2018年1月16日火曜日

イマドキの憲法知っとこカルタ(仮) 1枚ずつお披露目(今日は「し」)☆



 憲法ビンゴと並行して作成中の
 「イマドキの憲法知っとこカルタ(仮)」。
 
 単に憲法の条文を紹介するだけではなくて、その条文にまつわる
現代的なトピックや、制定の経緯、今起きている改憲の動きなど、
憲法の「イマドキ」が分かるカルタを目指しています。
 1月22日(月)の木村草太先生とのトークイベント(https://www.facebook.com/events/963416003809569/)で披露する一部を、
少しずつお披露目していってます!☆

 今日は…「し」!

し 
“ 主権者が守るんじゃなく守らせる 
           暴走しがちな権力に ”



 立憲主義(条文で言うなら99条)の札です。


 国民が権力に政治を託すとき、なんの制限もなく「なんでも自由に
やってください」と委ねたらどうなるでしょう?
 あるいは、託すだけ託して、あとは放置で、まったく監視しなかった
らどうなるでしょう?
 「権力」は、ある時は国民からお金を徴収したり土地など財産を
接収することもできます。そしてある時は国民を捕まえて閉じ込め
たり、場合によっては死刑にすることもできる、とてつもない「力」
です。

 「権力」が、どうしても、国民を「より支配する方向へ」と政治を
行いがちなのは、歴史が証明するところです。より多くの税金をとろう
とし、より強く自由を制限しようとし、より議会など民主政治の機能を
低下させていきます。
 でもそれでは、なんのために国民が「権力」に政治を託したのか、
本末転倒です。自分たちの生命・自由・財産を守るために権力に政治を
託しているのですから。

 そこで、国民は権力に縄でしばりました。
 「憲法」という名のロープです。
 「檻の中のライオン」風に言うならば、「憲法」という名の檻に権力
(ライオン)を入れたのです。

 どの時代のいかなる権力も、憲法の枠内でしか動いてはなりません。
憲法の認めた範囲内で権力を行使して政治を執り行うのです。
 これが、近代における「憲法」の意味です。
 日本国憲法99条は、内閣総理大臣や国会議員、裁判官、公務員など
など、「権力」を持つ人たちを並べ、その人たちが憲法を尊重し擁護
しなければならない、と規定します(憲法尊重擁護義務)。
 そこには決して、主権者国民は一緒に並べられていません。
 もうお分かりですよね!主権者国民が権力に守らせるのが、憲法だから
です。


 だからこそ、今朝記事した二階幹事長(自民党)の発言を、怖く
感じてしまうのです。
https://www.facebook.com/asunojiyuu/posts/1545242462177607)自分が
権力に縛られている身だ、という自覚があったら、こんな発言できる
はずがないからです。


* 1月22日(月)は、あすわか×木村草太先生「ビギナーのための
 イマドキの『憲法改正』」!
イベントページ https://www.facebook.com/events/963416003809569/
参加申込み(氏名&アドレス)asuwaka180122.souta@gmail.com