2015年9月11日金曜日

戦争がなければ食べていけない国への道を選びますか?

経団連は、昨日、武器の輸出を「国家戦略として推進すべきだ」という提言を公表しました。
http://www.asahi.com/articles/ASH9B5S9HH9BUTFK01C.html

みなさん、「武器輸出禁止の三原則」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
武器を製造し、他の国に販売することで、世界じゅうの紛争を助長することがないように、日本政府が定めていた原則です。

今、「定めていた」と過去形で書きました。

そう、変わってしまったんです。去年の4月1日に。
「武器輸出禁止の三原則」は、「防衛装備移転の三原則」に名前が変わりました。
それまでは、武器を輸出することは禁止が原則だったものが、輸出できることが原則で例外的に禁止の場合を定める、という内容に変わりました。原則と例外が逆転したんですね。

そして、昨日の経団連の提言。
経団連は大企業の経営者の団体ですから、武器の輸出を「国家戦略として推進」することが、日本の経済を発展させるというわけですよね。
政府も、金融面で支援する(つまり国が武器輸出のために企業にお金を貸す)ことを検討しはじめたと報じられています。

でも、武器を輸出することが推し進められ、それが日本の経済を発展させてしまったらどうなるでしょうか。

武器の輸出を拡大すると、自衛隊向け以外にもさまざまな国がお客さんになるわけですから、需要が増えますよね。(経団連はそれを狙っているので当然なのですが)
直接的に戦闘機の開発プロジェクトなどに加わっている大企業など(●○重工みたいな会社です)は、武器の輸出に関わっていることがわかりやすいですが、それだけじゃありません。
その下請け、孫請け、果ては金属や部品を作っている町工場が、知らない間に武器の輸出に関わっていく可能性があります。

町工場の人たちが、自分が作っている金属、部品が武器や戦闘機となり、空爆に使われて、子どもたちを含む民間人を殺すかもしれない。
こうやって、知らない間に誰もが世界の戦争に関わっていく可能性があるのです。

さらに、日本経済が武器輸出という需要に頼るようになってしまうとどうなるでしょうか。

戦争がなければ武器の需要も減ります。
そうすると、軍事産業の仕事が減り、下請けや孫請け、町工場の仕事も減ってしまう。
最悪の場合、経済を立て直すために戦争のひとつくらい起きてくれないか…なんていうことにもなりかねないのです。

軍需産業が国家的戦略になるということは、戦争で生計を立てる国民がとことん増えてしまうこと。
戦争で食いつなぐ国家になるということなのです。
これは、原発や米軍基地と構造が同じです。
いざやめようとしたときに、やめられなくなってしまう中毒状態に陥るのです。

そこで、冒頭の問いをもう一度。
みなさんは、戦争がなければ食べていけない国への道を選びますか?