28日、参議院の憲法審査会が開かれ、「憲法に対する考え方に
ついて」、各会派による意見表明と意見交換が行われました。
日本共産党から山添拓議員が意見を表明しました。
<山添拓議員 国会報告>
参院憲法審査会で意見表明
http://www.yamazoetaku.com/kokkai/7067
山添拓議員の意見表明、一部抜粋してご紹介いたします。
(ぜひ上記URLから全文お読みください)
↓
現在、新型コロナの感染拡大と医療崩壊の危険を招いているのは
憲法のせいではありません。無為無策で対応能力を欠く菅政権の
コロナ対策が事態を深刻にしています。
憲法に緊急事態条項を創設すべきという議論があります。
内閣の一存で国会の機能を止め、法律に代わる命令を出すようになれ
ばどうなるか。人権の制限と抑圧の危険はもとより、政府への異論や
批判が封じられかねません。
コロナ危機の一年、国民が声を上げ、野党も提案し、一人十万円の
現金給付を始め、支援策の拡充、生活困窮者や女性、学生などへの
対策を進める力となりました。アベノマスクやGoToキャンペーン、
開催ありきの東京五輪など、事実と科学に基づかない政治を正す上で
も、国会審議は極めて重要です。緊急事態条項は危険で無用です。
衆院議員の任期満了が近づく中、感染拡大で選挙ができない懸念も
論じられます。しかし、衆議院解散中は参議院の緊急集会で対応する
ことが憲法五十四条二項に明記されています。選挙ができないほどの
感染状況を懸念するなら、何より感染の封じ込めに全力を尽くすべき
です。コロナ危機に便乗して改憲論議をあおるのは究極の火事場泥棒
だと言わなければなりません。
なお、個人の尊重に最大の価値を置く憲法の下で、投票価値の平等の
実現は大前提です。合区解消を理由に一票の較差を容認することは、
参議院の民主的正統性の基盤を崩し、権限縮小の議論に結び付きかね
ません。国民の政治参加をひとしく保障する選挙制度こそ実現すべき
です。
立憲主義と法治主義に反し、民主主義を軽んじる強権政治は終わりに
すべきです。憲法を生かし、命と暮らしを守り、個人の尊厳、多様性の
尊重とジェンダー平等の社会を実現する政治へ、政権交代で転換する
決意を述べ、意見表明とします。