2020年5月18日月曜日

「権力にとってめんどくさいやつ」であり続ける



 検察庁法改正案、とりあえず強行採決は断念させ、結末は先延ばしになり ました。まだまだ(-_-;)…がんばりましょう。


 三権分立なんて言葉、小中学校以来忘れてた人、少なくないと思います。
. そういうものが壊されることがあるなんて、想像すらしなかった、という 感じでしょうか。でも、この7年間、首相と与党が(特定秘密保護法や安保 法制、共謀罪などで)壊してきたのは、民主主義であり、国民主権であり、 三権分立でした。


 今回のことで初めて国会中継を見た方は、大臣の答弁を聞いて「は?? これ日本語?」と思いませんでしたか?  これは、今に始まったことではありません。7年間、政府は徹底的に 「はぐらかす」「正面から答えない」「メモ読みだけで時間を稼ぐ」を繰り 返してきました。ずっと、こんな感じなのです。論理では返せないし、正面 から議論すれば負けるからです。


 首相や官房長官は記者会見でも、何を批判されても「その批判はあたらない」 「そのようなことは一切ありません」と根拠を示さずに言い切り、理屈で 返さず議論をシャットダウンします。それは議論の拒否で、質問の拒否で、 「ただただ黙って従ってればいいんだ」というサインです。  感じるのは、“民意”への敵意・憎悪。


 仕事、家事、育児、介護でみんな忙しい。ステイホームなんて状況でなけ れば、正直、忙しくて政治のこと考える時間なんてありません。でも「誰か がうまくやってくれるだろう」で済ませ、関心を持たず、多くの人が投票に も行かなかった結果が、これです。権力はブレーキが無ければ、民主主義や 三権分立といった「近代国家の枠組み」まで容赦なく壊しにかかる。 そういうものなのです。


 立憲主義も三権分立も、権力の暴走を防ぐ知恵です。  でも結局「権力の暴走を許さない国民」がいなければ、それらの制度は 壊されてしまう。憲法は「憲法を無視するような政府は、国民が必ず怒って つぶす」ことを前提にしているし、政治に無関心な国民に代わって暴君を 成敗してくれる「誰か」なんて、いません。


 結局は、私たち一人ひとりが、「権力にとってめんどくさいやつ」であり 続ける事。見て、考え、声を上げ、選挙に行く。それしかない、と何度でも 確信します。
 どんなにめんどうでも、自分たちの人権とか民主主義とか公平・公正な 政治を守りたければ、それしかないんだよ、と、憲法は70数年前から今の 私たちを見透かしたように語っています。
 今回初めて「なにかおかしい」と感じて声をあげてみた方。  初めて国会中継を見てみた方。
 ぜひ、憲法を読んでみて下さい。
 前文を。12条を。97条を。
 自分が主権者である、ということの意味、この国が民主主義国家だという ことの意味、いろいろ…ほんとうにいろいろ、世界が変わって見えますよ!