったくの勘違いです。

 任命拒否された研究者の一人、立命館大学の松宮孝明教授が明確に
それを解説しておられます。ぜひご一読ください。

● 「この政権、とんでもないところに手を出してきた」
                           学術会議任命見送られた松宮教授 (京都新聞)
 https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/368847



<一部抜粋>

 率直に言うと、「とんでもないところに手を出してきたなこの政権は」
と思った。学術会議というのは、まず憲法23条の学問の自由がバック
にあり、学術は政治から独立して学問的観点で自由にやらなければいけ
ないということでつくられた学者の組織だ。もちろん内閣総理大臣の下
にはあるが、仕事は独立してやると日本学術会議法で定められている。
そこに手を出してきた。

 しかも法律の解釈を間違っている。日本学術会議法では会員の選び方
について、学術会議の推薦に基づいて内閣総理大臣が任命すると書いて
ある。推薦に基づかない任命はない代わりに、基づく以上は「任命しな
い」もないのだ。

 どのような基準で推薦しているかというと、結局その分野の学問的な
業績、そして学者として力があるということを見て決める。これも日本
学術会議法17条に書いてある。推薦に対して「不適格だ」というなら、
それは研究者としての業績がおかしいと言わなければ駄目だ。
ところが、その専門家ではない内閣総理大臣に、そのようなことを判断
できる能力はない。だから結局、機械的に任命するしかないのだが、
今回それをしなかった。任命をしないのならその理由を問われるが、
総理には言うことができないだろう。

<抜粋終わり>


 日本学術会議の専門的知見に基づいた推薦を蹴飛ばせるかどうか判断
する能力は、首相にはありません。任命拒否について政府はノーコメント
としていますが、ノーコメントが許されるわけはなく、単なる政治的圧力
しかありえません。
 国立アカデミーから政権に批判的な研究者を排除する、という、歴史
を振り返れば独裁国家の常套手段を持ち出した菅政権は、さすが、安倍
政権の正当な後継といえましょう。ぜったいに許せません。

厳しく追及をするよう、メディアにしっかり声を届けましょう。