2020年6月24日水曜日

二階氏「ダーウィンも喜んでいるだろう」



 自民党の改憲推進のための特設サイト「教えて!もやウィン」が
ひどいという件は、先だって複数回にわたって書いたとおりです。

 ダーウィンの進化論をむりやり日本社会の発展に当てはめて(進化
論の典型的な誤用)、優生思想にもつながる社会進化論と同じ論理で
日本には憲法改正が必要だ、と訴えています。国会で圧倒的多数の
議席を占める巨大与党が無知すぎる、という事実の露呈。


 しかも、この誤用について自民党の二階幹事長がこう発言しました。

「何を言っても、そういうご意見が出るところが民主主義の世の中で
あって、この国の良さだ。おおらかに受け止めていったらいいんじゃ
ないか」

「ダーウィンも喜んでいるだろう」

● 二階氏「ダーウィンも喜んでいる」 進化論の誤用問われ (朝日)
https://www.asahi.com/articles/ASN6R4F5JN6RUTFK006.html





 …ダーウィンはむしろ祟ってくるのでは。
 堂々と学問や科学に背を向ける反知性的な態度はトンデモなレベルです。
 学問研究への冒涜、自然科学・社会科学への冒涜、ものを科学的に考え
ようとするすべての人への冒涜です。
 
 現政権が専門家を都合のいいように利用してきたのも、さもありなん、
といったところでしょう。
 なにを質問してもまともに取り合わずに「おおらかに受け止める」とか
体のいい無視を決め込み、マスメディアと国民をバカにする。こういう
不誠実な人が「全国民の代表」であっていいわけがありません。


 声をあげるのにも体力や余裕が必要です。正直、肩で息をしている方も
多いはず。でも諦めたらそこで民主主義は終わってしまうし、もしかしたら「
相手」は諦めることを望んでいるのかもしれません。

 考えること、疑問を持つこと、おかしいと思ったらおかしいと言うこと。

 止めちゃいけません。人間として、主権者として。