2018年12月26日水曜日

世界的人権派ジャーナリストに性暴力疑惑


  狭い世界での上下(師弟)関係を利用した性暴力が、
また1つ発覚したという報道です。


●世界的人権派ジャーナリストに性暴力疑惑 
          7人の女性が証言 (文春オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181225-00010144-bunshun-soci


 なによりもまず、告発した方々の勇気ある行動に心から敬意を
表します。
 「優しさから出た行動なのかも」と尊敬する人物(加害者)の
行為を解釈して“納得”しようとも試みたことでしょう。
 あるいは「告発したらこの世界で生きていけなくなる」「信じて
もらえないかもしれない」「バッシング(2次被害)があるだろう」
という恐怖にもさいなまれ続けているでしょう。

 それを乗り越えて行動できる人は、残念ながらなかなかいません。

 (上記記事で明るみに出た加害行為については、すでに何人もの
関係者から同様の証言が出ており、言い逃れできません。)

 今回は、社会的意義ある活動を続け人権意識の高い人物と賞賛
されてきた人物による行為というだけあり、彼を尊敬し、彼に憧れる
多くの人の衝撃と落胆も計り知れません。
 しかし、「彼がそんなことするはずがない」という感情だけで事実
を否認したり、被害者を批判・非難することは許されません。
 性暴力被害者への取材経験もあり、性暴力の起きる構造を“理解”
しているはずなら、なおのこと責任の取り方も知っているはずです。

 自ら尊敬する人物の行為を明確に拒絶したり、告発したりすること
がいかに困難か(逆に言えば、弟子やファンに対する性暴力がどんな
に簡単か)、他に類を見ないほどの根深さを、改めて思い知らされます。

 性をめぐる人権意識の低さは、必然的に性「暴力」の容認につな
がり、暴力を容認する社会を構築します。

 そんな社会で、非戦・非暴力な個人が育つわけがない。


 どんなに地道でも、「個人の尊重」という憲法の根本精神を、
一人ひとりに伝え、植える営みを続けます。