2019年9月3日火曜日

「ヤジ飛ばした市民を道警が排除」の事件 北弁連の声明


 安倍首相の街頭演説中にヤジを飛ばした市民を、道警が何の根拠
もなく排除した、ヤバい事件がありましたね。

 その件で、北海道弁護士会連合会が道警に対し、抗議と経緯の調査
・結果公表を求める声明を出しました。


● 「参議院選挙中の街頭演説において、
     北海道警察が参加聴衆の一部を実力で排除した問題
                      についての理事長声明」
 http://www.dobenren.org/statement/r01statement01.html



<一部抜粋>
 いうまでもなく、市民がその政治的意見を表明することは、
表現の自由(憲法21条)として保障されるものであり、特に
選挙期間中の政治的意見の表明やその自由な交換は、民主政治
及び自由選挙の根幹をなすものである。
…本件排除行為の対象となった市民の表現行為は、公職選挙法
違反として立件されていないことからも明らかなように、同法
に抵触するものではないし、表現行為の態様、表現者の数等から
みても、同法違反のおそれや、他の聴衆とのトラブルのおそれが
あったと合理的に考えることも困難である。
 警察法2条2項は、「その責務の遂行に当つては、不偏不党
且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の
権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあって
はならない」と定める。公権力の担い手である警察がこれに
反することは、自由と民主主義、とりわけ政治的少数者に対する
重大かつ深刻な脅威となり許されない。
 こうした観点から、本件排除行為には大きな問題があるといわ
ざるを得ない。 <抜粋終わり>


 道警はいまだに、なぜ市民を排除したのか、理由や法的な根拠
を説明していません。
 法的な根拠なんてないから…なんでしょうね、
なーんて思っちゃいますが。

 「このまま黙り続けてみんなが忘れるのを待つ」作戦でしょうか。
そんなの許されません。
説明できないなら、「違法だった」と認めて謝罪して第三者委員会
の検証など徹底して再発防止策を講じてください。 


 道警がした排除行為は、表現の自由を生まれながらに持つ市民
(主権者)にとってあまりにも衝撃で脅威で、委縮効果をもたらす
ものでした。
 権力は、やろうと思えば法をけ破ってでも自由を奪うんだ、と
いうある種の“理(ことわり)”をまざまざと見せつけるものでした。

 
 こういう声明をSNSで拡散したり、様々なメディアに「この記事
を書いてほしい」「報道してほしい」と意見を送ったりすることで、
世の中がこの事件を「決して忘れない」という空気を作る。
 これってとても大事な「不断の努力」です☆彡