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2020年6月23日火曜日
「自衛隊=災害救助隊」? 自民党の漫画『国に届け』は要注意すぎる
自民党の漫画『国に届け ~日本には若い力が必要です~』
ご覧になりましたか?
PDFはこちら↓
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/18voice/vol06/kuninitodoke_all.pdf
高校生向けの漫画のようですが、その内容がひどいのです。
女子高校生が、台風で被災したおばあちゃんの家に行った際、救護
支援の活動に奔走する女性自衛隊員を見て、感動します。
その被災者のレスキューの描写の後、
「災害が起きたらすぐに活動してくれて 自衛隊ってあるのが当たり前
だと思ってた…」
「昨日の女性隊員の活動が憲法に違反してるかもしれないなんて…悲し
くなるわ」
と女子高校生が落ち込む、という展開になります。。。
言うまでもない話ですが、自衛隊が憲法との関係で議論になるのは、
「自衛隊は戦力なのでは?」という点です。
2014年の解釈改憲(突然の閣議決定)をベースに、自衛隊が同盟国
(≒アメリカ)の戦争に参加することも可能にした安保法制は、憲法9条
と真っ向から矛盾します。
それが大問題だと学者も国民も怒っているのであって、災害救助活動を
やり玉にあげて「自衛隊は違憲だ」などと言っているのではありません。
災害救助活動をクローズアップして「自衛隊が違憲だなんて(涙)💦」
と嘆くのは、欺瞞です。
こういう風に、わざと誤解させようと仕向けるところが、とても不誠実
だと思います。
「自衛隊を違憲だと言っている人は、災害救助活動を否定するんだよ」
と、誰も言っていないことをさも真実かのように吹聴するのは、とても
じゃないけど誠実な議論のやり方ではありません。
そもそもこの漫画、自衛隊の本質的な活動が防衛活動だということを、
隠し気味ではありませんか?
それは防衛に力を尽くしている自衛隊員の方々に対しても失礼なのでは。
なんにせよ、憲法(改憲)について議論したいとあれだけ主張する政党
が、こういう不誠実で欺瞞に満ちた配布物をばらまくことは、主権者への
愚弄です。
(相変わらず、無知な女性が物知り男性に教えてもらう、という設定も
ジェンダーに満ちていてげんなりします。)
<あすわかtwitter>
https://twitter.com/asuno_jiyuu/status/1275236612792659968?s=20