いや、このタイトルは、私の思っている内容ではないことを、始めにお断りしておきます
もっとも、このタイトルをみて、ご気分を害された方がおられるかもしれません、予めお詫び申し上げます
ヘイトスピーチ規制の話のときなど、当会では、よく「知る権利」について取り上げてますんで、くどいかもしれませんが、「知る権利」ってなんで重要なんでしたっけ??
さまざまな説明の仕方はありますが、私が考える「知る権利」が重要なわけ
それは、「知る権利」がなければ、きちんと判断できないから、だと思っています
民主主義の世の中では、判断権者は民衆です
民衆は、判断をする前に、判断の前提となる資料を必要とします
民衆が、その資料をきちんと得るために、「知る権利」が必要なのです
ちゃんとした情報がもらえなければ、ちゃんとした判断が出来なくなる、ということです。
「知る権利」が無くなれば民主主義じゃなくなる、というのは、こういうことですね。
もっとも、
このお話には、とっても肝心な大前提があります
それは、
民衆は、情報が与えられれば適切に判断ができるはずだ、という大前提です
逆に言えば
民衆は、間違った情報に惑わされない、地位のある人・有名な人・肩書のある人の意見に流されたりしない、という大前提です
この前提があるから、適切な判断をするために様々な情報を得ることが重要だ!ということになるのです
つまり、
「知る権利」が大切だ、という考え方は、すなわち、情報の受け手を信頼している、ということなんだと思います
つい先日、この大前提とはちょっと違う出来事がありました
それは、
NHKが、
「原発の稼働コストが上昇し、石炭や石油による発電コストと差が縮小しているほか、事故の発生確率を減らしても、1件当たりの損害額が巨額になる」
という経済学者さんの指摘を、「有権者の投票行動に影響を与える」という理由から放送することを拒否した、という出来事です
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2014013000395
これ、みなさんは、どう思われますか??
原発の是非はともかく、このNHKの対応は、ちょっと都民をバカにしているのかな、と思ってしまいました
この経済学者さんの話す内容が真実かどうかは私は分かりませんが
(この記事が正しいとすれば)NHKさんとしては、「この情報が流れたら、都民はこれに流された投票行動をとってしまう、そうすると特定候補に有利ないし不利な報道をしたことになってしまう、それはいけない」と考えた、ってことですよね。
「都民は、経済学者さんの言うことやNHKの言うことを真に受けてしまう、そのまま信じてしまう、そしてそれを受けて投票をしてしまう」
そうなんですかね!?
都民のみなさんは、ほかの情報もあわせて検証したりしないんでしょうか?
ほかの経済学者さんの意見は無視するのでしょうか?
そもそも、争点って原発だけなのでしょうか?
何を言いたいかと言うと、
(決してNHK批判ではなく)、
知る権利は、ほかの方への信頼で成り立っている、ってことです
なお、自民党改憲草案では、
知る権利は保障されず、逆に国民に情報保護の義務が課せられます
(国民は信頼されていない!?)
また、公益や公の秩序のために表現活動が制限されます
(これも、国民は信頼されていない!?)
私は、不信ばかりの世の中よりも、ほかの方を信頼する世の中がいいんですが、いかがでしょう?