2019年8月8日木曜日

吉村府知事が「反日プロパガンダの展示を許した知事は失格」みたいなトンデモ発言を



 大阪の吉村府知事が、
あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」が
中止に追い込まれた件について、愛知県の大村知事を「辞職相当」
と非難したとのこと。

● 大阪府知事、愛知の知事は「辞職相当」 表現の不自由展 (朝日)

 吉村知事は「平和の少女像」などの展示について「反日プロ
パガンダ」「愛知県がこの表現行為をしているととられても
仕方ない」と述べ、問題視。さらに大村知事が展示内容を容認
したとして、「愛知県議会がこのまま知事として認めるのかな
と思う。知事として不適格じゃないか」とまで述べたそうです。


 …吉村知事はどこまで憲法の理念と逆行しているのでしょうか。
これでは、正直言ってファシストと思われても仕方ないほどの
暴言です。
 
 まず、反日プロパガンダという言葉が知事の口から飛び出す
ことが衝撃です。
 「反日」の定義が分からないし。
 なぜこれらの展示が「反日プロパガンダ」なのかの理由も
まったく説明しないし。
 論理を蹴っ飛ばして感情的でモヤっとしたマッチョな空気で
人々を集団ヒステリーの渦に飲み込んでしまえ、という姿勢は、
下劣とさえ思えます。


 その上で、憲法のキホン知識を繰り返しますが、
 公権力が表現・芸術作品の価値を評価することは許されません。
 その作品が「立派な芸術」か「芸術に値しないか」は、国民が
判断することです。
 公権力が「この作品は芸術に値しない」「この作品は反日プロ
パガンダだから展示しない」とか判断するなんて、ありえない。
単なる弾圧です。

 愛知県の大村知事は、その基本を理解して忠実に守っただけの
こと。それを「知事として不適格」などと断罪する、このセンス
の欠落っぷりは、重症です。



 今、この状況を危険だと感じている方は、ぜひ、「大村知事の
姿勢は正しい」「吉村知事の見解は筋違い」、と、発信してくだ
さい。
 ブログでもいい、twitterでもいい、マスメディアへのご意見
メールはとても有効です。
 マスメディアが、吉村知事の見解を「聞くに値する意見」かの
ように取り上げないよう、視聴者に憲法のキホンがしっかり伝わ
るような報道をするよう、呼びかけませんか。